Inter BEE 2026 幕張メッセ:11月18日(水)~20日(金) Inter BEE 2026 幕張メッセ:11月18日(水)~20日(金)

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Special 2026.11.04 UP

【INTER BEE MEDIA Biz/IGNITION/FORUM特別講演】 企画担当者が語る特別企画の見どころ

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INTER BEE 2026は11月18日から20日まで、幕張メッセで開催される。会期中には民放技術報告会を含めて9つの特別企画が並ぶ。この記事では、そのうちコンテンツとビジネスに関わる企画の見どころを、3名の企画担当者が語ったポッドキャストを文章化した。
進行役はINTER BEEアドバイザーで、ワイズ・メディア取締役メディアストラテジストの塚本幹夫氏。INTER BEE MEDIA Bizの主査を務める筆者・境治と、INTER BEE IGNITIONの主査でHEART CATCH代表取締役の西村真里子氏が、それぞれの企画を語った。塚本氏がモデレーターを務めるINTER BEE FORUM特別講演2本もあわせて紹介する。なお、セッションによっては事前登録が必要なものがあるので注意してほしい。(メディアコンサルタント 境 治)

INTER BEE MEDIA Biz 放送から映画、アニメへ広がるメディアビジネス

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INTER BEE MEDIA Bizの源流は、2014年に始まった特別企画「INTER BEE CONNECTED」だ。その企画チームには塚本氏もいて、途中からは主査も務めていた。その後筆者が主査を受け継ぎ、「INTER BEE BORDERLESS」を経て、昨年から現在の名前になった。名前のとおり、メディアビジネス全般を扱う。
今年は、これまでこの枠ではあまり扱ってこなかったテーマに踏み込んだ。初日冒頭の「なぜ、日本の映画館だけがコロナ禍から回復できたのか?」は、企画メンバーでもあるBranc編集長の杉本穂高氏がモデレーターを務め、アニメ文化ジャーナリストの渡辺由美子氏と、エンタメ社会学者・中山淳雄氏が登壇する。映画もまたメディアビジネスであり、とりわけ今年は映画館がこれまでとは違う見られ方をしていることを議論する。

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続く「アニメビジネスにテレビは必要か?」も、思い切ったタイトルだ。アニメを中心に取材する松本淳氏が企画し、フジテレビの高瀬透子氏とプロデューサーの平澤直氏が登壇する。かなり刺激的な議論になりそうだ。
「世界とどう組む? これからのコンテンツビジネス」は、政府が掲げる「2033年にコンテンツの海外売上20兆円」を背景に、テレビ業界が世界でどうコンテンツを展開するかを考える。進行はコンテンツビジネス・ジャーナリストの長谷川朋子氏で、日テレ アックスオンの柴崎朋樹氏、WOWOW BRIDGEの長谷川徳司氏、南海放送の渡部剛士氏が登壇する。
他にも、AI時代にコンテンツを見てもらう難しさを扱うセッションや、すっかり恒例となった奥律哉氏が軸となるセッション「放送のグランドデザインを考える」がある。後者には、総務省で放送の将来を議論する検討会の座長を長く務めた早稲田大学の三友仁志氏が登壇するのは注目だ。
「ローカル局バラエティ番組の可能性」には、『水曜どうでしょう』の藤村忠寿氏、TVerで人気の『かまいたちの掟』を手がける山陰中央テレビの川中優氏が登壇し、TVQ九州放送の永江幸司氏が進行を務める。
初日の基調講演「テレビの次のテレビの形」は、国際会議場のコンベンションホールAで行う。筆者がモデレーターを務め、電通の森下真理子氏、マルチメディア振興センターの飯塚留美氏、日本テレビの三日月儀雄氏、慶應義塾大学の水谷瑛嗣郎氏が登壇する。
今年の変化を問われ、筆者はAIをめぐる議論が次の局面に入ったと答えた。ほんの2、3年前は「AIをどう使うか」「どんなリスクがあるか」が論点だった。それが今年は、AI時代にコンテンツをどう届けるかというテーマに移っている。放送局の人たちに聴いてもらうことを意識しながらも、映画やアニメまで扱うようになった。INTER BEEにおけるメディアビジネスの範囲が広がっているのを実感している。

