Inter BEE 2024 幕張メッセ:11月13日(水)~15日(金)

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Special 2022.11.09 UP

【Inter BEE CURATION】とりあえず押さえておきたい「Z世代のメディア事情」6選~現役Z世代によるZ世代分析傑作集~

ひと研究所Z世代分析チーム VRダイジェスト+

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※INTER BEE CURATIONは様々なメディアとの提携により、Inter BEEボードメンバーが注目すべき記事をセレクトして転載するものです。本記事は、ビデオリサーチ社の協力により「VRダイジェストプラス」から転載しています。Z世代と呼ばれる人々がどのようにして各種メディアと関わっているのかを最新のデータから推測していく記事となっております。

【この記事はこんな方にオススメ!】
✅Z世代や若者の生態に興味があるX世代、Y世代など「おとな」の方
✅テレビや動画コンテンツ・メディア業界にお勤めの方
✅Z世代をターゲットとした広告出稿のヒントをお探しの方

生活者の今と未来を探求するビデオリサーチのシンクタンク、「ひと研究所」では、昨今マーケティングターゲットとして注目を浴びるZ世代の特徴をあぶりだすべく、自分自身もZ世代である若手研究員を中心とした「Z世代分析チーム」を作り、活動しています。

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【Z世代分析チーム】 左から:山根、渡邊、久住、野木

今回は、「Z世代分析チーム」の研究員がこれまでに発信した『Z世代のメディア事情』の中で、特にオススメのものを6つ選出、実際にデータを用いて分析した研究員本人による解説でお届けします。

1.メディア接触:1日の中での「ヤマ」が早めのテレビ、ロングテールのネット

野木:まずは私からいきます!Z世代が1日の中でどのようにテレビやインターネットを使っているのかを示したのが【図1】です。

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テレビ視聴は「朝ごはんの時」「お昼時」「夜ごはんの時」と大きく3つの視聴のヤマがあることをご存じの方も多いかと思いますが、リアルタイムでのテレビ視聴の行動率を示した濃い青の折れ線グラフを見ると、「夜ごはんの時」の大きなヤマが圧倒しています。
詳しい時間帯を見ると、いわゆる「ゴールデンタイム」である19時~22時・・・より少し手前の、18時台頃からヤマができ始めていることが分かります。

一方でインターネット動画の利用は朝から少しずつ上昇し、一気にヤマとなるのはテレビより1~2時間遅い傾向にあるようです。

Z世代の中には、生まれた時からインターネット環境が充実していて、ネット動画視聴が当たり前になっているデジタルネイティブ世代も一定数含まれています。そういった世代がさらに分析対象に加わってくると、ますますインターネットの存在感が増してくるかもしれませんね。

久住:インターネットの存在感、すごいですね~。あと数年すればデジタルネイティブ世代が自分の後輩として入ってくるので、自分よりも年下の世代がどれだけネット慣れしているか、話を聞いてみたいものです。

2.利用デバイス:ネット利用デバイスはスマホが圧倒も、男女で差あり

久住:では私からは、そのインターネットが「何のデバイスで」使われているのか調べた結果をお伝えします。

【図2】は、デバイス別でのインターネット利用状況をまとめたものです。

まず、左側のZ世代(12~26歳)と個人全体(12~69歳)を比較したグラフを見てみましょう。
Z世代はやはりスマホでのネット利用が多く、パソコンでの利用は少なめです。
ただ、右側のZ世代男性と女性を比較したグラフを見てみると、男女で利用デバイスに差があり、特にパソコンでのネット利用にかなりの差が見られます。
同じZ世代でも、男性はパソコンでのネット利用 (編集部注:1週間のうちパソコンでインターネット利用をした人の割合) が4割程度なのに対し、女性は2割程度。女性は男性に比べて、スマホやテレビの利用が多くなっており、男女で利用デバイスが大きく異なっているのが注目点です。

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野木:同じZ世代でも、男女差がかなり大きいですね。当たり前ですが、Z世代の中にもいろんな個性を持った人たちがいて、世代をひとくくりにして語るだけでは特徴をつかみきれないこともあるのだと再認識しますね。

久住:そうですね。データを見る際に注意しなければならないポイントの1つだな、と改めて思いました。

3.視聴コンテンツ:アニメにお笑い、テレビ由来コンテンツがネットでも人気

野木:スマホメインではありつつも、他のデバイスもいろいろ使ってインターネット利用を楽しんでいるZ世代ですが、どんなコンテンツを視聴しているのでしょうか。
【図3】で、テレビ番組とYouTube動画について調べてみました。

