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Special 2020.01.08 UP

【NEWS】JEITA 新年賀詞交歓会が開催 梶山経産大臣「情報通信インフラの整備を推進」

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一般社団法人 電子情報技術産業協会 新年賀詞交歓会の会場

 2020年1月7日、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)は新年賀詞交歓会を東京・芝のホテルで開催した。
 冒頭、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)代表理事/会長の遠藤信博氏(日本電気株式会社 取締役会長)が登壇し新年の挨拶を述べ、続いて、田川博己副会長(JTB 代表取締役会長)が乾杯の音頭をとり開会。会の途中、公務の時間を割いて、梶山弘志経済産業大臣が来賓として挨拶した。

 遠藤会長は、2019年のラグビー・ワールドカップの日本の活躍や旭化成名誉フェローの吉野彰氏のノーベル化学賞の受賞などを挙げ、「今年のTOKYO 2020につながる良い年だった」とし、また「Society 5.0に向けた動きの加速を感じられる1年だった」と昨年を振り返った。そして、会場の会員各社、関係者に向け、「デジタル・トランスフォーメーション、Society 5.0の実現を支えるのは、まさに我々の電子情報産業にほかならない。未来の日本、世界のために、業界を越えてより連携をしていこうではないか」と述べ、「事業環境の整備や、市場創出を全力で後押しすることで、各会員企業のますますの発展に貢献したい」と抱負を語った。

 続いて、乾杯の挨拶に立った田川博己副会長は、日本が技術立国として新しい技術や新しい生活の機能を深め、豊かになってきたように、今、新しい技術がさらに導入されようとしているが、それを「何のために使っていくのかが大きな課題」であると指摘。その新しい技術を有効に使うための手段として、Society 5.0と5Gが大きな役割を担うとし、サービス財の代表として参画しているJTBとして、「ぜひ共同で協力し、新しいものをつくりだす、そういう世の中を2020を機にスタートしたい。そういう願いをもとに乾杯したい」と呼びかけ、乾杯の音頭をとった。

 梶山経産大臣は、 前回の東京オリンピックでは、31のプロジェクトが世界銀行の支援で実施され、発電所、製鉄所など、今の成長を支える土台がこの時期にできたとし、「再び、東京で開催されるオリンピックを前に、先進技術でさまざまな課題に挑戦するSociety 5.0のもとに、新たなイノベーションを生み出すためには、従来のインフラではなく、新たなインフラ、情報通信インフラをしっかり整備することが大変重要なことと感じている」と述べた。

 また、「世界は今、第四次産業革命と呼ばれるこれまでにない大きな変化に直面している。日本では、5Gサービスがいよいよ商用開始する。自動運転、遠隔医療に用いられる5Gインフラは、社会を一変させる可能性を持つ、新たなフロンティア。みなさまの技術が新たなフロンティアを切り拓いていくことを確信している」とし、「経済産業省も、みなさまとともに、これまでの発想にとらわれない、大胆な取り組みを強力に進め、第一の矢、第二の矢に続く、第三の矢の成果を出すに相応しい年であると思っている」と意欲を示した。
 
 以下は各氏の講演要旨。

遠藤会長「未来の日本、世界のために、業界を越えて連携を」 

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遠藤会長

 昨年は、台風をはじめとした自然災害にみまわれ、大変多くの被災を受けた。被災した多くの方に心よりお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げる。一方、新たな令和の時代を迎え、ラグビー・ワールドカップにおける日本チームの活躍、リチウムイオン電池で日本の科学技術が世界に認められ、ノーベル化学賞に旭化成名誉フェローの吉野彰氏が選ばれ、日本の企業から2人目となる受賞をした。たいへんうれしく、日本が元気づけられる1年であり、TOKYO2020につながる1年だった。

 経済面では、政府の強力な経済政策のもと、我が国経済が持続的な成長ペースにある中、ICTの3要素であるコンピューティングパワー、ネットワーク、データが劇的な進化と組み合わせにより、価値創造の可能性が一気に広がってきた。Society 5.0に向けた動きの加速を感じられる1年だった。Society 5.0の推進を事業指針に掲げるJEITAとしては、Smart Home、インフラの保安といった業際の分野となるテーマに注力し、業界、業種を越えた活発な議論を進めてきた。JEITAが主催するCEATECでは多様な業界の企業が一堂に集まり、未来社会の実装につなげられる業界を越えた共創の場としての変革を進めてきた。

 今やCEATECは、IT・エレクトロニクスの産業はもちろん、ユーザー企業からの参画も一層加速し、政・官・民のキーパーソン、次世代を担う学生も集う、Society 5.0の総合展に生まれ変わったといっても過言ではない。CEATECの変革に迅速に対応していただいたみなさまには深く感謝申し上げるとともに、この変革は道半ばであることから、JEITA会員の企業のみなさまにはさらなるお力添えをいただきたいと思う。

 CEATCを活用することで、自社の事業拡大はもちろん、テクノロジーの社会実装による、豊かな未来の実現、すなわちSociety 5.0の実現を後押ししていきたい。今年のCEATEC2020でもJEITA会員にはぜひとも積極的なご参画をお願いしたい。

 JEITAが12月に発表した電子情報産業の世界生産見通しでは、世界経済において貿易摩擦の長期化など、不透明要素はあるものの、5Gの進展や攻めのIT投資のさらなる拡大が期待できることから、2020年はプラス成長が見込まれており、過去最高を更新すると予想されている。

