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Special 2022.05.02 UP

【NAB Show 2022】Vol.01 今年気になる2つのキーワード

デジタルメディアコンサルタント 江口 靖二 氏

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4月24日から27までの4日間、NAB Show 2022が3年ぶりにリアル開催された。NABは例年4月の開催なので、米国のコロナの感染状況から結果的に随分と時間が空いてしまった。そしてこの3年間のブランクによって、映像制作が一気に新たなフェーズに突入したことを実感する内容になったのである。出展社は2019年のおよそ半分なのだが、それでも940社が一堂に会し、展示やセッションは3年間のブランクを一気に取り返すかのように熱気に溢れていた。

ホールが変わって動線が大きく改善

コロナ渦での開催なので、米国に入国するためには出発の1日前の検査で陰性である証明が求められる。さらにNABに参加するためには、ワクチンを接種していることも条件に加えられる。こうした手続きは事前に全てアプリで行われるので、入場バッジを得る手続きはアプリを見せるだけでよく、非常にスムーズであった。バッジを手に入れていれば、会場に入る際にアプリを見せる必要はなく、アルコール消毒も検温も必要ない。さらにマスク着用も義務ではないので、着用率は1割にも満たない程度だ。

また今回はラスベガスコンベンションセンターで使用する会場これまでとは大きく変わった。CES2022で使用された新しいウエストホールをNABでも使用し、セントラルとノースは従来通りだ。一方でサウスホールは使用されなかった。サウスは1階と2階に分かれているので、上下移動の動線があまり良くなかったが、このように使用会場が変わったことで、参加者の効率は大きくアップした。またこれら3ホールはカテゴリー別にブースを配置されていたので、目的に合った展示をより効率的に回ることができるようになった。ウエストとセントラルの間にはCESの時と同じくテスラが地下トンネルを走る新交通機関「LOOP」が稼働していた。ただしこの間の移動は乗車までにかかる時間を考慮すると歩いても時間的に殆ど変わらない。そのために歩いて移動する人が非常に多かった。

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マップは左からウエスト、ノース、セントラル

最初に述べたように、出展企業は半数ほどなのだが、これは中国からの参加が減少したことが理由である。これ以外の国からの主だった企業はだいたい集まっていたので、実質的には規模が縮小した印象はなくなく、むしろ程よく凝縮されたことで、全体としては大盛況であったといえる。

コロナが加速させた2つのキーワード

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ICVFXによる制作現場のデモンストレーション(BRAINSTORM社)

今年のキーワードは「バーチャルプロダクション」と「クラウド」である。

バーチャルプロダクションは現場ロケの代替である。なかでもインカメラVFX(IC VFX)と呼ばれる、LEDウォールとカメラセンシングを組み合わせたものが主流である。
バーチャルプロダクションはコロナ前から取り組みがなかったわけではないが、コロナによって集まって撮影ができないという現実に直面したために、集まらなくてもいいバーチャルプロダクションを飛躍的に進化させた。

 

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Adobeが買収したFrame.ioのブース

クラウドも同様である。根底には物理移動をしなくても済むのであれば、クラウドを効率的に使うことに何のためらいもなくなった感がある。わかりやすい例がクラウドを介した遠隔地同士の共同制作である。クラウドと言うとベースバンド系の人々には露骨に嫌な顔をされてきたものだが、もうそういう事を言っている場合ではないことを,,コロナによって誰もが確信したからだろう。また特にアドビが買収したFrame.ioが提唱するCAMERA TO CLOUDは象徴的なものである。

他にはIPというキーワードもあるのだが、これはもうすっかり当たり前となっている。4K8Kに関しては4Kは当たり前で、かと言って8Kが前面に出てきているわけではない。CESではテレビメーカーを中心として驚くほど8K推しだったのとは対象的である。テレビを売りたい人々と、実際にコンテンツ制作する人とのギャップを感じられた。

次回以降はVol.02バーチャルプロダクションの詳細とその先に見えることを、Vol.03 ATSC3.0はベンチマークする必要がない点についてレポートしたいと思う。

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