Inter BEE 2024 幕張メッセ:11月13日(水)~15日(金)

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Special 2023.07.19 UP

Anime Expo 2023大盛況のうちに幕を閉じる

鍋 潤太郎 / Inter BEEニュースセンター

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画像:Anime Expoの会場、ロサンゼルスのダウンタウンにあるコンベンションセンター

〇はじめに
アメリカ独立記念日の連休に合わせた7月1日から4日に掛けて、ロサンゼルス・ダウンタウンのコンベンションセンターにおいて、Anime Expo 2023が開催された。

Anime Expoは、日本のアニメとポップ・カルチャーに特化した、全米で最大規模のコンベンションである。1992年より毎年1回開催されており、昨年で30周年を迎えた。SPJA(The Society for Promotion of Japanese Animation)が主催しており、基本的には非営利のボランティアによって運営されている。

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画像:熱気溢れる、コンベンションセンターのロビー

当初はカリフォルニア州のサンノゼ、アナハイム、オークランドなどのホテルを会場に開催されていたが、規模が大きくなるに従い、2008年以降はSIGGRAPHの会場としてもお馴染みの、ロサンゼルスのダウンタウンにあるコンベンションセンターで開催されている。ちなみに、過去にはカリフォルニアでの開催と並行して、NY(2002)や東京(2004)で開催されたこともある。

〇大盛況だったAnime Expo 2023
さて、今年のAnime Expo 2023だが、チケットがSOLD OUT(「売り切れ」)となる程の大盛況ぶりで、コンベンションセンターの収容キャパシティーの限界に近い35万人が世界60カ国から来場。また、350の出展社、500人もの著名ゲストが参加し、この期間のロサンゼルス・ダウンタウンはAnime Otakuの聖地と化した。

筆者は、SIGGRAPHの際に、このコンベンションセンターには何度となく訪れているが、もうSIGGRAPHとは比較にならない人口密度(笑)近年のSIGGRAPHの訪問者数は多くても1万8千人程度だから、その15倍近い人数のAnime Otakuがコンベンションセンター押し寄せた形となり、日本アニメの海外マーケットが如何に巨大なものであるかを、目の当たりにした瞬間であった。

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画像:SIGGRPAHの15倍くらいはあろうかという人口密度

開催初日の朝は、コンベンションセンターの前に入場を待つ長蛇の列が。おそらく入場出来るまでに1時間以上掛かったであろう、本当にすごい人数であった。しかも、日本語のアニメTシャツを着た人、思い思いにコスプレをした人など、明るく・平和で・楽しい、独特の雰囲気の空間が広がっていた。

やっとの思いでなんとか展示会場内に入ったら、今度はもの凄い熱気と盛り上がり。人気ブースの前には列が出来、通路は参加者で溢れ、なかなか前に進む事すら出来ない(笑)

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画像:展示会場内はあまりの盛況ぶりに、なかなか前に進めず
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画像:「ワンピース」も人気
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画像:7月末にアメリカ及びカナダでの劇場公開が予定されている映画『THE FIRST SLAM DUNK』のブース
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画像:ウルトラマンも人気 シュワッチ!
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画像:大勢のファンで賑わう「THE GUNDAM BASE」のブース

会期中は著名人を招いての様々なイベントやパネル、そしてサイン会などが開催されたが、毎年恒例、Production I.G. USAの社長そしてプロデューサーの寺島真樹子氏によるパネルは大盛況であった。このパネルでは寺島真樹子氏、Production I.G代表取締役社長とProduction I.G. USAの副社長を兼任する和田 丈嗣氏、そしてProduction I.G企画室の上田陽子氏が登壇。会場の7,500席はファンで埋め尽くされ満席、Production I.G. USAがプロデュースするアニメ作品の最新情報や今後の展開などが披露された。また、最後にはQ&Aも行われ、この日の為にヨーロッパから訪問したというファンが質問に立ち、それに対して寺島真樹子氏が丁寧に答える姿が印象的であった。

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画像:Production I.G.のパネルにて。左から、寺島真樹子、和田 丈嗣、上田陽子の各氏

〇おわりに
動画配信サービスの台頭によって、海外でも日本のアニメーション作品を身近に楽しめる時代となり、これによってアニメファンになったという人も多い。また、コンベンションセンター内を歩いていると10代、20代のファン層も多く、気合の入ったコスプレにも圧倒された。

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画像:気合の入った&大人数のコスプレも

海外のアニメファンの中には、アニメ作品の影響で日本語に興味を持って勉強を始めたり、日本の文化が好きになって日本を訪問したりと、文化交流の観点でも大きな貢献があるようだ。

当レポートをお読みになり、来年はAnime Expoを訪れてみたいと思う読者の方は、ぜひ公式サイトをチェックし、開催前にはチケットを早めにゲットしておく事をお薦めしたい。

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