【NEWS】ソニー、NAB2019でマルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-5500」やIPLiveプロダクションシスムなど最新の映像制作ソリューションを提案

2019.4.11 UP

左から4Kポータブルカメラ「HDC-5500」、カメラコントロールユニット「HDCU-5500」、「HDCU-3500」

左から4Kポータブルカメラ「HDC-5500」、カメラコントロールユニット「HDCU-5500」、「HDCU-3500」

 ソニーは、米ラスベガスで4月8日から開催されている2019 NAB Showに出展。マルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-5500」や、「IP Liveプロダクションシステム」などの最新製品、ワークフローを展示した。

 ブースのテーマは、「Powering Today, Transforming Tomorrow(パワリングトゥディ、トランスフォーミングトゥモロー)」。会場では、以下の5つのテーマで、製品・デモが紹介された。
 1. IP Liveプロダクションシステムを中心に拡充するライブソリューション
 2. 高付加価値映像制作を実現するシステムとワークフロー
 3. クラウドを活用したソフトウェアベースの映像制作・管理ソリューション
 4. Crystal LEDディスプレイシステムによる映像活用を広げる“場”の提案
「UHC-8300」、CineAltaカメラ「VENICE」で撮影したコンテンツの上映
 5. 放送局や教育の現場などにおける映像制作をサポートするソリューション

 各テーマにおける主な出展、デモは以下の通り。
1. IP Liveプロダクションシステムを中心に拡充するライブソリューション
○新製品 マルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-5500」
 ウルトラハイビットレート(UHB)伝送に対応。12G-SDIによる4K出力が可能で、グローバルシャッター機能付き2/3型3板式4Kイメージセンサーを搭載している。
CCU「HDCU-5500」との組み合わせで、2系統の4K信号を双方向で同時に送受信できるUHB伝送ができる。SMPTE ST 2110インターフェースキット「HKCU-SFP50」を搭載することで、IP Liveプロダクションシステムにも対応する。
 ベースバンドプロセッサーユニット(BPU)を介さずに、従来のHDカメラシステム同様、カメラヘッドからCCUまで光ファイバーケーブル1本で接続できる。5月に国内発売予定。
 このほか、 既発売のマルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-3500」などのHDシステムカメラと接続可能なカメラコントロールユニット『HDCU-3500』も併せて発売した。

○放送設備の効率活用をサポートするソリューション「Live Element Orchestrator」(ライブ・エレメント・オーケストレーター)」
 IP Liveプロダクションシステムで機器共有をする際の、機器ごとの煩雑な設定変更を一元管理するなど、複数機器の統合的な管理および監視を実現する。
 従来は、個別に手動設定が必要だった作業をシステムから簡単にできる(カメラとカメラリモコンの割り当て、ビデオサーバーの入出力や4K/HDのシステム変更、HDR/SDRの設定、マトリクスルーター(IP/SDI)の信号分配(クロスポイント)一括設定など)。音声やメタデータ、同期・制御などの信号もリアルタイムにIP伝送可能。
 また、各機器の状態監視、アラート機能を統合することで、ワークフローの効率化やダウンタイムの短縮、運用の省力化を実現する。
 すでに、世界で50以上の中継車・スタジオシステムにおいて採用されている。
 国内では、2019年3月に奈良テレビ放送株式会社様のフルIPスタジオサブ(副調整室)や中継車、および北海道文化放送株式会社様の回線ルーター設備が稼働を開始しており、今後、接続する機材数や用途にあわせ、有償ライセンスを提供するなど、日本での展開も予定しているという。

○映像制作用HD液晶モニターLMD-AシリーズのHDR対応
 薄型・軽量のHD液晶モニター「LMD-A240」「LMD-A220」「LMD-A170」が、7月実施予定のソフトウェアアップデートでS-Log3に加え、3つのHDR EOTFに対応。広色域ITU-R BT.2020と合わせて、HDR制作に求められる正しい色再現ができる。


2. 高付加価値映像制作を実現するシステムとワークフロー
○FS7シリーズ用アタッチメントキット「CBK-FS7BK」、マウントアダプター「LA-EB1」(新製品)による、ショルダースタイル運用の実現
 ネットワーク機能、拡張ユニット、ビューファインダー、ショルダーパットを含むもので、B4レンズ装着時でも肩に担ぐ際の安定感を最適化する。これにより、 XDCAMメモリーカムコーダー「PXW-FS7M2」(FS7 II)および「PXW-FS7」をニュースやドキュメンタリーなどで従来のショルダーカムコーダーと同様に運用することができる。12月国内発売予定。

