Inter BEE 2026 幕張メッセ:11月18日(水)~20日(金) Inter BEE 2026 幕張メッセ:11月18日(水)~20日(金)

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Industry Curation 2026.08.10 UP

【Inter BEE CURATION】生成AI利用の現在地とこれから~利用者構造と活用実態から読み解く次のステージ~

VR Digest編集部 VRダイジェスト+

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※INTER BEE CURATIONは様々なメディアとの提携により、Inter BEEボードメンバーが注目すべき記事をセレクトして転載するものです。本記事は、ビデオリサーチ社の協力により「VRダイジェストプラス」から転載しています。




2022年11月に無償で利用できるChatGPTが世界公開されて以降、生成AIは急速な進化を遂げ、私たちの仕事や生活の中へと入り込み始めています。文章作成や情報収集、アイデア発想など幅広い用途で活用が進み、今や一部の先進ユーザーだけの技術ではなく、多くの人が日常的に利用する技術へと変化しつつあります。
一方で、生成AIの利用実態を詳しく見ていくと、利用者層や活用シーンによって異なる特徴が見られます。現在、どのような人たちが生成AIを利用しているのか。そして、その利用は今後どのように広がっていくのでしょうか。
本記事では、性別・年齢・役職といった切り口から生成AI利用の現在地を整理し、今後どのような層へ広がっていくのか、その将来像を探ります。

1. 生成AIを使っているのは誰か?!~利用者は若者中心なのか、それとも社会全体へ広がっているのか~

2025年の「ACR/ex」データ(7地区計)によると、男女12~69歳における直近1か月の生成AI利用率は38%に達しています。(図表1)およそ3人に1人以上が利用している計算となり、生成AIは一部の先進層だけでなく、幅広い層に利用が広がり始めていることが分かります。
利用者の構成を見ると、男性が約6割、女性が約4割となっており、現時点では男性の利用がやや先行しています。一方で、女性も利用者の4割を占めており、生成AIの利用は特定の属性に限定されたものではなくなりつつあることがうかがえます。

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図表1:生成AI利用経験・男女構成比

さらに職業別に見ると、生成AIの利用構造はより明確になります。
利用者全体の約7割を有職者が占めており、生成AIの活用が仕事と結びつきながら広がっていることがうかがえます。一方で、有職者・大学生などの各属性においては、大学生・各種学校生における利用が6割以上と、次期ビジネスマンにおける利用ポテンシャルが高くなっている状況です。(図表2)

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図表2:生成AI利用経験(最近1か月):職業別構成比

有職者の中で役職別の利用状況(図表3)を見ると、管理職クラス(局長・部長、その他管理職)が53~55%と最も高く、役員クラスが47%、一般社員が37%となっているため、現時点では、業務調整や意思決定、企画立案などを担う層を中心に活用が進んでいることが分かります。生成AIは単なる効率化ツールとしてだけでなく、考える仕事を支援する存在として受け入れられ始めているのかもしれません。

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図表3:生成AI利用経験(最近1か月):有職者における役職別利用状況

2. 年齢別に見る生成AI利用の特徴~利用者のピークはどこにあるのか~

次に、生成AI利用が年齢によってどのように異なるのかを、1歳刻みのデータ(Agelife分析 ※文末に詳細記載)で見ていきましょう。(図表4)
まず男性に着目すると、10代後半から利用率が急速に高まり、20代では5割を超える水準に達します。その後も大きく低下することなく推移し、30代半ばで57%とピークを迎えます。

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図表4:生成AI利用経験(男性)

このことから、生成AI利用は若年層だけの現象ではなく、仕事や家庭において責任が大きくなる働き盛りの世代で最も活発であることが分かります。
40代以降は緩やかに低下するものの、50代でも4割台を維持しており、一定の定着が進んでいる様子がうかがえます。
一方、女性では男性とは異なる傾向が見られます。(図表5)生成AIの利用率は10代後半から20代前半にかけて急速に高まり、19歳で56%とピークを迎えます。その後は年齢とともに利用率が緩やかに低下していく傾向にあります。

このように、男性が働き盛りの世代を中心に幅広い年代で利用されているのに対し、女性は10代後半から20代前半にかけて利用がピークを迎えていることから、生成AIの利用は着実に広がっているものの、その広がり方には男女で異なる特徴があることがうかがえます。

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図表5:生成AI利用経験(女性)

3. 生成AIは今後どのように広がるのか~現在の利用者構造から考える未来~

では、この利用構造は今後どのように変化していくのか、2025年の状況を未来にスライドして読み解いてみましょう。
男性:キャリアとともに利用が拡大する可能性
男性では、現在、高い利用率を示している層(20~30代)が、5年後には30~40代へ、10年後には40~50代へと移行することが見込まれます。(図表6)
これらの世代は、企画やマネジメント、組織運営など、より高度な判断や調整が求められる立場に就くことが想定され、その中でも生成AI活用が維持されるとすれば、生成AIは「若い人が使う技術」ではなく、キャリアの成長とともに活用されるビジネス基盤として定着していく可能性があると思われます。

