【ニュース】ハリウッドで映画撮影機材の専門展示会 CINE GEAR EXPO2011が開催  小型撮影機材の周辺機器が充実

2011.6.26 UP

Cine Giar Expo 会場のエントランス
SounddeviceのPIX VIDEO

SounddeviceのPIX VIDEO

GAMMA & DENSITYのIMAGE CONTROL

GAMMA & DENSITYのIMAGE CONTROL

TeradekのCube

TeradekのCube

redrockmicroのmicro 3D S×S rig

redrockmicroのmicro 3D S×S rig

 今年も6月3、4日(カンファレンスセミナー:2〜5日開催)で米国ハリウッドのメジャースタジオ“パラマウントスタジオ”の施設内において、映画撮影機材の専門展示会“CINE GEAR EXPO 2011”が開催された。
 毎年ハリウッドのメジャースタジオの施設内で行われるこの展示会、今年も昨年に引き続き、メルローズ通り沿いにあるパラマウント・スタジオ内に常設されている“オールド・ニューヨーク・オープンセット”内にテントを張った形式で機材展示が行われた。毎年日本からも映画撮影関係者が訪れているが、今年は震災の影響もあって、日本人来場者の数はいつもほどではなかったようだ。
(DVJ BUZZ TV 代表/映像ジャーナリスト 石川幸宏)


■大判センサー搭載のシネマカメラ関連製品が多数登場

 映画撮影機材もこのところの小型、アフォーダブル化の流れは同様で、さらにその周辺機材にも洗練された新製品が出てきた。しかし昨年のようなデジタル一眼レフカメラが会場を席巻した様相からは変化し、大判センサーを搭載した“シネマカメラ”を意識した製品が数多く出て来たことで、この周辺機器、撮影サポート系の製品が数多く展示されていたのは今年の目立った傾向だと言える。


■F65、価格は「$??K」=10万ドル以下?

 新たな発表として注目されたのが、ソニーの8K CMOSセンサーを搭載した次世代デジタルシネマカメラ『F65』に関するいくつかの追加発表だ。
 6月4日に開催された特別セッションでは、新設計の8K CMOSセンサーに関する詳しい解説やベイヤー配列の従来型センサーとの違い等が詳しく紹介された。“Sony Announces Next Generation CineAlta Camera with New 8k CMOS Image Sensor”と題したこのセッションは、スタジオ敷地内の最大上映スクリーンを持つパラマウントシアターで行われた。
 スニークプレビューとして、いくつかの新たな追加発表があった。リリースに関する事前情報もあり、機材の詳細情報が9月にワールドワイドで発表されるとのことだった。
 F65の今後の新機能については、CMOSセンサーの欠点でもあるローリングシャッター現象を改善するための「メカニカル・ロータリー・シャッター」がオプションで搭載される予定という。内容に関する詳細はまだ発表されていないWiFiコントロールシステムの搭載については、今回も紹介はなかった。WiFiコントロールシステムが本体機能として装備されるかオプションなのかも未定だ。10ビットRAWファイルのレンダリングソフトウェアとハードウェアによるアクセラレーターボードも開発中で、本体とともに同時リリースされる予定という。

 また注目の機材価格だが、正式発表は9月以降になるが、そのヒントとなるキーワードとして“$??K”という文字がスクリーンに表示された。想像するに少なくとも10万ドル(800万円以下)以下であることが示めされていると思われ、一瞬会場も沸き上がった。大方の予想では1,000万円を裕に超えてくる価格帯を予想されていたようだが、これにはハリウッドの映画製作関係者も大きな期待を持っているようだった。


■ハリウッドで人気のALEXA、キヤノンEOS 5Dmark IIなども注目

 会場のソニーブースでは「F65」のモックアップも展示されていたが、その他で人気を呼んでいたのはARRIのブース。同社のデジタルシネマカメラ『ALEXA(アレクサ)』がハリウッドを含む北米市場でも非常に評判で、特に北米制作のテレビドラマで本年度に制作される作品のうち、かなりの数がALEXAでの撮影によるものになるという噂だ。
 ARRIのプライムレンズとの相性、ProRes対応やARRURAWなどのファイル方式の選択、新開発のセンサー“ALEV Ⅲ”搭載による高感度E.I.800標準/14ストップオーバーの広いダイナミックレンジ、また猛火の中でもファイルを守る堅牢性の高いボディ構造がハリウッドでも人気だ。

 DSLR(Digital Single Lens Reflex=デジタル一眼レフ)ムービーは今年も依然としてキヤノンEOS 5DmarkⅡを中心として人気であり、このレンジの市場も依然として活況を呈している。
 CanonはEOS 5DmarkⅡを始めとするEOS MOVIEの展示が中心。その中でNABで発表したPLマウントのシネズームレンズを話題のALEXAとともに展示。


