Inter BEE 2020

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Special 2019.10.15 UP

【INTER BEE CONNECTED 2019】企画セッション「番組制作とSNS運用」事前レポート

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左から川鍋昌彦氏(TBS)勝目卓氏(NHK)高明希氏(日本テレビ)と筆者

今年のINTER BEE CONNECTEDでは毎日4〜5もの充実した企画セッションが行われる。各セッションは事前に登壇者が集まり打合せの場を持つ。この記事では2日目15:50からの「ネットが盛り上がれば何かが起こる?番組制作とSNS活用」と題したセッションの打合せの様子をレポートしよう。いまや番組を盛り上げるために欠かせない要素となったSNS。その活用法で悩んでいる現場の皆さんも多いだろう。このセッションは、番組づくりとSNSの関係に着目して企画された。モデレーターは筆者、メディアコンサルタント境が務める。打合せから、現場に具体的に役立つセッションになると確信が持てた。
(コピーライター/メディアコンサルタント 境治)

SNSに制作者は、宣伝部はどう向き合うか

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「今日から俺は!!」のヒットが記憶に新しい日本テレビ・高氏

このセッションにはSNSで話題になった番組に関わる3人のテレビ局員が登壇する。ただ、SNSとの関わり方は三者三様だ。
日本テレビのドラマ「今日から俺は!!」プロデューサー・高明希氏は自らSNSアカウントを運用した制作者だ。プロデューサーが自分で公式Twitterでつぶやくのは珍しい。その分、現場に根ざしたつぶやきでネットを盛り上げた。
NHK「みんなで筋肉体操」ディレクターの勝目卓氏は、200万人のフォロワーを擁する「NHK_PR」のTwitterアカウントの運用スタッフと情報共有しながら話題づくりを進めた。SNS運用者との連携を制作側の視点で語ってくれる。
TBSテレビ宣伝部の宣伝プロデューサー、川鍋昌彦氏はSNS運用を宣伝スタッフとして担う立場だ。制作スタッフと情報共有しながらSNSをどう使うか、教えてもらえる。
本セッションは、SNS運用と制作者の関係についてフォーカスするのが狙いだ。制作者が自分で運用することもあれば、専門スタッフと制作者が連携して進める場合もある。様々な立場で、それぞれのケースで、どう運用しているか、どうすればうまくいくかなどを掘り下げて聞いていく。

制作者にとってSNSは課題の一つになってきた

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NHK「みんなで筋肉体操」を成功させたディレクター・勝目氏

打合せを通じて伝わってきたのは、番組制作者にとってSNSはもはや欠かせない要素になってきたことだ。日本テレビ・高氏にとってTwitterは視聴者とコミュニケーションをするための重要なツールだった。また勝目氏は視聴率を取れるかどうかの前に、ネットでの盛り上げを当初から意識したという。TBS宣伝部で早くからSNSに取り組んできた川鍋氏には、最近は制作スタッフ側からネットをどう盛り上げればいいかの相談があるそうだ。
少し前まで、SNSは新しもの好きな一部の人びとがトライする領域だったように思う。それがいまは、使って当たり前だしうまく使うことでいろんな派生効果があるツールになってきた。そのことが、打合せでお三方のリアルな話からビシビシ伝わってくる。当日も、そのあたりをできるだけ来場者にも感じてもらえればと思う。

SNSが番組にもたらす「メリット」が浮き彫りに?

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TBSのドラマをSNS運用で盛り上げてきた川鍋氏

このセッションでは、一般化してきたテレビ番組のSNS運用が、実際に何をもたらすのかも掘り下げてみたい。「今日から俺は!!」のヒットは、TwitterやYouTubeなどがどれくらい貢献したのか。NHK「みんなで筋肉体操」が第2弾、第3弾と続いたのはネットでの話題が寄与していそうだ。TBSのドラマがこのところ「初めて恋をした日に読む話」「凪のお暇」など立て続けに若者層に熱く支持されているのはTwitterの沸騰と関係があるように思える。
ただもちろん、視聴率とSNSがどう相関するかは、一概に証明できるものではない。だが番組に関わる立場として、何らか実感できていることはあるのではないか。あるいは、最近は局により新たな指標が世帯視聴率とは別に立てられているようだ。そうした数値との関係なども、差し障りのない範囲で突っ込んでみたい。
何より打合せから如実に感じられたのは、お三方ともSNSを楽しんでいることだ。数字には見えない視聴者からの反応、感想や応援が直接読み取れるのは得難い価値なのだろう。SNSの醍醐味は結局、視聴者との心の通い合いであり、それこそが大きなモチベーションとなる。SNSを使うメリットとはそこに尽きるのかもしれない。

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番組とSNSの関係の最前線のお三方のセッションは、その使い方に悩む日本中の放送関係者にとって大いに役立つ内容になりそうだ。ぜひ楽しみにして、いまのうちに聴講予約をしてもらえればと思う。下の関連URLから予約ページに飛べる。

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