Inter BEE Content Forum 2013事前申込制

幕張メッセ・国際会議場2階 国際会議室
企画:一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会(JESA)

国内外から映像・音響各分野で活躍する第一人者をプレゼンターに迎え、ユーザ・エクスペリエンスによって変わるコンテンツビジネスの最新動向を議論します。

基調講演日英同時通訳付無料

11月13日(水)

11:00-12:00

放送サービスの高度化に向けて

総務省 大臣官房審議官(情報流通行政局担当)

南 俊行 氏
総務省 大臣官房審議官(情報流通行政局担当)

特別講演1日英同時通訳付無料

11月13日(水)

13:00-14:30

ラウドネス・コントロールがもたらすオーディオ業界の変革

トーマス ルンド 氏
TC エレクトロニクス社 チーフテクニカル・オフィサー

■概要
近年のポップ/ロック音楽を高品位ラウドスピーカーで再生した場合、聴くに耐えられる音質のものに巡り会えるのは非常に稀で、TVCMはまるで騒音、映画館では耳が聞こえなくなるほどの大音量で音声が再生されている。現在は「オーディオの暗黒時代」とも呼べる時代であり、現在制作されている作品群の品質は我々が胸を張って後世に伝えられるものであるとは到底言い難い。
しかしながら2013年はオーディオの分野にとってルネッサンスの年となるだろう。ラウドネス計測、ノーマライズ、プロセッシングなどの手法が一元化され、それらの手法は放送、ゲーム制作、iPodなどのポータブル・デバイス向けミュージック制作といった各現場に定着しつつある。もはや音声のハイパーコンプレッション時代は終焉を迎えるだろう。日本とヨーロッパ各国が、特許に守られた技術ではなく、事実に基づいた規格を制定し、このようなムーブメントを活性化するのに大いに貢献したことをここに特記しておきたい。
本講演では、オープンかつ徹底したラウドネス・コントロールが音声プロダクション全体に与えるインパクトについて考察を進めたい。また新しい用語の解説を含め、ジャーナリストやビデオエディターでもこれらの革命的な技術を利用できる方法も紹介したい。

特別講演2日英同時通訳付無料

11月13日(水)

14:45-16:05

HTML5時代における動画配信の最新動向

Session 1「HTTPによる配信規格『MPEG-DASH』の解説」

【第一部】
「MPEG-DASH - その誕生の背景と目的」
丹羽 博幸 氏
NTTエレクトロニクス株式会社 デジタル映像・システム事業本部 マルチメディアシステム事業部 メディアソリューション部門 部門長

■概要
2012年2月 に正式にISO国際標準規格として認められたDynamic Adaptive Streaming over HTTP(DASH)ですが、まだまだ日本においてその知名度は低いと言わざるを得ません。スマホやタブレット端末の急激な普及で最近脚光を浴びるようになったApple社のHLS、Android端末で広く使われているDynamic Streamingなど様々な方式がすでに実装され広く使わ れている中、なぜ今DASHなのでしょうか?画像圧縮装置メーカーのNTTエレクトロニクスはDASHの可能性にいち早く着目し、DASH推進を目的とする国際業界団体であるDASH Promoters Groupに日本企業として最初に参加しました。DASHを取り巻く現状とそこに至るまでの背景を 織り混ぜ、仕組みとそれがもたらす利点などをわかりやすく解説します。

【第二部】
「HTTP(MPEG-DASH) ダイナミック・アダプティング・ストリーミング」
マイケル ルービー 氏
クアルコム 技術担当副社長

■概要
動画ストリーミングはユーザがインターネットにアクセスする主な理由の1つですが、いくつかの課題が存在します。
課題の1つがタブレット、スマートフォン、ゲームボックス、PCそしてTVや3G, LTE, WiFi, ケーブルそしてDSLを含むインターネット動画ストリームにアクセスするためのデバイスやネットワークの多様性です。
もう1つの課題は、HTTPはストリーミング用にデザインされてはいませんが、動画ストリーミングにおいてその他全てのインターネットコンテンツと同じHTTPデリバリインフラを使用することには否定しがたい経済的そして導入上の利点があるという点です。
これらの課題はHTTP適応型ストリーミングの急速な採用につながりました。
元の動画コンテンツを様々な配信速度、例えば100 Kbpsから5 Mbpsの範囲でエンコードし、 これらの動画配信速度を標準的なHTTP-URLを通じて提供されるフラグメントに分割します。
現在利用可能な帯域幅とエンドユーザデバイスの能力に基づいて、デバイス上のクライアントソフトウェアが各時点で、動的に適切な動画配信速度フラグメントを選択してHTTPからダウンロードし、最高の品質で動画コンテンツをシームレスに再生します。 MPEGは2012年に動的適応型HTTPストリーミング(ISO/IEC 23009-1, 一般的にはMPEG-DASHと呼ばれる)基準を開発及び批准しました。 この基準はHTTP適応型ストリーミングの標準となっています。
その後、DASH業界フォーラムは 実施ガイドライン(DASH-AVC/264)を作成し、MPEG-DASHの相互運用可能な導入を実現しました。
この講演では、MPEG-DASHとDASH-AVC/264、これらの技術的及び市場における利点、業界の現状に関する高次の説明を行います。
16:10-16:45

