【ニュース】BS-TBS エリアフルセグによる3D生放送 地上波で初

2010.8.31 UP

 BS-TBS(東京都港区)は8月25日、赤坂BLITZにおいて、エリアフルセグ(12セグ)による3D生放送を実施した。地上波を使った3D放送は世界初。受信機の普及が十分でないことや安全面の検証が十分でないことなどから、地上波テレビ放送では当面3D放送はできない。エリア限定の地上波3D放送は、放送業界の注目を集めそうだ。

 BS-TBSが3D生放送を行ったのは、同日に赤坂BLITZで行われた「舞台『ファッショナブル』大打ち上げ会」。これは「モーニング娘。」が主役を務め、6月11日からル・テアトル銀座(東京)、シアターBRAVA(大阪)で52日間開催された舞台『ファッショナブル』の感謝祭的イベントである。

 当日は、3回のイベントのうち、午後4時30分と同7時からの2回(各75分)の模様を3Dカメラで撮影。その映像・音声をTBSの社屋玄関付近に設けたアンテナから10ミリワットで送信した。BLITZの入り口付近に2台のパナソニック製50型3D対応モニターを設置し、関係者および一般の来場者に3Dメガネを貸し出して、その映像を披露した。
 3Dの撮影には、東通産業の3D小型フルハイビジョンカメラシステム「Gemelos 3D Base」を2台と、2Dカメラ(3Dコンバーターと接続)1台を使用した。

 これら3台の3Dカメラは、ステージ袖の左右に各1台、センターに1台を設置。各カメラからの映像をスイッチャーでスイッチングし、その後、サイドバイサイド変換機で左右分割の2画面に変換。TBS放送センター3階の回線センターから、赤坂サカスおよびTBSで現在開催中のイベント「夏サカス2010」で使用している特設スタジオ「サカスタ」に送り、サカスタで制作・放送しているエリアワンセグを加えた。そしてフルセグ送信機を経由し、その電波を10ミリワットの出力、31chを使って送信している。

 カメラの運用などオペレーションはTBSテレビの関連プロダクションであるプロカムが担当した。
 今回の3D生放送では、視聴時間が比較的短いことから、3D効果をより感じてもらうため、視差をやや多く付けたという。

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