まず、左のグラフはテレビ番組についてです。こちらは「好きなテレビ番組ジャンル」をTOP5で並べてみました。個人全体(12~69歳)と比較すると、アニメ系の支持が目立ちますね。
そして右のYouTube動画では、「視聴したYouTube動画ジャンル」をTOP10にしてみました。こちらは個人全体(12~69歳)より全体的にスコアが高い傾向ですが、「アニメ」や「国内バラエティ・お笑い」といったテレビ由来のコンテンツもランクインしているのが特徴かなと思います。

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渡邊:ちなみに私の好きなアニメは『SPY×FAMILY』です。今までアニメはあまり見なかったのですが、友人にすすめられて見たところ、アーニャの可愛さに一気見してしまいました。
野木:おぉ!10月から第2期も始まったので、土曜の夜の楽しみが復活したということですね。

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4.広告の見られ方:認知効果だけじゃない、広告の受け止められ方はさまざま

渡邊:コンテンツの見られ方が分かると、広告の見られ方も・・・気になりますよね?
ということで、Z世代が広告に対して抱いている印象をランキング形式でまとめてみたのが【図4】です。

テレビとネットで比べてみると、やはりテレビのほうが印象の絶対値が高いですね。生まれてからの積算でいえばネットよりテレビのほうが広告を目にした回数も多いので、印象に残りやすくなっているのかもしれません。

久住:インターネット広告は、動画広告だと「ストレスを感じる」がランキング1位になっているね。
渡邊:そうなんです。インターネットでの動画広告は、アドフラウドなど生活者にとって不快な動画の見せ方をすることがあったり、ターゲティング条件・クリエイティブがうまくはまっていなかったりするとせっかくの広告がネガティブにとらえられやすいので、広告を作る際には注意が必要だと思います。

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5.SNSの利用実態:TwitterにInstagram、TikTok・・・Z世代の中でも人気に差が!

山根:では、その広告があることによって無料で気軽に利用することができるSNSについてはどうでしょう。
僕は昨年まで学生でした。入社して先輩方とお話ししていると、同じZ世代というくくりの中でも、さらに年齢の違いによってSNSの利用状況が異なるように思えたので、以下の【図5】でZ世代を3つの年齢層にブレイクダウンしてみました。

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久住:TOP3のラインナップはLINE、ツイッター(Twitter)、インスタグラム(Instagram)で同じだけど、スコアの幅に結構違いがあるね。4位以下はかなりバラバラだ・・・TikTokや食べログなど、年齢層による差が大きいSNSがちらほら。
山根:そうなんです。僕は真ん中の【18-24歳】ですが、思い起こしてみるとここ1年、Facebookは使った記憶が・・・Instagram大好き人間なので。

久住:Instagram大好き人間!それはちなみになぜ??
山根:ストーリーを見ればリアルタイムでみんなが何をしているのかがわかりますし、他のSNSではフォローしていないけど、Instagramではフォローしている知り合いが多いので。
久住:知り合いとの連絡ツールとしてもInstagramを使ってるのか。連絡ツールといえばLINE、写真を見せる場所といえばInstagram・・・みたいな各SNSのイメージだけでこのデータをとらえると結果の解釈を間違えそうな気がするね。

6.SNSの波及効果:投稿の閲覧が実店舗への来訪きっかけにもなっている

山根:SNSは、ただ見るだけではなく、実行動にも大きく影響しています。
【図6】は、SNSで取ったリアクションをランキングにしたものです。こちらもZ世代をさらに3分割して、年齢別にみてみました。写真や動画をみたり検索をしたりするのはもちろんのこと、実際に店舗や施設に足を運んだり、店舗やネットショップなどで購入・予約したりする人も18歳以上では多くみられます。
渡邊:12-17歳では「ニュースや記事を見た」が4位に入ってるね。
山根:他の年齢層にはない特徴ですね。SNSに載っているニュースや記事は中高生の興味をひきやすいのかもしれません。

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まとめ

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野木:ここまでの「Z世代のメディア事情」6つをまとめたのが上記です。皆さんにZ世代のメディアとの向き合い方がなんとなくでも伝わればうれしいですね。

久住・渡邉・山根:ですね!

野木:こちらの記事は傑作集となっておりますので、元になっているより詳しい分析結果をご覧になりたい方は以下からご覧いただけますと幸いです。
また、調査レポートとして資料ダウンロード(PDF)いただくこともできます。
ダウンロードは無料ですので、よろしければご覧ください。

「Z世代のメディア事情」6選 関連調査レポート、記事のご案内

■無料調査レポート
【ひと研究所】Z世代によるZ世代分析レポート(まとめてダウンロードできます)
第1弾_メディアとの関わり
第2弾_ネットとの関わり
第3弾_SNSとの関わり

【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex」
・調査時期:2018年~2022年の4~6月回(春調査回)
・対象地区:関東 *一部関東以外の地区を含む7地区計でも集計

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