HTML5時代における動画配信の最新動向

Session 2「注目のHTTP動画配信技術の応用例」

【第一部】
「プレイリスト編集による即時動画クリップ作成」
高野 雅晴 氏
株式会社ビットメディア 代表取締役社長

■概要
HTTP動画配信フォーマットの一つであるHTTP Live Streamingのプレイリストを編集するだけで動画クリップの作成を実現するWebサービス「ShareCast Playlist Editor」の概要と採用事例、MPEG-DASHへの適用方法について報告いたします。

【第二部】
「スポーツ演技の映像分析に役立つ独自開発」
宮地 力 氏
国立スポーツ科学センター スポーツ科学研究部 副主任研究員

■概要
スポーツにおける映像の利用:メタデータ,プレーヤー,カメラ
スポーツにおいて映像は,様々に利用されている.国立スポーツ科学センターでは,メタデータベースの映像データベースSMART-systemを開発し,すでに16万件を越える映像を持ち各競技団体で利用している.ここでは,そのシステムの中心となる部分,メタデータと,スポーツ向きのプレーヤー,カメラに関して紹介する。
17:00-18:15

HTML5時代における動画配信の最新動向

パネルディスカッション「HTML5時代の動画配信の可能性と技術課題」

家庭やモバイルでの優れた高速インターネット環境がある日本。
地上放送のデジタル化が完了し、新しい時代の放送のあり方に挑戦する日本。
この環境を前提としたHTML5時代の新しいストリーム配信についての野心的で具体的なサービスを構築している専門家達がいる。
本セッションではこれらの方々を招き、それぞれの技術とサービスを概説し、この分野の課題と可能性、そして、それらのグローバル展開について議論する。

●モデレータ


(c)川津貴信

村井 純 氏
慶應義塾大学 環境情報学部長・教授

●パネリスト

“Hybridcast”
武智 秀 氏
日本放送協会 放送技術研究所 ハイブリッド放送システム研究部 主任研究員

“JoinTV”
安藤 聖泰 氏
日本テレビ放送網株式会社 編成局メディアデザインセンター メディアマネジメント部

“マルチスクリーン型放送研究会”
濱口 伸 氏
株式会社毎日放送 経営戦略室 副部長

“マルチメディア放送(V-Low)”
仁平 成彦 氏
株式会社エフエム東京 マルチメディア放送事業本部 副本部長

招待講演1日英同時通訳付無料

11月14日(木)

10:30-11:30

放送ならびにメディア産業に於いて、要となるビジネス展開と技術の進歩

ジョン アイヴ 氏
Director of Business Development and Technology
IABM

■概要
放送およびメディア産業は、映像品質の向上やIT技術のより幅広い活用に伴って大変なスピードで進化しつつあります。如何に技術とビジネスが、二つの変化のキーエレメントとして、結合されつつあるか、を見ていると興味深いものがあります。私のプレゼンは放送・メディア産業に技術を提供している企業の現在のビジネス環境を概観し、技術革新に真に貢献しているのは誰かを、明らかに致します。地平線の彼方に見えるものは何か、どのような努力が最も成功の可能性が高いか、を明らかにします。さらに私のプレゼンは、新しいエンドユーザーが購買決定をする時に、何を最も重視するかについても、見ていきます。

IABMは放送・メディアへの供給産業300社が加盟している業界団体です。これらのメンバー会社を通じて、IABMは供給およびサービス・セクターに対して独特の考え方を持っております。IABMの活動の中には、市場調査や市場研究が含まれております。これらの活動を通じて我々は、ビジネス、技術のダイナミズムや傾向を理解するよう務めております。

