Inter BEE 2020 Online
11.18(Wed.)-20(Fri.)

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映像制作/放送関連機材 2020.04.30 UP

【出展募集中! Inter BEE 映像制作/放送関連機材部門】IP化、AI導入、クラウド対応など、進化を続けるデジタル制作環境、制作効率向上と多メディア対応を支える製品・サービスが集結

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 Inter BEEの展示エリアの中で最も広いスペースを占める映像制作/放送関連機材部門。多くの出展企業が参加するこのエリアでは、放送局のトータルシステムから基幹業務系、番組制作システム、中継システムをはじめとした放送局の関連機器や、映像制作のためのスタジオ機器、プロダクションシステム、ポストプロダクションシステム、特機など撮影、編集に関する多くの製品、サービスが出展される。
 
 近年の映像制作/放送関連機材部門の大きな出展傾向として、コンピューターやIPネットワークとの親和性を高めることによる効率化、制作の高度化といった面と、4K・8K、HDRなどより高精細な映像の制作技術、機器の進化といった面の2つが挙げられる。今回は主にIPネットワークとの連携をテーマに出展した事例を紹介したい。

IP化の最前線を紹介するINTER BEE IP PAVILION

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INTER BEE IP PAVILIONのブース

 IP化は、制作の効率化とともに、映像メディアの新しい配信、視聴形態を提供する。その最前線を紹介したのが、特別企画「INTER BEE IP PAVILION」だ。約20社の出展企業とAIMS (Alliance for IP Media Solutions)などの協力により、IP実機を実際につないで稼働させる「IP実機接続デモ」を3つのテーマで披露したほか、奈良テレビ放送の協力により、4K/HD対応フルIP中継車を設置し、車内システムをデモ展示した。
 さらに隣接するリレー技術セミナーでは3日間にわたり26の技術セッションを開催し、IPライブ伝送+関連技術および実際の導入事例などを紹介するなど、IPネットワークの高速化が急激に進む最新状況を実感させるものとなった。
 このIP PAVILIONの一環として、最終日の15日には、基調講演5「送出系のIP化とネットサービス配信システムとの連携」と題した事例報告が実施された。

ソニー IPライブプロダクションシステムで100Gbpsの回線を用いたデモを実施

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ソニーブースのエントランス

 ソニー/ソニービジネスソリューションは、IPを用いたスタジオサブ、中継車を構築するシステムを「IPライブプロダクションシステム」として展示し、100Gbpsの回線を用いたデモを実施した。そのほか、クラウドベースのワイヤレス取材ソリューション「XDCAM air」、Media Backbone報道ソリューションや、AIを活用したソリューションなども展示した。

NEC IPへの移行で制作効率向上、高精細映像の伝送負荷を軽減

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NECのIPソフトマスターシステム

 NECは、昨年のInter BEE 2019で「IPレディ」というキーワードを掲げ、同社がこれまで取り組んできた放送局 マスターシステムのIP、ソフト化の開発の最新状況を紹介。放送設備のICTの流れを受けて同社が提案したIP、ソフト化の主なポイントは、インターオペーラビリティを確保した、オープンな規格であること、また、既存のSDIと同様の放送品質を確保しながら、IPソフト化メリットを享受できること、そして、放送と通信の融合を進めたトータルソリューションとして、大規模通信系システムのノウハウと放送システムのノウハウを集めたネットワーク設計と導入実績を生かした提案をアピールした。

富士通 ライブのパノラマ映像からスポーツ選手のアップ映像を自動切り出し

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富士通はAIによるモーショントラッキングをデモ

 放送設備、映像制作のIP化が進む中で、AIの利用も増えてきた。富士通は、クラウドAI 5G時代のデジタルトランスフォーメーションをテーマにデモを展示。スポーツのライブ映像を自動制作するコーナーでは、AI映像解析を用いて、8つのカメラ映像を解析し、選手の正確な位置をトラッキングすることで、選手のジャンプの高さやドリブルの早さなどのスーパープレイをリアルタイムにCGで視覚化した。12Kのパノラマ映像から選手のアップ映像を切り出すこともできる。これにより、よりリッチなライブ映像の自動制作が可能になる。同社ではこのほか、AI自動キャプションもデモした。

パナソニック ライブIPで4K・8K映像とAI字幕システムを連携

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パナソニックのAIによる音声認識文字起こしサービス「P-VoT(ピーボット)」

 パナソニックは、映像制作・放送関連機材部門とプロオーディオ部門に出展。映像制作・放送関連機材部門では、テーマを「報道も・スポーツも・制作も。 すべてをライブで魅せる LIVE IP ×solution」としてLIVE IPの各種ソリューションをデモした。
 LIVE IPソリューションゾーンでは、パナソニックが新たに開発した次世代 IT/IP プラットフォームを中心に、撮影・制作・送出を IPで結ぶ新たなプロセスを提案。スポーツのライブ中継を想定したデモで、8Kカメラ、4KスタジオカメラとAIを駆使したリアルタイム字幕制作システムなどを組み合わせることで、高度な映像表現と業務効率化を両立する制作方法を提案した。

池上通信機 ロボットアームを駆使した遠隔カメラワークをライブで披露

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池上通信機はロボットアームを駆使した遠隔カメラワークをライブ番組のデモで披露した

 池上通信機は、アドバンスドブロードキャストエクスペリエンスをテーマに、先進技術で実現する新たなシステムソリューションの体験として、カメラをロボットアームに搭載し、池上独自の操作アプリケーションと組み合わせたリアルリモートシステムとして新たな番組スタイルの可能性をアピールしていた。また、ベンダー13社と共同で、ホール1から7を横断する広域IPネットワークを構築し、映像、音声、インカム、監視を網羅した総合的なリモートプロダクション、リソース・シェアを体験できるデモを実施した。

IPTVフォーラム 放送局各社がハイコネを用いたサービスをデモ

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IPTVフォーラムのハイコネ説明パネル

 オープンなIPTVサービスや次世代スマートテレビサービスの実現を進める一般社団法人IPTVフォーラムは、テレビ放送とウェブコンテンツを連携するサービス「ハイコネ(Hybridcast Connect)」を出展した。2018年9月21日に使用が公開されたスマホを起点にテレビをコントロールするしくみ。スマホのアプリからテレビへの視聴動線をつくることができ、ローカル局でも導入可能だ。
 ブースでは、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ、東京MXなどの放送局によるハイコネを用いたサービスを紹介。また、アクセスによる放送局向けSDKなどもデモしていた。

 新型コロナウィルスの世界的な影響からも、番組制作・映像制作はより効率化が求められる傾向にある。また、ネット配信も含めた映像コンテンツ視聴の多様化もさらに進んでいくだろう。次回のInter BEEでも新たな提案、サービスが登場することを期待したい。
(Inter BEE 2020 ニュースセンター)

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