【InterBEE 2010】エフ・イー・ティー・ジャパン 放送・業務用FEDを出展 台湾AUOから来冬発売へ

2010.11.19 UP

■ナノサイズの円錐から電子を放出して蛍光体を発光させるFED技術 発光特性に優れたディスプレイとして注目

 次世代のディスプレイ技術として注目されながら、製品化が難航していたFED(Field Emission Display:電子放出型ディスプレイ)が、再び製品化に向かって進み始めた。ソニーからカーブアウトする形でFEDの開発を行っていたエフ・イー・テクノロジーズから技術資産を継承した台湾AUO(友達光電)が来冬に発売する。会場には、AUOに技術、マーケティングの面で協力するエフ・イー・ティー・ジャパン(FETJ、ブース:8001)がブースを構えFEDを出展している。FETJは、ソニー、FETでFEDの研究開発を行ってきた技術者を中心に設立された企業である。

 FEDは、ナノサイズの円錐から電子を放出し、蛍光体を光らせることで描画する。電子と蛍光体という意味ではCRTに近く、画像の特性もCRT的とされている。ただしCRTが1本または3本の電子銃を使うのに対して、一画素あたり1万個の円錐から電子を発するなど、実現の形状は大きく異なる。電子線を走査する必要が無いため、FEDはハイフレームレートに向いており、240fpsでの表示実績も持っている。発光特性、フレームレートなど多くの面で優れた画像特性を持つディスプレイ方式として注目されている。

 展示されたFEDは、LCDと並べて置かれており、画面中の動きに対してボケが発生しないなどの高画質であることを示していた。同社は、来冬発売のディスプレイは、放送・業務用を指向するとされている。

#interbee2019

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