招待講演2日英同時通訳付無料

11月15日(金)

10:30-12:00

SETの現状と産業の未来ビジョン

オリンピオ ホセ フランコ 氏
SET会長

■概要
SETの組織、目標、活動、挑戦についてお話します。
最後にTV業界の未来ビジョンで締めくくります。

ブラジルのデジタルTV:その過去、現在、未来

フェルナンド ビッテンコート 氏
グロボTVネットワーク 技術最高責任者

■概要
ブラジルのデジタルTV導入について、簡単にまとめてお話すると共に、我々が何故ISDB-Tを標準方式として採用したのか、その理由もご説明いたします。
さらに、ブラジルと南米の放送局が現在抱えている脅威と期待についてもお話いたします。

招待講演3日英同時通訳付無料

11月15日(金)

12:15-13:00

4K - ライブTVワークフローのための最適化されたストレージアーキテクチャとは

チャールズ セボア 氏
EMC Isilon Asia Pacific and Japan Regional HQ CTO

■概要
メディアやエンターテインメント業界では、急速にデジタルワークフロー化が進んでいます。 HD解像度 (1920×1080) ビデオフォーマットから4K解像度 (3840x2160) ビデオフォーマットに進化する中で、予測可能な性能を備えたスケールアウトストレージアーキテクチャはメディア/放送設備の重要な要素となります。ビジネス要件と事業成長に合わせた技術インフラを検討するためには、様々な技術インフラのロードマップをマッピングし、比較する必要があります。

このプレゼンテーションでは、 4K制作のためのユースケース (スポーツ、エンターテイメント、ニュースのテレビ放送と4K からHDへのダウンコンバート) をご紹介します。具体的には、物理インターフェイス、コーデック、ストレージ部分やライブ4Kテレビ制作ワークフローで必要とされるスループットを提供する先進的なアーキテクチャーに焦点を当てます。

映像シンポジウム日英同時通訳付無料

11月14日(木)

 

新たな放送メディアサービスの現状と今後の展開
~スーパーハイビジョン(4K、8K)・スマートTV・ラジオのコンテンツへの期待~

●司会・進行

為ヶ谷 秀一 氏
女子美術大学 大学院 教授

國重 静司 氏
株式会社NHKアート 取締役

13:00-15:30

第一部
プレゼンテーション

(1) "放送1世紀" に向けて ~4K・8K・スマートテレビ時代への期待と課題~
元橋 圭哉 氏
一般社団法人次世代放送推進フォーラム

■概要
20年ほど前まで手の込んだドラマや機動性が求められるニュースをHDTVで撮影、制作するのは大きなチャレンジでした。いまほぼすべての放送番組がHDTVで制作され、HDTVはもはや「標準テレビ」になっています。運動会や行楽地で活躍するアマチュアビデオやスマートフォンのカメラまでHDTV対応になっています。HDTVの縦横各2倍の解像度をもつ4K、さらにその4倍の解像度をもつ8Kテレビの時代がまもなくやってきます。ネットの世界の新しい記述言語でありブラウザー技術でもあるHTML5もPCやタブレットだけでなくテレビでも標準搭載されていきます。
4Kテレビ、8Kテレビは、解像度(画素数)だけでなく色域の広がりや階調表現のなめらかさという面でも世界の映像制作者たちの期待と注目を集めています。半面、いま4Kでテレビ番組を制作するのはかつてのハイビジョンと同様に様々な困難が伴います。HTML5による放送・ネット連携サービスが期待されるスマートテレビをめぐってもサービスモデルやビジネスモデルの模索が続いています。
新しい技術革新の成果をどのようにサービスやクリエーティブに活かしていくか?「テレビ離れ」といわれるデジタルネーティブたちにどう向き合っていくか?高齢化社会、成熟社会の中で「放送」や「テレビ」の役割はどうなるのか? − これらの課題を意識しつつ、次世代の魅力的なサービス創成につながる議論にしたいと思います。

(2)スーパーハイビジョン(4K、8K)のコンテンツ制作について
一色 隆司 氏
株式会社NHKエンタープライズ 制作本部 ドラマ番組 エクゼクティブ・ディレクター

■概要
4K・8Kの時代に突入しようとしている。そんな中、フィルムとビデオの解像度の垣根はなくなり、コンテンツの質が問われる時代になってきた。
RED ONEやF65、SHVによる4K・8K作品の制作や、CINE ALTAやC300などによる2Kドラマ作品の制作などの経験から4K・8Kのコンテンツ制作のポイントを紹介する。

