Inter BEE 2020 Online 11.18(Wed.)-20(Fri.)

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Special 2019.11.05 UP

【INTER BEE CONNECTED2019】企画セッション「データで解明する!スポーツ番組の視聴の“質&価値”の最新動向!?」事前レポート

2020年の東京オリンピックを控え、ラグビーワールドカップに日本中が湧いた今年。あらためてスポーツとテレビの関係が浮上している。スポーツの楽しみ方に欠かせないメディアがテレビである一方で、テレビにとってスポーツこそ最適のコンテンツでもある。そしてそこには、CMを出稿するスポンサー企業にとっての大きな価値も見出せそうだ。スポーツならではの価値を可視化できると面白いのではないか。そこでこのセッションでは新しい仕組みでテレビ視聴を計測するインテージのメディアデータ部部長・山田護氏と、TVISION INSIGHTS代表取締役社長・郡谷康士氏が、スポーツ番組の斬新な分析データを披露。さらに日本コカ・コーラ マーケティング本部の池田哲也氏もパネリストに加わっていただき、スポーツ番組へのスポンサーとしての価値や期待を語ってもらう。モデレーターはインテージの深田航志氏が務める。この興味深いセッションについて、先日行われた事前打ち合わせの様子をレポートしよう。
(コピーライター/メディアコンサルタント 境治)

様々な視聴データからわかるラグビーワールドカップの盛り上がり

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TVISION INSIGHTSは「視聴質」をデータ化するノウハウを持つ会社で、テレビの前に座る人の数や顔の向きを秒単位で追って番組やCMの視聴の質を数値化する。打合せで見せてくれたデータでは、ラグビーワールドカップの試合がどれだけ「視聴質」が高かったかがよくわかった。またF1層では、最初の頃の試合ではさほどでもなかった数値が、日本最終戦では大きく上がっていた。これは今回いい意味で話題になった「にわかファン」の急増を裏打ちするデータで面白い。こうしたデータから、今回のラグビーワールドカップの放送にいかに人びとが熱狂したかがよくわかった。
インテージのデータは、テレビメーカーの「視聴ログ」を集めて人ベースに分解し整えたもので、MediaGaugeDynamicPanelと呼ばれている。50万人の膨大なデータから得た「実際に視聴した」テレビのデータが可視化される。

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ラグビーワールドカップの各試合の分刻みの視聴データを見てみると、勝った試合と負けた試合でカーブのでき方がかなり違うことがわかる。勝った試合では尻上がりに上がっていくが、負けた試合では勝負が見えたあたりからじわじわ減ってしまう。またMediaGaugeDynamicPanelでは視聴データをエリア別に見ることもできる。すると例えば日本がアイルランドと戦った試合では開催地・静岡の視聴が盛り上がったことがわかる。大くくりでとらえがちなテレビ視聴だが、実はエリアによって傾向にかなり違いがあることも、インテージのデータからわかって面白い。
当日のセッションでは、郡谷氏と山田氏それぞれから、さらに掘り下げたスポーツ視聴のデータが披露してもらえることだろう。テレビとスポーツの密接な関係が数値やグラフで示される、面白いセッションになりそうだ。

飲料メーカーがスポーツ番組に見出す価値とは?

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日本コカ・コーラが最近、スポーツ番組へのCM出稿に力を入れていることに注目している人も多いだろう。平昌オリンピックでは、日本選手の結果に合わせた内容の綾瀬はるか出演のCMが話題になった。「宅内需要を高めるために、テレビと一緒にコカ・コーラを楽しもうという訴求に力を入れています」と池田氏は教えてくれた。なるほど、テレビ受像機が大型化しソファに座ってじっくりテレビ視聴を楽しむ生活の中に、コカ・コーラは溶け込みやすいかもしれない。オリンピックやサッカー FIFAワールドカップのような大きなスポーツイベントは、「テレビとコカ・コーラ」を訴求する格好の機会なのだ。

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ラグビーで盛り上がった一方でこちらも沸いたバレーボールのワールドカップでは、アクエリアスのCMの120秒バージョン(下の動画を参照)を特別に編集して2回だけ流したそうだ。子どものスポーツをアクエリアスを通してサポートする親の姿を描いたストーリーで誰しも涙する感動編だった。その場でTVISION INSIGHTSのデータを検証すると、120秒間AI値(注視度)がほとんど下がっていなかった。CMのクオリティが高かったからだが、同時にスポーツ番組を見ている時の視聴者の気持ちに寄り添った内容だったからでもあるだろう。ここから、放送されるコンテンツの内容に即したCMは訴求度が高いと言えそうだ。
スポーツという2019年の旬のコンテンツを新しい視聴データで分析することで、スポーツの価値がわかるのは言うまでもない。ただそれ以上に、コンテンツと広告の関係の議論にも広がりそうで面白い。INTER BEE CONNECTEDのセッションにスポンサーの立場で参加していただく、大きな意義がそこにはありそうだ。テレビが曲がり角に立つ今だからこそ、ぜひ注目してほしいセッションだ。下記関連URLからさっそく聴講予約してもらいたい。

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