【NEWS】GDC 2012が開催 SNSがゲームの主戦場へ 無料ゲームによる収益モデル構築が課題

2012.3.9 UP

GDCの会場となったモスコーンコンベンションセンター
約400社が出展した展示会場

約400社が出展した展示会場

 米カリフォルニア州・サンフランシスコのモスコーンコンベンションセンターで3月5日から9日までの5日間、ゲーム業界関係者のための催し「GDC 2012」(ゲームデベロッパーズ・コンファレンス 2012)が開催された。
 初日の5日と二日目の6日の2日間はサミット・セッションが開催。3日目以降のセッションと比べ、ゲーム産業における比較的新しい話題についてとりあげているのが特徴だ。GDCが、市場の革新や未来のビジョン、ゲームの未来等について共有をしようという試みの一環だ。
 サミットのテーマはAI、ゲームIT、ローカリゼーション、ゲームにおける新たな取り組み(Games for GDC)、教育、インディペンデントゲーム、スマートフォン&タブレットゲーム、ソーシャル&オンラインゲームの8つのテーマからなる。ゲーム開発の技術のみでなく、ビジネスとしての収益性、あるいはゲームを用いた健康管理などといったゲーム以外の分野での取り組みなどもテーマとしてあげられている。


■"フリーミアム"での収益化がゲーム業界の一大関心事に

 今年の大きな特徴は、ソニー、任天堂、マイクロソフトが覇を競ったゲームコンソールの時代を象徴した基調講演がなくなり、同時に、オンラインゲームやソーシャルゲームなどにおいて、収益化を構築する方法論などが大きなテーマとして注目されている点が挙げられる。
 
 基本のサービスを無料で提供し、さらに高度な機能やサービスを有料で提供するしくみの収益構造である「フリーミアム」(freemium)がゲームの中で大きな存在となりつつある。そうした中で、無料オンラインゲームでユーザーに有利なアイテム(ゲームで使用する武器など)を有料で販売する「アイテム課金」といったモデルのみならず、マルチウィンドウの時代に向けてさまざまなマネタイズ(収益化)の試行錯誤が行われている。

 オンラインゲームの中でも、SNS上で、ユーザー同士がリアルタイムに意見交換しながらゲームを進めるなど、SNSでのゲームが大きな注目を集めつつある。GoogleとFacebookは、自社のスポンサードによる「デベロッパーデイ」と題した終日のセッションを開催し、YoutubeやFacebook上へのゲーム開発の手法や収益化への方策などについて紹介した。これらは、企業スポンサードによるセッションで、追加のセッションとして今年に入って追加されたもの。急激に拡大を続けるSNSやモバイル関連企業がゲーム業界におけるプレゼンス強化に動き出している。
 また、日本からもソーシャルゲームで急成長しているGREEやDeNAがセッションなどに参加しているほか、リクルート活動を行い、国際市場での拡大指向をアピールした。

約400社が出展した展示会場

約400社が出展した展示会場

#interbee2019

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