(3)HNKはなぜハイブリッドキャストを始めるのか
桑原 知久 氏
日本放送協会 編成局 編成センター 編成主幹

■概要
NHKは放送と通信を連携させる新サービス「NHKハイブリッドキャ スト」を総合テレビで開始した。これはテレビと連動させながら放送局自らが画像や情報を提供するサービス。電波で届ける既存 のデータ放送とは異なり、高精細で表現豊かなコンテンツを大量に提供することが可能であり、しかもスマートフォンやタブレッ トとテレビ画面の連携が実現する。なぜハイブリッドキャストに踏み出すのか?テレビ視聴のありかたはどう変わるのか?NHKハイブリッドキャストの開発・編成の最新の戦略を紹介する。

(4)マルチスクリーン型放送サービスで変わるテレビ広告
今谷 秀和 氏
株式会社電通 関西支社 テレビ局 局次長

■概要
マルチスクリーン型放送研究会では番組の価値向上はもちろん、CMに価値を与え、テレビビジネス全体の収益向上を目指す。15秒のスポットCMにおいても連動コンテンツ、リンクを設定する。番組単位、局単位ではなく、共通の放送システムとしてテレビにセカンドスクリーン機能を持たせることが目標。

(5)デジタル時代におけるラジオサービスについて
香取 啓志 氏
株式会社radiko 配信技術室長 兼 メディアセンター長

■概要
日本で初めて地上波メディアを水平展開モデルとして民間ラジオ67局を集約、IPサイマル放送をしているradiko.jpについて、経緯、現状、課題、そして今後の目標について講演する。
16:00 - 16:40

第二部
パネルディスカッション

各プレゼンター、来場者による、スーパーハイビジョン(4K、8K)・スマートTV・ラジオのコンテンツへの期待についてのディスカッション

音響シンポジウム日英同時通訳付無料

11月15日(金)

 

ラウドネス運用一年目の実際と課題

●司会・進行

沢口 真生 氏
沢口音楽工房 サラウンド寺子屋塾 代表
Fellow AES/IBS

亀川 徹 氏
東京芸術大学 音楽学部 音楽環境創造科 教授

13:30-14:10

「ラウドネス運用は成功したか?」
入交 英雄 氏
株式会社毎日放送 放送運営局 送出部 マネージャー

■概要
2013年4月より国内全ての放送局は、ARIB TR-B32準拠のラウドネスメータを用いた放送音声の運用を本格的に開始した。半年を経過したが、はたして規準は守られているのだろうか?
また、懲りもせず、ラウドネス規準内で大きい音を狙う、という試みもあるようだ。映画の様なワイドダイナミックレンジの番組は、正しくラウドネス測定できないという問題も抱えている。
本セッションでは、ラウドネス運用の実際を検証すると共に、人に優しい音声を創造していく上で大切なものを考えてみたい。
14:20-15:00

「今改めて“ターゲットラウドネス値を目標にミックスする”事の意味を考える」
野呂 博 氏
株式会社テクニカランド 技術部 技術部長

■概要
昨年10月からの移行期間を含め約一年を経て、ポストプロダクションの現場スタッフがラウドネス規準に対してどの様に感じ、そして作業をしているのかアンケート調査を行い集計データの発表及び情報の共有を行います。
またその中で見えてくる問題点や、「ターゲットレベル(-24.0FKLS)を目標に製作する」というラウドネス規準の本来の目的を再認識する場にしたいと思います。
15:10-15:50

「ポストプロダクションからみたラウドネスとMIXING:名古屋の現状」
澤田 弘基 氏
株式会社東海サウンド

■概要
名古屋のラウドネスに関する現状を、適用前後での技術・意識の変化や運用の実例を交えてご紹介します。また、現場で抱える問題や今後の改善点についてご報告します。
16:00-16:40

「ラウドネスメータ運用の現状」
南澤 貞巳 氏
株式会社東陽テクニカ 営業第一部 主任

■概要
ラウドネス運用開始に伴い、ラウドネスメータは爆発的に配備された。単機能の付加装置であるラウドネスメータはこれから先、どう進化していくのか。モーメンタリ、ショートタームやラウドネスレンジなどの解析手法、ラウドネスコントローラ、ファイルベース解析などの付加機能を通して未来のラウドネス・メータリングを予想する。