【INTER BEE CONNECTED 2018 セッションレポート】「スポーツ配信の可能性はいま2018」~2020へ向けて盛り上がるライブ配信~

2018.12.23 UP

スポーツ配信の事業者は多岐に渡っている

スポーツ配信の事業者は多岐に渡っている

GOLF NET TVは既存の放送の穴を埋めて配信している

GOLF NET TVは既存の放送の穴を埋めて配信している

2017年に佐野氏が挙げた課題がそれぞれどうなったか

2017年に佐野氏が挙げた課題がそれぞれどうなったか

2020に向けて放送業界はスポーツを熱い視線で見つめている。ネットを活用したライブ配信は、テレビ局にとっても取り組むべき領域になり始めた。INTER BEE CONNECTED では昨年に引き続きスポーツのライブ配信をテーマにしたセッションを企画している。そこにはどのような可能性があり、またどんな課題があるのか。実際にサービスに携わる三人のパネリストに登壇してもらい、熱い議論が展開された。
(コピーライター/メディアコンサルタント 境 治)

rtv代表取締役 須澤壮太氏は昨年に続いての登壇だが今年はモデレーター役でもあった。須澤氏はrtvの取り組みを簡単にプレゼン。学生時代に関西でアメフトのネット配信を手がけたことを皮切りに、学生スポーツを中心に配信の現場を請け負っている。読売テレビなど関西の地上波テレビ局とのコラボレーションで様々なスポーツ配信に取り組んでいるという。その上で須澤氏は、スポーツ配信に関わる事業者を整理したスライドを示した。DAZNばかりよく話題に上がるが実際にはそうした大手プロットフォーム以外にも、スポーツメディアが取り組む配信サービス、雑誌社や新聞社、スポーツ用品メーカー、テレビ局、競技者団体など様々なプレイヤーがスポーツのライブ配信に取り組んでいることが一目でわかった。

続いてGOLF NET TV取締役の八田浩氏が、ゴルフ専門の映像配信サービスGOLF NET TVの考え方を披露した。ゴルフ雑誌ALBA、パーゴルフ、Reginaなどをベースに2017年11月にスタートしたのがGOLF NET TVで、完全オリジナル制作で約1800本のコンテンツを配信している。八田氏が掲げるポイントは「隠れた資産の棚卸し・ユーザー目線の徹底」。例えばこれまでのゴルフに関するメディア界の動きは木金にBSとCS、土日はローカルおよび全国ネットの地上波と定型化されており月曜から水曜は空白だった。これをGOLF NET TVがレッスンやトーク番組などで埋め、木金はライブ配信を行うことでゴルフファンのニーズに対応できたという。既存の放送とうまく棲み分け相互関係も生む合理的な考え方だと受け止めた。

三人目のパネリストは昨年も登壇した日本テレビスポーツ局 スポーツ事業推進部副部長 佐野徹氏。佐野氏はまず、1990年から2016年までのNHKを除いたテレビ視聴率ランキングベスト40を示した。スポーツ以外はわずか7番組で、大半がスポーツ中継だ。佐野氏は「メディアの変化の中心にスポーツ中継は必ず存在します」と強調した。そして日本テレビがスポーツの放送とは別にライブ配信にも取り組んでいる最新の事例を披露し、2018年の平昌でも26イベント、約620時間分を配信したという。また昨年の問題提起として4点を挙げていたが、例えば「配信によりテレビ視聴率は落ちるのか」については「今の我が国の視聴環境なら非常に限定的」だと報告した。テレビ局のライブ配信がいま活発になり、今後も盛り上がりそうな熱さを感じさせてくれた。

スポーツのライブ配信は、テレビ局自身によって、あるいはGOLF NET TVやrtvのような事業者によってますます増えていくことが予感できるセッションだった。もっと言えば、リアルタイム性に意味があるジャンルとしてテレビ局にとって、さらにはスポーツ団体自身にとっても大きな価値を持つことになるだろう。技術面だけでなく、今後はビジネスモデルの再構築などでも議論が出てくるはずだ。2020に向けていよいよ注目が高まりそうだ。

スポーツ配信の事業者は多岐に渡っている

スポーツ配信の事業者は多岐に渡っている

GOLF NET TVは既存の放送の穴を埋めて配信している

GOLF NET TVは既存の放送の穴を埋めて配信している

2017年に佐野氏が挙げた課題がそれぞれどうなったか

2017年に佐野氏が挙げた課題がそれぞれどうなったか

#interbee2018

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