NHK スーパーハイビジョンの地上波伝送技術を開発 超多値OFDMなどを用いて1チャンネルで伝送可能に

2010.6.2 UP

 NHKは、スーパーハイビジョン(SHV)を地上波1チャンネルで伝送する技術を実現し、NHK技研公開で実演した。多重方式に超多値OFDMを用いるとともに、偏波MIMO(Multiple-Input Multople-Output)技術を使うことで、大容量コンテンツの伝送を実現した。超多値OFDM技術は、OFDM信号のベースとなる各キャリアの信号点数を増やし、より多くの情報を伝送する。
 地デジの方式ISDB-TのOFDM信号は、最大64個の信号点を用いて一度に6ビットの情報を伝送するが、今回開発した技術は、最大1024個の信号点を用いることで10ビットの情報を伝送できる。偏波MIMO技術は、同一チャンネルに水平偏波と垂直偏波の二つの電波を使い、互いに異なる情報を伝送する技術。現在の地上デジタル放送は、混信を避けるため、水平・垂直偏波のどちらか一方だけを使って放送しているが、偏波MIMOは二つの電波を同時に使用することで、伝送できる情報量を2倍に増やすことができる。

#interbee2019

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