 デジタル・トランスフォーメーション、そしてSociety 5.0の実現を支えるのは、まさに我々の電子情報産業に他ならない。未来の日本、世界のために、業界を越えてより連携をしていこうではないか。それぞれの強みを活かしながら、共創、協調を推進していこう。JEITAとしても、今後、事業環境の整備や、市場創出を全力で後押しすることで、各会員企業のますますの発展に貢献したい。

 産業界の発展、そして我が国の経済成長を確固たるものにするために、今年も関係省庁・機関と連携し、会員とともに、一丸となってとりくみたい。我々は、産業のつなぎ役としてささえるとともに、日本経済のさらなる活性化に貢献していきたい。

田川副会長「次の2030年までの10年間への大きな礎」

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田川副会長

 昨年、副会長に就任した。所属しているJTBが、協会とはなじみがあるかわからないが、昨年からSECOMの中山会長とサービス財と協会との関係を前進させようということでお誘いいただいたと考えている。 

 JTBは今年、107年を迎える。明治時代、渋沢栄一がつくった。明治、大正、昭和、平成、令和と続いてきた。今皆さんが感じていることは、戦後の技術立国で、新しい技術や新しい生活の機能が深まり、豊かになってきた。まさにSociety 5.0、5Gという新しい技術がさらに導入され、さらに生活が豊かになる。問題は、それを何のために使っていくのか。

 いよいよ今年、2020年、昨年盛り上がったラグビー・ワールドカップにつづき、東京オリンピック・パラリンピックで実装できるチャンスが来た。我々サービス財では、まさにそういう時代が2020年と思っている。ぜひ、そういう時期にこそ、みなさんの技術をフルに使った実装実験をして、持続可能な新しい社会をつくる礎(いしずえ)にになってもらいたいと思っている。2020年はおそらく、そういう年だと思う。

 2000年、2010年、2020年。01年、11年は、9.11(アメリカ同時多発テロ事件)と、3.11(東日本大震災)があった。2021年が良い年になるかどうかは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを、我々でしっかり動かして、そして21年を迎える。それが次の2030年までの10年間への大きな礎ではないかと思う。

 私の父も技術屋だった。技術やはマニアックで熱心、一生懸命、新しいものをつくりあげる。それをどのように使うかが今の社会に必要。それが、Society 5.0と5Gの大きな役割だと思う。ぜひ共同で協力し、新しいものをつくりだす、そういう世の中を2020を機にスタートしたい。そういう願をもとに乾杯したい。

梶山経産大臣「これまでの発想にとらわれない大胆な取り組みを進めたい」

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梶山経産大臣

 令和時代になって初めて迎える新年、それぞれの思い、決意を持って臨んでいると拝察する。今年は2020年、東京オリンピック・パラリンピックの年。開会式まで200日を切った。前回の東京オリンピックでは、私はまだ小学生だった。

 オリンピックと同時に新幹線が開通し、新幹線もイノベーションを繰り返し、安全運行、スピード、各国への輸出など、いろいろな形でレガシーが残っている。新幹線をはじめとしていくつかのプロジェクトが世界銀行の支援でできた。1953年から1966年まで31のプロジェクトが行われた。発電所、製鉄所、自動車、造船、高速道路、そして鉄道。今の成長を支える土台が、この時期にできた。

 先人達が、これからの産業インフラとして何が必要なのか、生活インフラには何が必要なのかを考えながら資金を調達して整えてきた。
 それから56年。再び、東京で開催されるオリンピックを前に、先進技術でさまざまな課題に挑戦するSociety 5.0のもとに、新たなイノベーションを生み出すためには、従来のインフラではなく、新たなインフラ、情報通信インフラをしっかり整備することが大変重要なことと感じている。

 安倍内閣の発足から8年目を迎え、確実に経済の好循環が生まれてきている。一方で、中東情勢の緊迫化、米中の貿易摩擦、イギリスのEU離脱など、世界経済、社会情勢は不確実性を増している。こうした不透明な世界の中にあってこそ、自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく国際経済体制を主導していかなければならないと思っている。

 平成の30年間、パソコン、携帯電話の普及、巨大プラットフォーマーの出現など、大きな変化と向き合いながら、電子情報産業は日本の経済を支え続けてきた。そして、世界は今、第四次産業革命と呼ばれる、これまでにない大きな変化に直面している。

 日本では、5Gサービスがいよいよ商用開始する。自動運転、遠隔医療に用いられる5Gインフラは、社会を一変させる可能性を持つ、新たなフロンティアといえる。ノーベル化学賞をとったリチウムイオン電池のように、みなさまの技術が新たなフロンティアを切り拓いていくことを確信している。経済産業省も、みなさまとともに、これまでの発想にとらわれない、大胆な取り組みを強力に進めていきたい。今後、経済産業行政は多くのチャレンジを乗り越えて行かなければならない。

 新たな芽吹きと繁栄の始まりという意味を持つ今年の干支、庚子(かのえね)にあたる本年は、そのチャレンジに乗り出すのに相応しい年。「庚」(かのえ)という文字は、臼と杵で穀物をついている様を表すという。穀物をついて、餅という新しい別のものをつくる。同様に、これまでに蒔いた成長の花をしっかり創り出していく。第一の矢、第二の矢に続く、第三の矢の成果を出すに相応しい年であると思っている。

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