【Inter BEE 2011】花岡無線電機 残響制御技術を用いた残響処理、サラウンドエンコーダー「HiFiリバーブエンコーダー」/プリミックス用ラインミキサーの新製品「DLM-84」を出展

2011.11.21 UP

参考出展している「新感覚ミキシング補助システム」

参考出展している「新感覚ミキシング補助システム」

 花岡無線電機は、残響制御技術を用いたサラウンドエンコーダー「HiFiREVERB ENCODER」を展示し、実際のスタジオや放送局での運用イメージを再現したデモンストレーションを行っている。また、仙台放送と共同開発を行っているスポーツ中継などで利用を想定した新感覚ミキシング補助システムも参考出展している。

■ 実運用を意識したシステム構成で「HIFIREVERB ENCODER」をデモ

 花岡無線電機株式会社では、NTTコミュニケーション科学基礎研究所が開発した残響制御技術「Revtrina(レブトリーナ)」をベースに、NTTエレクトロニクスが商品化したオーディオ3D技術「HIFIREVERB(ハイファイリバーブ)」を採用したスタジオ向けの業務用サラウンドエンコーダー「HIFIREVERB ENCODER」を今回InterBEEにて初展示している。

 この「HIFIREVERB ENCODER」は、入力したデジタル/アナログの2チャンネルステレオ/モノラル音声から直接音成分と残響成分を分離し、分離した直接音成分と残響成分の混合比を制御して5.1chサラウンド化する機能、5.1ch化したサラウンドを現在主流となっている位相を広げることによる疑似サラウンド技術とは異なり、直接音は前から残響成分は周囲から聞こえるようにするこれまでにない2chバーチャルサラウンド機能を有している。

 ブースでは、実際のスタジオや放送局での運用イメージを再現し、「HiFiREVERB ENCODER」を利用して、収録した音声から残響音を除去するデモと2チャンネル音源を入力し、5.1ch化したサラウンドを試聴するデモンストレーションを行っている。代表取締役社長の花岡 克己氏は、「実運用を意識したシステム構成でデモを行うことで、"HIFIREVERB ENCODER"の良さを体験してもらいたい」と説明した。

 また、今回のデモを行ったことによる反響について、花岡氏は「実際にブースに来てくれた方からは、残響制御技術により分離して、ホール収録した演説の残響成分を少なくすることで声を聞きやすくする用途に利用したいという意見が多かった」語った。また、2chから5.1chサラウンド化については、会場では周りの音などもあり、上手く伝えることができていないので、興味を持って頂いた方には、社内の環境でじっくりと体験してもらうように対応していく予定」と説明した。

■ スポーツ中継での利用を想定した新感覚ミキシング補助システムを参考展示

 この他、花岡無線電機では、仙台放送と共同開発中のスポーツ中継での利用を想定した新感覚ミキシング補助システムを参考展示している。このシステムは、競技場などのフィールドに設置したマイクライン系統を本装置に接続し、画面上には、サッカー競技場やスタジオなどの背景画像と背景画像上に実際に配置するマイクレイアウトのボタンが表示されており、ジョイスティックやタッチパネルの操作により、その系統の音量をコントロールすることができる。例えば、「カメラがゴールの映像を取っているときには、ゴール付近に設置したマイクをボタン操作でONにしたり、OFFにしたりすることが、競技を見ながら直感的に操作できるのが特徴(同氏)」という。

 また、この背景画像の差し替えとマイク設置場所のレイアウトを自由に変更することができるため、「ひな壇に芸能人が座っているようなバラエティ番組などで、ひな壇のマイク系統をトークにあわせて簡単にON/OFFするなどの使い方もできる」と説明した。なお、マイクが配置されている場所にあるボタン画像も変更なため、「顔写真をボタンにすることも可能」という。

参考出展している「新感覚ミキシング補助システム」

参考出展している「新感覚ミキシング補助システム」

#interbee2019

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