【Inter BEE 2011】報映産業 LTO向けアーカイブシステム CACHE-Aなどアーカイブシステムソリューション3製品を展示・紹介

2011.11.18 UP

アーカイブアプライアンスCache-A「PRO-CACHE」

アーカイブアプライアンスCache-A「PRO-CACHE」

メディア・サーバー「ProxSys」

メディア・サーバー「ProxSys」

ProxSys画面

ProxSys画面

コンテンツマイグレーション「SAMMAsoloHD」

コンテンツマイグレーション「SAMMAsoloHD」

 報映産業株式会社は、LTOテープに保存するCache-A社アーカイブアプライアンス、Focus Enhancements社のメディアサーバ「ProxSys」、FRONT PORCH DIGITAL社のコンテンツマイグレーションソリューション「SAMMAsoloHD」のアーカイブシステムソリューション3製品を展示・紹介した。

■ LTOテープに保存するCache-A社アーカイブアプライアンスを展示

 Cache-A社のアーカイブアプライアンスCache-A製品は、Linuxで動作するサーバーで、金融系企業で利用されている高信頼性のLTOテープを使用する。また、RAIDOとRAIDO1に対応したNASとして利用可能な共有用HDD、LTOドライブ、MySQLデータベース、Cache-Aソフトウェアが組み込まれている。設置は非常に簡単で、ネットワークに接続するだけで、ネットワーク上にあるマシンからWebアプリケーションによりアーカイブやりストア、設定が行える。 このシステムは既にローカル放送局やプロダクションにおいて、素材のバックアップシステムとして利用されているという。

 このLTOテープは、ヒューレットパッカード、IBM、シーゲートテクノロジの3社が共同で策定した磁気テープ記憶装置の規格で、第5世代のLTO-5では、1.5TB(2倍圧縮で3TB)の記憶容量があるという。また、LTO-5からはLTFS(Long Term File Sys-tem)フォーマットにより、「コンピュータ上でデータをLTOテープに記録する、あるいは取り出す作業がドラッグ&ドロップで行え、LTOの転送速度は、LTO-5は16トラックと早く、さらにLTO-5は1本あたり1万円と低コストということで、長期保管するのに有利」とセールスサポートグループの山崎隆攻氏は説明した。

 なお、Cache-A製品は、1TBの共有HDDを搭載した「Prime-Cache」(価格:80万5千円(税別))と2TBの共有HDDを搭載した「Pro-Cache 4/5」(価格:Pro-Cache4 110万円(税別)、Pro-Cache5 135万円)がある。なお、Pro-Cacheには、手動でのLTOカートリッジ交換無しにネットワーク上のコンテンツを複数台のカートリッジに自動的にライブラリ化し、コンテンツを管理することが可能なライブラリオプションが用意されているという。山崎氏は、「共有HDDへ保存すると自動でLTOテープにコピーし、HDD内のコンテンツを誤って消去しても、LTOテープ内のコンテンツは消去されない」と説明した。

■ 映像ファイルの登録と同時にプレビュー用プロキシー映像を生成するメディアサーバ「ProxSys」を展示

 Focus Enhancements社のメディアサーバ「ProxSys」は、VTRテープからデータ化してLTOテープへのバックアップまでの流れを一元管理できるデジタルアセットマネージメントサーバーである。登録された動画は自動的にMPEG4ベースのProxy映像が生成され、WEBブラウザにて簡単に検索が可能だ。また、素材の確認や分類、元データのダウンロードもWEBブラウザ上で確認しながら作業ができるため、例えば、東京にある高解像度の素材映像をインターネット経由で他の場所からダウンロードすることも可能となり、作業の効率化が図れるという。元素材に関して、「頻繁に利用しない素材は、LTOへバックアップとして保存し、頻繁に利用する素材はメディアサーバ内やNASなどのアクセスしやすいところに置くという管理ができる」と山崎氏は説明した。

 サポートする映像フォーマットも多彩で、ハイビジョンのフォーマットであるMPEG2-HDやHDV、DVC-PRO HD、P2-MXF、XDCAM、Canon MXF、AVCHDなどの各種映像フォーマットに対応し、動画のタイムコードベースでのメタデータの付加、登録が可能で、「例えば、各シーンごとの出演者や著作権情報や内容などをタイムコードに付随して付加する事ができる」と説明した。また、外部レンダーサーバーオプションを加えれば、DNxHDやProResなどのノンリニア系フォーマットにも対応できるという。

■ ビデオテープからファイルベースインフラへのコンテンツ移行を自動化するコンテンツマイグレーションソリューション「SAMMAsoloHD」を展示

 このFRONT PORCH DIGITAL社のコンテンツマイグレーションソリューション「SAMMAsoloHD」は、HDに対応した各種フォーマットをリアルタイムで同時にエンコードすることができる1チャンネル入力のマルチ・エンコード・プラットフォームである。サポートするコーデックは、非圧縮からアーカイブ用のロスレスJPEG2000、放送素材用のMPEG-2 HD/SD、MPEG-1、DV、編集システム用のDNxHDフォーマット、プロキシー映像用のWMV9やFlash、H.264、QuickTimeをサポート。その他、MXFファイルもサポートしている。

 「ネットワークの帯域にも依存するが、1つのVTRから同時に最大3〜4のコーデックファイルフォーマット、プレビュー用に2〜3つのコーデックファイルフォーマットを生成可能(同氏)」という。また、1週間で100時間のデータをファイル化することもできるという。なお、同社のDIVArchive コンテンツ・マネージメント・システム(CMS)と組み合わせて利用することで、「ファイルベースのコンテンツストレージ管理システムを構築することができる(同氏)」と説明した。

 本システムは、ディズニーチャンネルやディスカバリーチャンネルなどのCS放送事業者で利用されているという。

 コンテンツマイグレーションソリューションには、この他にビデオテープベースのマイグレーションオートメーションシステムで24時間無人オペレーション可能な「SAMMArobot」もあり、1週間で1000時間のマイグレーションを実行できる性能を持っているという。

アーカイブアプライアンスCache-A「PRO-CACHE」

アーカイブアプライアンスCache-A「PRO-CACHE」

メディア・サーバー「ProxSys」

メディア・サーバー「ProxSys」

ProxSys画面

ProxSys画面

コンテンツマイグレーション「SAMMAsoloHD」

コンテンツマイグレーション「SAMMAsoloHD」

#interbee2019

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