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図表6:年シフトによる生成AI利用経験(男性)

女性:ライフステージとともに利用形態が変化する可能性
女性では、現在利用率が高い若年層が年齢を重ねるにつれて利用の中心層も移動します。(図表7)
一方で、現時点では利用率が年齢とともに低下する傾向も見られます。
そのため、生成AIが全年代へ均一に広がるというよりも、ライフステージや仕事・生活環境に応じて利用の深さや関与度が変化する可能性が考えられます。
近年では、相談相手としての活用やSNSの代替的な利用など、生活に密着した使われ方も広がり始めています。
今後は業務支援だけでなく、生活支援やコミュニケーション支援といった役割を担うことで、新たな利用拡大が進む可能性もありそうです。

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図表7:年シフトによる生成AI利用経験(女性)

このように、生成AIの未来を考える上では、利用率そのものだけでなく、「どのような場面で使われるのか」という利用文脈を見ることが重要になっていきます。

4. 2026年速報値から見える新たな変化~生成AIは「検索するツール」から「相談できる相手」へ~

ここまで2025年データを中心に利用構造を見てきましたが、2026年速報値(図表8)ではさらに新たな変化が見え始めています。

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図表8:生成AI利用経験(最近1か月)2026年4-6月調査※速報値

2026年の生成AI利用率は60%となり、前年から22ポイント増加しました。生成AIは一部の人が試す新しい技術から、多くの人が日常的に活用するサービスへと広がりつつあります。
また、利用目的を見ると「調べ物・情報収集」が最も多く、学習や勉強のサポート、文章作成、日常の相談などにも幅広く活用されています。単に情報を探すためのツールではなく、考えを整理したり、アイデアを得たりするための身近な存在になり始めているようです。
今後は、生成AIを「使うこと」そのものではなく、「どう活用するか」が問われる段階に入っていきそうです。

5. 生成AI活用の次の論点~利用率から役割設計の時代へ~

総務省『情報通信白書』(令和7年)によると、日本での生成AI活用は拡大しているものの、海外と比較した場合は、業務利用・個人利用ともに低い水準となっています。(図表9)

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図表9:国内外での生成AI利用状況(企業・個人)
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裏を返せば、生成AIを起点としたビジネス機会は、まだ十分に開かれているとも言えます。
AIはこれまでの「識別」「予測」だけでなく、「生成」や「実行」まで担う存在へと進化しています。技術そのものの進歩は今後も続いていくでしょう。
だからこそ重要になるのは、「生成AIをどの業務で活用するか」「どの生活シーンで価値を発揮するか」という役割設計です。
生成AIを単なる業務効率化ツールとして捉えるのではなく、仕事や生活を次のステージへ進めるための基盤として設計する視点が、今後ますます重要になっていくと考えられます。

さいごに

今回は、生成AIの利用状況を性別・年齢別に整理し、5年後・10年後を見据えたサービス開発の示唆をご紹介しました。
本分析は、生成AIを活用した新規事業やサービス企画に限らず、組織内での生成AI導入方針の検討、プロダクト設計、マーケティング戦略の立案など、さまざまな場面でご活用いただけます。
ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽に以下よりお問い合わせください。

【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex
・調査時期:2025年4~6月(春調査回)・2026年4~6月(春調査回※速報値)
・対象地区:東京50㎞圏、関西、名古屋、北部九州、札幌、仙台、広島(7地区計)
※2026年4~6月速報:7地区合計(エリアウェイトなし)
・対象年齢:男女12-69歳
・対象者抽出:エリア・ランダムサンプリング(ARS)
・調査方法:回答専用タブレットによるインターネット調査
・サンプル数:

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※中央年齢による1歳刻みの分析(Agefile分析)
Agefile分析とは、年齢を1歳刻みで捉えることで、単純な年代区分では把握しにくい利用の連続性や偏りを可視化し、年齢分布全体の構造を明らかにする分析手法です。特定の年齢層に利用が集中する「ピーク型」の構造なのか、あるいは幅広い年齢層に分布する「網羅型」の構成なのかといった、年齢特有の特徴を立体的に読み取ることができます。さらに、基準年を過去や将来にシフト(移動)させることで、時間の経過に伴う傾向や構造変化を捉えることも可能です。
特定年度の調査結果を起点としているため、適宜分析を行うことで、生活環境や社会状況の変化が将来に与える影響を柔軟かつ手軽に読み解くことが可能です。

※本記事のサムネイルはAIで作成しました

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