【Inter BEE 2011】タックシステム iZotope社マスタリング用統合ツール最新版「OZONE5」、ADDER社のKVMリモートシステム、自社製サラウンド・アップミックスソフトなどを出展

2011.11.18 UP

ADDER社の製品展示コーナー

ADDER社の製品展示コーナー

 タックシステムは11月16日に発売を開始したiZotope(アイソトープ)社のマスタリング用統合ツールの最新版「OZONE5」、新たに取り扱いを開始したADDER社のKVMリモートシステム、自社製品のサラウンド・アップミックスソフトウェアの最新バージョン「NML Revcon-RS」などを展示している。ブースではこれらの製品展示のほか、デモによる特徴的な機能や操作性の紹介も行っている。


■3Dスペクトログラムメーター、ラウドネスメーターに対応した「OZONE5」

 OZONE5はiZotope社のマスタリング用統合ツールの最新版。「マキシマイザー」「EQ」「マルチバンド・ダイナミクス」「マルチバンド・ステレオイメージング」「ポストEQ」「マルチバンド・ハーモニックエキサイター」「リバーブ」「ディザリング」の8つのツールが統合されている。高機能版として「OZONE5 ADVANCED」も提供する。
 特徴は「音響の可視化」を実現する3Dスペクトログラムメーターを搭載している点。楽器やボーカルなど音響素材ごとの周波数分布を3Dのメーターで色分け表示する。音の強弱や音域が一目でわかる。音響素材の制御や管理が視覚的にわかりやすく、容易に行えるようになる。
 新たな放送音声基準として注目されているラウドネスメーターにも対応する。電気的なVUメーターに比べて、人の聴感により近い音量感の制御を効率的に行える。


■ADDER社のKVMスイッチ製品を多数展示

 タックシステムが今年から新たに取り扱いを開始したADDER社の製品も展示する。ADDER社はプロフェッショナル向けKVMリモートシステムなどを提供する世界的メーカー。英BBCなどが採用する。
 「AdderLink Infinity」はFull DVI-D(1920x1080@60Hz)、Full Speed USB2.0、Audio(3.5φStereo Jack)、RS232(COMポート)をIPで送受信する先進的なリモート・ネットワークシステム。従来のKVMシステムとは異なり、IPアドレス管理によって延長や切り替えを行える点が特徴である。スタジオ間の接続だけでなく、遠隔地の拠点間接続にも対応する。離れた場所にある設備をIPネットワーク経由で遠隔操作できるようになる。
 「AdderLink X-DVI PRO」はFull DVI-D(1920x1200@60Hz)とFull Speed USB2.0を1本のケーブルで最大50mまで延長できるKVMエクステンダー。DVI伝送はExtended Profile DDC EDIDに対応する。レシーバー側にはUSB-A×4のハブを内蔵する。1本のケーブルでFull DVI-D(1920x1200@60Hz)とFull Speed USB2.0を伝送できるため、パッチングシステムを容易に構築できるようになる。
 「AdderView Pro」はDualLink DVI-IとFull USB2.0およびオーディオ(3.5φStereo Jack)に対応した4:1切り替えのKVMスイッチ。4台のPCを1つの端末から切り替えてコントロールできる。ADDER社独自のTrue Emulation USB2.0機能を装備し、高い安定性が特徴。USBポートが別のPCに切り替えられていても、正常に接続されている状態を保持する。
 「CCS4USB」は4台のPCの画面をまたいで1つのスクリーンのように制御できるKVMスイッチ。ADDER社独自のFreeFlow Control技術によって実現した。4台のPCディスプレイ間を1台のマウスポインタが横断的に移動し、オペレーションしたいウィンドウをクリックすると、キーボードもマウスも自動的に対象のPCに切り替わる。オーディオシステムとしてだけでなく、証券業界のトレーディングシステムなどにも応用できるという。

■サラウンド・アップミックスソフトウェアの最新版「NML Revcon-RS」を展示
 タックシステムが自社開発するサラウンド・アップミックスソフトウェアの最新版「NML Revcon-RS」も主力展示の1つだ。これはリバーブ成分除去プラグイン「NML Revcon-RR」と同じ技術に基づいて開発されたもの。
 NTTメディアラボ(NTTラーニングシステムズ)との共同開発による残響分離技術を応用し、モノラルおよびステレオ音声ファイルからの5.1CHサラウンドアップミックス処理を実現した。もともと素材に含まれている残響成分を分離し、サラウンドにリミックスする仕組み。ノン・エフェクトでありながら自然なサラウンド化が可能になるという。

ADDER社の製品展示コーナー

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#interbee2019

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