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2024.11.11 UP
【INTER BEE CINEMA】 日本の「オリジナル」を堂々と世界へ キャスティングディレクター奈良橋陽子氏インタビュー
世界を熱狂させるハリウッド映画で日本人俳優が活躍するとき、キャスティングディレクターのクレジットにはYoko Narahashiの名が必ずある。
トム・クルーズが製作・主演を務めた『ラストサムライ』では渡辺謙や真田広之といったメインキャストから膨大な人数の殺陣の役者まで、広くキャスティングを担当。メキシコの名匠アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の『BABEL』においては、国内でもほぼ無名の新人だった菊地凛子を送り出し、翌年アカデミー賞助演女優賞にノミネートされる成果を遂げた。
その他、奈良橋陽子氏が海外の映画作品で日本人役の俳優をキャスティングしてきた事例は枚挙にいとまがない。また、俳優育成や英語教育にも力を入れ、ドラマメソッドを取り入れた英会話教室「モデル・ランゲージ・スタジオ(MLS)」や俳優養成所「アップスアカデミー」を設立。映画を軸に、世界と日本をつなぐ架け橋となる多様な活動を行なっている。舞台や映画の演出も自ら手がけ、1980年前後には「ガンダーラ」「Monkey Magic」「銀河鉄道999」など、ゴダイゴのヒット曲の作詞家としても活躍した。
その多岐にわたるパワフルな活動の原動力とは何か。インタビューを通じて貫かれていたキーワードは「オリジナリティ」と「愛」だった。