【ニュース】編集センター 3oneが映像のアーカイブ事業を開始 VTRからLTOテープに移植 創業40周年に合わせ、3D映像制作と機材レンタルとならぶ新規事業開拓

2010.12.3 UP

千代田ビデオのウェブサイト

 千代田ビデオのポストプロダクションである編集センター3one(東京都渋谷区)は、VTRテープで保存されている映像を、LTOテープに移植するアーカイブ事業を開始した。創業40周年に合わせ、3D映像制作と機材レンタルとならぶ新規事業の一つとしている。

 同社がアーカイブ事業に着手したのは、制作会社が古いテープの取り扱いに困っていたことを背景とする。責任者である新規事業実施センター長の山内光執行役員は、「放送業界でのニーズは高いが、価格が問題だと考える企業が多いことが分かった。顧客対象に一般企業を含めることで、事業規模の拡大とスケールメリットによる運営の安定化、低価格化を実現する」と説明する。

 作業は専用機器を追加導入したSD編集室で行う。既存設備の有効活用に加え、編集室をその用途のために開放することで、「技術会社のプロの目で作業する」という付加価値をつけることを企図した。一般企業との取引を考えたときのホスピタリティーやセキュリティー問題も要因だったという。

 システムは、朋栄製LTOレコーダー「LTR-100HS」3式(うち1式はプレビュー用)およびファイル閲覧・検索装置「メディアコンシェルジュ」を採用した。

 素材用VTRからルーティングスイッチャ-を経由して、2式のLTR-100HSに入力。管理用データベースサーバーにはWMV形式のプロキシデータを納め、顧客には正副のテープ2本のほか、メタデータを記載したデータ票を基本的に納品する。

 編集センターの水村磨専任部長は、「メタデータの検索システムを用意することで、2次利用以降の際、必要な個所を必要な形式で、顧客に迅速に提供できる利点がある」と説明する。

 作業は、オリジナル信号を良好な状態で残すことを基本方針としており、SD映像はSDのまま保存する。「アップコンバーターの機能向上は今後も予想される。また一部で14対9などの画角が使用されていることから、アップスケール時の扱いが複雑化してしまう」(水村氏)点も理由だという。

(映像新聞 11月22日号より抜粋)

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