【ニュース】富士フイルム 映画用ポジフィルム新製品2種の発表会開催

2010.9.24 UP

 富士フイルムは9月16日、6月に発売した映画用カラーポジフィルムの新製品「エテルナCP DI タイプ3514」と、より暗部の再現に優れた「エテルナCP XD タイプ3523」の発表会を開催した。


■階調設計と色再現設計を一新

 両製品は、表現領域の拡大とラボの生産性の向上を求める声に応え、階調設計と色再現設計を一新。立体感のある鮮やかな色調を再現する。

 新たに採用した「スーパーエフィシェントイメージコントロール技術」は、発色や階調再現性を向上させる技術の総称で、現像時の発色効率を向上して濁りを防止。黄色や赤を中心に高彩度化した。また、新開発の乳剤により、シャドーからハイライトまで偏りのないグレーバランスと、シャープネスを向上した。

 ラボの作業に安定対応するための「ハイデュラビリティー技術」も取り入れた。現像液の変化に対するタフネス性と潜像安定性を改善。新開発の乳剤により、物理的な接触で発生する増減感も抑えられる。


■鍋島カメラマンによるデモ映画「Tone」の試写を実施

 発表会では、フィルムの性能説明の後、旧製品と比較したデモ映像を上映。さらに鍋島淳裕カメラマンによるデモ映画『Tone』の試写を行った。同作品は、ポジフィルムのテスト用として、フィルムカメラのほかレッド・ワンと5Dを使って撮影している。

 鍋島氏は「透明感があり瑞々しい印象。黒の締まり具合や白のヌケ具合が良く、これまで感じることのあったシアンの濁りがなく、シャープでストレートな発色だ」と感想を述べた。

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