Inter BEE 2022

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Special 2022.05.10 UP

WētāFXがカナダのバンクーバーに新拠点をオープン

鍋 潤太郎 / Inter BEEニュースセンター

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WetaFXの新しいロゴ。ロゴ・デザインにマクロンが含まれている。(WetaFXのホームページより)

著名VFXスタジオの1つであり、旧Weta Digitalの社名で広く知られるWētāFX(ニュージーランド)が発表したところによれば、同社はこの程、カナダのバンクーバー・スタジオを開設した。

旧Weta Digitalは、昨年12月に開発部門のUnityへの売却手続きが完了し、VFX部門は新会社WētāFXとして新スタートを切っている。

WētāFXのバンクーバー・スタジオは、ニュージーランドを拠点とする同社にとって初の海外拠点であり、WētāFXの国際的なグローバル化と、規模拡大への取り組みの第1歩となる。また、昨年末にUnityと16億ドルの技術契約を結んだ後の、同社の成長ステップの一環でもあるという。

WētāFXのCEOであるプレム・アッカラジュは、「バンクーバーはVFX、アニメーション、ゲームの各業界のタレントプールに秀でた地域であり、WētāFXファミリーにバンクーバーが加わることを楽しみにしています。」と述べている。

新しいバンクーバー・スタジオはまだオープンしたばかりで、本格稼働はまだまだこれからだ。今後、年末までに段階的に拡大していき、まず第1段階として75人規模のアーティストによるチームを構築する予定。ここでは、映画「アバター」の続編を含む、幅広い作品を手掛けていく予定だという。

WētāFXは現在、さまざまな映画スタジオ向けに未発表プロジェクトを含む12本の作品に取り組んでおり、最近VFXを手掛けた作品には映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』、マーベル・スタジオによるオリジナルドラマシリーズ『ムーンナイト』、映画『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』 等が含まれている。

WētāFXは最近、オリジナル・コンテンツを制作するためのWētā Studiosと、アニメーション・スタジオWētā Animatedを設立したばかりで、ビジネスの拡大に取り組んでいる。詳細情報はコチラ:https://www.wetastudios.com/

さて、昨年11月の本欄で筆者がレポートさせて頂いたように、旧Weta Digitalの開発部門はUnityに買収&統合され、VFX部門は新会社WētāFXとしてスタートした訳だが、同社の新しいロゴについて言及しておこう。

新しいロゴWētāFXには、ニュージーランドの公用語の1つであるマオリ語で使用される長音記号マクロン(macrons)が含まれている。これには、新会社のロゴを決定する際、設立者であるピーター・ジャクソン監督の深い思い入れとこだわりが反映されている。ロゴにマクロンを含める事で、「ニュージーランド発祥のVFXスタジオ」としての文化や伝統、そして創造的な価値観を表すという思いが込められているという。

WētāFXは、新しいロゴと共に、インスタグラム、フェイスブック、ツイッター、そしてLinkedin等のアカウントも新設。新しいロゴデザインおよび各SNSの新しいアカウントの情報は、こちらのリンクから見る事が出来る。

WētāFXの今後に期待したい。

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第19回VESアワードにて生涯功労賞(Lifetime Achievement)を受賞、
普段着でコーヒーカップを片手に、冗談を交えつつスピーチを行うピーター・ジャクソン監督 ©VES/Visual Effects Society

WētāFX:
前身はピーター・ジャクソン監督によってニュージーランドに設立されたWeta Digital。 設立はデジタル・ドメインと同じ1993年で、大手VFXスタジオの中では老舗の部類に入るが、設立後しばらくは無名の存在であった。ピーター・ジャクソン監督の『指輪物語』シリーズでアメリカ西海岸やヨーロッパから優秀な人材を集めて急成長し、ハリウッドのトップVFXスタジオにまで登り詰めた。Weta Digitalの特色の1つとして、強力な開発力がある。開発部門に人材と予算を投入し、優れた開発力によって他社では実現困難なハイエンドなVFXを実現し、クライアントであるハリウッドのメジャー・スタジオからの絶大なる信頼を獲得した。
現在ニュージーランドのウェリントンに拠点を置き、40カ国以上からアーティストが集まる大規模かつ著名なVFXスタジオである。これまでに34のVESアワードの受賞に加え、6つのアカデミー賞、13のアカデミー科学技術賞、6つの英国アカデミー賞を受賞。ゴラムやシーザーなどのパフォーマンス主導による画期的なアニメーション、そして中つ国からパンドラの世界に至るまで、高度なVFXを提供し続けている。
昨年11月、Weta Digitalの開発部門がUnityに買収される事が発表され、VFX部門は新会社WētāFXとして新スタートを切った。

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