【ニュース】IBC2010 基調講演「公共放送に未来はあるか」

2010.9.16 UP

会場となったアムステルダム RAIコンベンションセンター
基調講演パネル

基調講演パネル

 9日午前10時より基調講演が開催され「公共放送に未来はあるか」をテーマに、英国、日本、欧州、米国の放送事業者がそれぞれの考えを述べた。

 英BBCを経営するBBC TrustのSir Michael Lyons会長は健全な民主主義を維持するために政府から独立した放送が必須であるとした。
 NHKの今井義典副会長は、関東大震災における流言飛語の反省から、中立的立場を取れる公共放送局が求められた経緯が解説され、災害対応で大きな役割を果たしている事が示された。
 EBUのIngrid Deltenre局長は、過去には公共放送の存在が危ぶまれたことを認めつつも、チャンネル数が大幅に増えても公共放送の視聴率がほとんど下がっていないことから将来を楽観ししていることが明かされた。同局長は、広告収入を得る放送と、公共放送の間には大きな違いがあるが両者は共に必要とした。米国のPBSの上部機関たるPCBのCOOであるVincent Curren氏は、米国特有の地元に根ざした放送を説明し、地域社会の形成に公共放送が欠かせないとした。

 会場からは質問が相次いだが、いずれも建設的な質問で、公共放送の将来が真剣に討議されていた。

基調講演パネル

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