INTER BEE IGNITION × DCEXPO AIが「体」を持ち始める

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INTER BEEに関わり始めて今年でちょうど10年になるという西村氏は「IGNITIONはもともと、VRやAIなど新しいテクノロジーを追う企画でした」と語る。ここ数年はデジタルコンテンツ協会(DCAJ)のDCEXPOと組み、メディア技術の進化と新しいコンテンツのあり方を掛け合わせた内容になっている。今年のテーマは「AIが『現実世界』へ踏み出す、メディアの再定義」。会場は展示ホール4だ。
毎年の柱は、東京大学名誉教授でアーティストの河口洋一郎氏による基調講演だ。その年のトレンドの変化を語ってもらう定番で、今年も初日に行う。先進映像協会の「ルミエール・ジャパン・アワード」表彰式も、立体映像や高精細映像など、その年の新しい表現を知るよい機会だ。出展者プレゼンテーションの案内役は今年もVTuberとVライバーが務める。西村氏は「ステージ自体もハックしています」と笑う。

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「XRのフロンティア」には、東京大学の稲見昌彦氏と慶應大学の南澤孝太氏が登壇する。光学迷彩のようなSFの技術を現実にしたり、身体を拡張するデバイスを研究したりしている2人だ。今年は全編英語で、SIGGRAPHの関係者も巻き込む。映像表現の技術的な進化をSIGGRAPHの目線でも見られるのは、技術寄りの人や新しい表現を探している人には貴重だ。
今年のデジタルトレンドとして西村氏が挙げるのが、フィジカルAIだ。INTER BEEの出展者にも、クレーンでカメラアングルを自動化するなど、ロボティクスを使った表現を探る企業が多い。「インターネットは『現実世界』へ。Spatial Intelligenceが変える、ロボット・都市・ビジネス」では、『ポケモンGO』を生んだナイアンティックの流れをくむ村井説人氏が登壇し、西村氏がモデレーターを務める。ゲーム事業を売却し、いまは空間AIの開発に軸足を移したナイアンティックスペーシャル。なぜゲームを手放してまで空間のデータを本気で取りに来ているのかに始まり、これからの撮影や報道のあり方にも話を広げる予定だ。
3年連続で開く「テレビ局CVC × スタートアップ 共創セッション」は、すっかりIGNITIONの名物になった。テレビ局には、スタートアップへの投資により本業との相乗効果を狙う部署もあれば、純粋な投資リターンを求める部署もでき始めており、ここでは5局の担当者が一堂に会する。今年の目玉は、各局がすでに組んでいるスタートアップも登壇することだ。合わせて8社が5分ずつピッチし、局の担当者が「うちはこう使っている」「この観点で出資した」と応じる。休憩をはさんで2時間に及ぶ。各局がどこと組んでどんな新しいビジネスを生み出そうとしているのかが、一度に見える場だ。

INTER BEE FORUM 特別講演 視聴データと日米欧の放送配信事情

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塚本氏がモデレーターを務める特別講演は2本ある。
一つは初日の「テレビの視聴データの利活用 その現在地と将来を語る」だ。インターネット広告には、利用者の嗜好や行動のデータがある。一方でテレビは、長く視聴率しか示せなかった。そこで在京キー局が、放送局自身のファーストパーティーデータをネット広告並みに揃え、広告に生かしてもらおうとする取り組みを始めた。登壇するのは、テレビ東京の蜷川新治郎氏、TBSテレビの田中徹氏、そしてdentsu japanの須賀久彌氏だ。塚本氏は「特に広告主の方に来ていただきたい」と話す。議論の中心はキー局だが、ローカル局にも大いに関係があるだろう。

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もう一つは、最終日の「NAB、IBC、Inter BEE 世界の3大コンテンツテクノロジー展からみる日米欧の放送配信事情」だ。PRONEWS編集長の猪川トム氏、NHK出身でイマジンコンサルティングの今和泉仁氏、毎日放送出身で同志社女子大学講師の長井展光氏が登壇する。いずれもNAB ShowにもIBCにも何十回と通ってきた大ベテランだ。長年の変化、制度の変更、放送機材の移り変わりを存分に語ってもらう。欧州では地上波放送の終了が議論され、米国では規制緩和でローカル局の買収が進む。塚本氏は、「欧州がアメリカ発のコンテンツから自国のコンテンツをどう守っているのかも聞きたい」という。
映画館やアニメとテレビ、フィジカルAIとメディア、テレビの視聴データ。いずれも、放送機器展という枠に収まらないテーマだ。塚本氏は「これをご覧になった皆さんに、会場でお会いして、新しいジャンルに踏み出していただきたい」と結んだ。幕張では、メディアビジネスの広がりを自分の目と耳で確かめてほしい。

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