【NEWS】ベルギーの研究機関IMEC コンタクト型LCDを開発 目に直接装着してAR利用へ

2012.12.13 UP

 ベルギーの国際教育研究機関IMECの連携研究所(associated laboratory)であるCMST(The Centre of Microsystems Technology)は12月5日、球面状のAR(Augmented Reality=拡張現実)用超小型LCDディスプレーを開発したと発表した。
 光を透過するため、コンタクトレンズに埋め込んで使用することで、ARに活用できる。IMECの独自技術により、コンタクトレンズの球面全体のLCD表示を実現している。
 第一ステップとして、医療用途、および、美容用途でのアプリケーション開発を進める。眼球を覆うLDCディスプレーに色を表示することで、遮光性をもたせ、サングラスとして使用するなどの利用が検討されているという。
 現状では、基本的な文字パターンを1文字ずつ表示する程度。最初のテストパターンは米ドルのマーク「$」を表示したという。今後、次世代の研究課題として、網膜にあたる光量を調節するなど、医療用途での応用や、ディスプレイの色彩表示により虹彩の色を変化させる美容用途での応用などを挙げている。
 将来的には、視野上の対象物と連動した情報表示を行えるARとしての応用を目指しているという。
 通常、液晶ディスプレーは平面型をしており、曲面構造にすることはできないが、今回球面型の成形過程に耐える薄型基盤を開発した。さらに、導電性高分子フィルムを改良することでなめらかな表面を実現している。研究開発を指揮したCMSTのハーバート・デ・スメット教授は「今回、基本的な技術を開発できた。これにより今後、2-3年で製品化をできるだろう」と話している。

#interbee2019

  • Twetter
  • Facebook
  • Instagram
  • Youtube