【CEATEC】NHK技研、30万画素超高速度カラーカメラを紹介

2008.11.12 UP

 社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)とNHKは、CEATEC JAPAN 2008の主催者特別展示 「ガッテン!デジタル放送なっ得プラザ」において、NHK技術研究所の30万画素超高速高感度カラーカメラのデモや携帯端末向けマルチメディア放送サービスのデモンストレーションと展示を行った。

■ 最高撮影速度100万枚/秒の30万画素超高速度カラーカメラ
 NHK技術研究所は、近畿大学、ダルサ(株)、(株)日立国際電気との連携により開発した、最高撮影速度100万枚/秒の30万画素超高速度カラーカメラのデモを行った。(写真上)
 NHK技術研究所では、肉眼では捉えられない一瞬の現象を、通常の照明下でも鮮明に撮影できる感度の高い超高速度CCDおよびカメラの研究開発を進めている。今回、15万画素超高速度CCDを2枚貼り合わせる技術を開発し、画素数を30万画素に増やした。また、CCD出力信号の並列・高速読み出し技術の開発により、撮影速度が約1,000枚/秒以下であれば、素子外部に設けた大容量記録装置を用いて、長時間連続して高速度撮影ができるようになった。この超高速度カラーカメラは、現在世界に2台しかないという。
 このカメラは、MLB、ゴルフ、体操、スキージャンプなどのスポーツ中継に実際に使用している。
 今後は、CCD上に集光レンズをのせることで、さらなる高感度化を図ると共に、ハイビジョンにも対応可能な高い解像度を有する超高速度高感度カラーカメラの開発を進めていく予定である。

■ ISDB-Tmm方式の携帯端末向けマルチメディア放送サービス
 ISDB-Tマルチメディアフォーラムは、現在検討中のモバイルマルチメディア放送サービスのデモを実施。2011年のアナログ放送停波後に空く周波数(VHF帯)を利用し、携帯端末向けにマルチメディア放送を提供することを検討している。今回会場では、その「ISDB-Tmmモバイルマルチメディア放送サービス」のイメージを見ることができる。
 ISDB-Tmmとは、ISDB-T Mobile Multimediaの略であり、ワンセグサービスやデジタルラジオと共通の国際標準方式ISDB-T方式を応用。基本的な仕様はデジタルラジオのISDB-Tsbに近い方式であり、既存の方式との互換性を保っている。そのため、ワンセグチューナとISDB-Tmm用のチューナを2つ搭載した場合、ワンセグとの連携サービスが実現できる。
 会場では、ISDB-Tmmを用いたサービス事例として、「プッシュキャスティング」のデモンストレーションを紹介した。(写真下)

■ デジタルラジオやNHKオンデマンドを紹介
 その他、ブースではデジタルラジオやダビング10、NHKオンデマンドの紹介、デジタル放送受信についての相談を行った。

#interbee2019

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