○「VENICE」アップデートでハイフレームレート撮影に対応
 6月に実施予定のアップデートにより実現。レートは、6K 3:2 60fps、4K 2.39:1 120fps、4K 17:9 110fps、4K 4:3 75fpsなど。また、リモートコントロールユニット「RM-B750 」、「RM-B170」や、リモートコントロールパネル「RCP-1501」による遠隔操作が可能になる。ペイント、アイリス、レコーディングのスタートおよびストップ、収録クリップの再生などにも対応する。

○デジタルワイヤレスマイクロホン「UWP-D21」「UWP-D22」「UWP-D26」(新製品)
 UWPシリーズは、デジタルオーディオインタフェース対応デジタルワイヤレスマイクロホン。外部入力端子用アダプター「SMAD-P5」(別売り)により、XDCAM カムコーダーとの音声データのデジタル接続ができる。
 ボディパックトランスミッター(送信機)部は、従来機種より約20%小型化している。周波数設定にはNFC SYNCを採用。送信機と受信機をタッチすれば簡単に素早くチャンネル設定ができる。8月よから順次国内発売予定。国内は「UWP-D26」の発売予定はない。

○SxS PRO X「SBP-240F」「SBP-120F」、リーダーライター「SBAC-T40」(新製品)
 SxSメモリーカードの新シリーズSxS PRO Xの「SBP-240F」(240GB)「SBP-120F」(120GB)。最大読出し速度10Gbps(1250MB/s)を実現。
 SxSメモリーカードリーダーライター「SBAC-T40」は、Thunderbolt3に対応している。ソニー製カムコーダーで記録した240GBの映像データを約3分半でパソコンに転送できる。今秋国内発売予定。

3. クラウドを活用したソフトウェアベースの映像制作・管理ソリューション
 欧米で展開しているクラウドを活用したソフトウェアベースのメディア業界向け映像制作・管理ソリューションを多数展示。主なソリューション展示は、以下の通り。
 ○報道制作向けクラウドサービス「XDCAM air」
 ○簡易中継ソリューション「Virtual Production」
 ○ネットワーク制作システム「Media Backbone Hive」
 ○コンテンツマネージメントシステム「Media Backbone NavigatorX」
 ○テープ資産向けデジタイズサービス「Memnon」

4. Crystal LEDディスプレイシステムによる映像活用を広げる“場”の提案
 独自開発の極めて微細なLEDを使った、100万:1以上の高コントラスト比を実現しているユニット構成型の拡張可能なディスプレイシステム。HDR対応。最大120fpsのフレームレート。
 ブースでは、横約9.7m×縦約5.4m、8K×4K構成(約440インチ)のCrystal LEDディスプレイシステムの大画面で、8Kカメラシステム「UHC-8300」で撮影したモータースポーツの映像(8K/120p/HDR)や映画制作用CineAltaカメラ「VENICE」で撮影したリオのカーニバル2019の映像などを上映する。

5. 放送局や教育の現場などにおける映像制作をサポートするソリューション
○Edge Analytics Appliance「REA-C1000」
 接続したカメラの映像をリアルタイムに解析し、特定の被写体を抜き出したり、他の映像と組み合わせたりすることが可能な、AIを活用した映像制作支援ユニット。
 クロマキーレス機能オプションを活用することで、従来必要だった専用ブルースクリーンを使うことなく、プレゼンテーターのみを抽出し、任意の背景に重ね合わせることができる。4K/HDの入出力に対応しており、XDCAMカムコーダーや旋回型リモートカメラシステムと組み合わせて使用できる。日本での展開も予定。

○旋回型4Kリモートカメラ「BRC-X400」(新製品)
 1/2.5型4K CMOSイメージセンサーと超解像40倍の高倍率ズーム機能を搭載したリモートカメラシステム BRCシリーズの最新モデル。水平約70度の広角撮影が可能で、限られた設置スペースでも広い範囲を撮影することができる。
 映像はSDI/HDMI/IPで出力できるほか、外部同期やタリーランプ、NDI|HXにも対応しており、さまざまな用途やシステムに対応可能。日本での発売も予定。

左から4Kポータブルカメラ「HDC-5500」、カメラコントロールユニット「HDCU-5500」、「HDCU-3500」

左から4Kポータブルカメラ「HDC-5500」、カメラコントロールユニット「HDCU-5500」、「HDCU-3500」