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ICT/クロスメディア 2021.08.13 UP

【NEWS】三井物産、ソニー 成長するSA方式5Gへ向け、周波数資源の割り当て技術で共同事業開発へ

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三井物産とソニーグループは8月11日、ソニーの「ダイナミック周波数共用(Dynamic Spectrum Access: DSA)技術」をスタンドアローン(SA)方式の5G環境下で動作させることに成功したと発表した。両社は同技術を活用した周波数資源活用を事業化していくことで覚書を締結した。

■5G活用へ向け周波数資源利用の見直しが進む

データトラフィックが爆発的に増加する中、有限な周波数資源が逼迫し、社会課題となりつつある。また、高速・大容量で、さらに多接続、低遅延によって、複数の映像の伝送といったサービスが期待される5Gでは、安定した通信環境が必須となる。そのため、世界的に5G向けの周波数帯域の拡大に向けた動きが進んでいる。その試みの一つとして、米国ではFCC(Federal Communication Commission、米国連邦通信委員会)が3.5GHz〜3.7GHz帯での電波共有を用いて、無線通信サービス「CBRS(Citizens Broadband Radio Service)」を実現する法制が2016年8月に制定されている。

この帯域では、1次利用者として、米国海軍が空母で使用しているレーダーシステムとFSS事業者と無線インターネット事業者(Non-federal incumbents)、さらには、2次利用者として無線通信サービスが共存することになり、それぞれが干渉することなく、周波数資源の利用を最適化する技術が必要となる。

ダイナミック周波数共用技術は、周波数帯ごとに管理していた電波をデータベースで一元管理し、既存事業者・利用者への電波干渉を抑制しながら、時間的・空間的に遊休となっている周波数帯域を別の事業者・利用者に割当てることができるもの。

5G向けの周波数帯域の拡大に向けては、国際電気通信連合(ITU)も、2019年に国際的な周波数分配などの調整が行われる世界無線通信会議(WRC-19)で5Gに使える追加周波数について、各国で合意がなされている。周波数の共用技術は5Gの周波数帯域を拡大する中、限られた電波資源を有効活用する上で重要な技術となっている。

■米国CBRSで周波数管理サービス認可

ソニーは、早期からダイナミック周波数共用技術の研究開発に取り組み、実績を上げており、上記のCBRSにおいて、FCCから3.5GHz帯の周波数管理サービス(遊休周波数割り当て、電波利用許可、最大送信電力等の運用パラメータ指定等)の商用提供の認可を受けている。

三井物産は、都市のスマート化の動きに対応したICTを利用した社会インフラ構築ビジネスや、アジアなどの新興国の生活向上に向けた持続可能なインフラ構築を多数手掛けており、子会社の三井情報株式会社を通じて、産業用途でのワイヤレス利用の拡大を見込み、日本の先進的なプライベートネットワーク利用スキームであるローカル5Gを推進している。

両社は、互いの強みを生かし、日米欧に加え、アジアなど幅広い地域で、周波数の有効活用モデルとそれを実現する先端的なビジネス及び技術プラットフォームを構築することを目指し、その可能性を共に検討していく。

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