Inter BEE 2020

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Special 2019.10.25 UP

【INTER BEE CONNECTED 2019】企画セッション「5Gが放送ビジネスに与えるインパクト」事前レポート

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(左から)竹田茂氏、岩浪剛太氏、齊藤浩史氏

2020年から日本でも始動する5G。それが放送に、そして社会全体にどんな影響を与えるのか、気になっている人は多いだろう。INTER BEE CONNECTEDの15日10:30からのセッションは「5Gが放送ビジネスに与えるインパクト」のタイトルで、まさに5Gと放送の関係をテーマに据える。パネリストに迎えるのは株式会社インフォシティ 代表取締役の岩浪剛太氏。放送業界では「諸課題検討会」の構成員としても知られている。そしてもうひとりのパネリスト、竹田茂氏はWirelessWireをはじめ数々のWEBメディアを創刊してきた幅広い知識を持つ論客だ。モデレーターは毎日放送の齊藤浩史氏。その打合せを取材したのでレポートする。
(コピーライター/メディアコンサルタント 境治)

5gはイノベーションではなくレボリューション

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「まず5Gについてのよくある誤解を解く必要があるでしょう」と岩浪氏は言う。例えば2020年から始動するとは言え、数年間は整備の期間となること。基地局を設置していくのに5年程度かかるだろうから、5Gが本格的に使えるようになるのは2025年以降になるだろう。来年から一気に5Gに変わるわけではないと認識しておくべきなのだ。
そして無線の延長ではないことも重要なポイント。これについて岩浪氏は「イノベーションではなくレボリューション」と表現する。3G、4Gと進化してきたのでその次が5Gだと捉えがちだが、実は4Gの延長としてはWiFi6が別にある。5Gはこれまでの通信とはまったく別のものだと考えるべきものだ。
そしてローカル5Gが今ホットである点も重要だ。特定のエリア、特定のスペースで5Gを使うことで画期的な映像の見せ方が可能になったりする。5Gの具体的な活用法としてはローカル5Gがいまもっともリアルなのだ。

社会がどう進化するか。その中で5Gをとらえたい

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一方、竹田氏は「日本ならではの5Gの使い方はないでしょうか」と問いかける。5Gを単に技術としてだけとらえるのではなく、日本の社会がどう変わっていくか、その中で5Gはどう生かせるかを考えるべきではないかと投げかけるのだ。
例えば今年は災害が立て続けに起きて、日本は今までと変わってしまったと痛感させられた。日本は自然を作り変えてしまったが、それが気候変動に対応できていない。その時に5Gはどう役に立つのか。日本の現状を踏まえて、5Gを使えば災害報道はこうなる、という議論が必要ではないかと竹田氏は言う。
まさに今、日本は大きなパラダイムシフトをしはじめている。高度成長時代の発想をようやく見直し、新しい方向に向かおうとしているのだ。社会はどう変わっていくべきか、どこへ向かっていくべきなのか。多様な変化をもたらしうる5Gを、その進路の中でどう利用するのかを我々は考えるべきなのだろう。そんな発想なら、5Gについての議論も参加しやすく楽しそうだ。

放送の変化にとどまらない5Gの議論へ

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難解なイメージを持っていた5Gだが、打合せを聞いているだけで話が膨らみ面白く感じられた。テクノロジーによって技術的に何が可能になるかの話より、そもそも社会はどう進むべきなのかの議論がエキサイティングだ。
セッションでは、岩浪氏に5Gに関する基本的なレクチャーをしていただいた上で、竹田氏からは社会の変化に5Gが影響をもたらす可能性についてお話いただく。そして後半は、どんどん話を広げていくことになりそうだ。もちろん、放送業界に何が起こるか、放送業界が社会に何をもたらせるか、といった話題がベースになるだろう。
5Gは何でも願いを叶える魔法ではない。だが逆に私たち自身が何をしたいかをはっきりさせれば、5Gによってその変化を促す可能性は見出せそうだ。問われるのは、私たちの意志なのかもしれない。そんな刺激をもらえる、ユニークな議論が期待できるセッションだ。下記関連URLから聴講予約ページに飛べるので、まずはぜひ予約してもらえればと思う。

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