■撮影サポートをトータルで提供する会社が増加

 パラマウント内に新しくできたテクニカラーの施設では、EOS MOVIE専用に色の成分(ピクチャースタイル)を映画用にコントロールするシネスタイルを開発。そのデモンストレーションなどが行われていた。またソニーPMW-F3やパナソニックAG-AF105に代表されるような大判センサーを搭載したビデオライクなシネカメラの登場で、周辺機材もその守備範囲を広めている。

 こうしたサポート機材の今年見られた傾向では、レンタルと販売、そして各種撮影サポートサービスまでをトータルで提供するような小企業が増えていること。これは元来パナビジョン社などが行っていたものだが、もっと小回りの利くDSLRムービーなどを中心としたものが多い。ハリウッドでも映画産業に関わる各種現業も厳しい状況からか、DPやカメラアシスタント、グリップ、カメラテクニシャンなどが現業とは別にこうした会社を起業しているようだ。


■日本から初出展のメディアガーデン、新素材グリーンバック生地を出展

 PIX VIDEO(SOUND DEVICE社)は、最近流行になってきたアップルのProResとアビッドのDNxHDの2つのファイルコーデックで収録できるポータブルレコーダー。マイクプリアンプなどのサウンド系専門メーカーなので、ウルトラローノイズ(-128dBu)マイクプリアンプを内蔵し、収録はコンパクトフラッシュメモリー、もしくは2.5インチSSDを使用。HD-SDI入出力端子を備える『PIX 240』とHDMIのみの『PIX 220』の2機種。http://www.sounddevices.com/

 Hyper digital key screen(メディアガーデン)は、日本メーカーで初出展。新発売の新素材グリーンバック生地“Hyper digital key screen”を展示。難燃性かつ耐水性のフッ素加工の新素材でできており、汚れても中性洗剤で拭けばすぐに汚れが落ちる。屋外用としてメッシュ素材もある。さらに同素材のテープも用意され補修も簡単と、会場でも大きな反響を得ていた。キャプチャーポイントのターゲット用テープも用意している。http://www.media-garden.co.jp/

 hurlbutvisuals DSLR Cinema Rentals社は、ハリウッドでも活躍する撮影監督Shane Hurlbut,ASCとその関係者のエリートチームが中心となって研究しているDSLR関連の特殊撮影機材のレンタル会社。例えばペリカンケースにDSLR型のスポンジを仕込み、ケース背面にレンズ穴を開けたものなど、戦地や過酷な撮影現場で活用。
http://www.hurlbutvisuals.com

 IMAGE CONTROL(GAMMA & DENSITY社)は、NAB2011で発表されたカラー色補正をiPadやiPhoneでライブコントロール=現場調整が可能なアプリだ。
 ポストプロダクションに持って行く前に撮影現場でカラーマネジメント情報を決定し、そのデータを送信することでカラーグレーディング作業を効率化させる。ASC(全米撮影監督協会)が取り決めたCDL(カラーディシジョンリスト)やLUTに準拠、WiFi経由でデスクトップのアップルベースのカラーグレーディングソフト“3cP”とシンクロさせたり、カメラからWiFi経由で送信されたデータ上でカラー調整も可能だ。http://3cp.gammadensity.com

 昨年発売された、Cube(Taradek社)は、小型のワイヤレストランスミッターTeradekの“Cube”。通信状態が良ければカメラの映像をiPadなどで150m程度から遠隔モニタリングが可能。
 今回はイーサネット出力、デュアルバンドWiFi、そして4GLTEに対応した新製品を発表。HD-SDI/USB入力のCube150と、HDMI/USB入力のCube250の2機種がある。会場ブースではCubeを利用したワイヤレスライブショーを開催。※日本国内では(株)メディアトラバース(新潟市)が販売。
http://www.media-traverse.co.jp/products/teradek_cube.html

 micro 3D S×S rig –with shroudは、撮影サポートツールの老舗redrockmicro社からの新製品の並行3D撮影リグ。レールと2台の移動式の微調整可能な台座が基本セットで、価格はシュラウドと呼ばれるフードが着いたもので995ドル(無しで895ドル)。装着が簡単で全てマニュアル操作が可能。
http://store.redrockmicro.com/Catalog/micro3D/micro3dsxsshroud

SounddeviceのPIX VIDEO

SounddeviceのPIX VIDEO

GAMMA & DENSITYのIMAGE CONTROL

GAMMA & DENSITYのIMAGE CONTROL

TeradekのCube

TeradekのCube

redrockmicroのmicro 3D S×S rig

redrockmicroのmicro 3D S×S rig

#interbee2019

  • Twetter
  • Facebook
  • Instagram
  • Youtube