【CEATEC】NTTドコモ、携帯電話向けの高画質映像拡大技術や友人宅で自宅の映像を視聴できるMH2Hをデモ

2008.11.12 UP

 NTTドコモは、9月30日から10月4日まで開催したCEATEC JAPAN 2008において、携帯電話向け高画質映像拡大技術や友人宅から自宅の映像を視聴できるMH2Hのデモンストレーション、セパレートケータイの参考展示などを行った。

■ 低解像映像の高画質拡大技術をデモ
 9月24日に発表された携帯電話向けの高画質映像拡大技術を展示した。この技術は、株式会社モルフォと共同開発した技術で、携帯電話で低解像度の映像コンテンツ(QVGAサイズ、320×240ドット)を全画面表示する際のノイズやちらつきを軽減し、高品質に映像を拡大する技術。映像データの圧縮により、ブロックノイズや輪郭付近の映像のちらつき(モスキートノイズ)などの符号化歪みが含まれるため、受信した映像を全画面表示する際に、ノイズも含めて映像の歪みを拡大したり、また映像の輪郭線が広がるため、映像がぼやけて表示されることがある。この技術は符号化歪みを軽減する処理により、符号化歪みと画素補間によって発生したぼやけを抑えることで、映像に含まれるノイズやちらつきを軽減できる。また、圧縮方式には依存しない。

 今回、携帯電話で使用しているCPU性能で、QVGA(320x240pix)をVGA(640x480pix)へ拡大しても、高画質化できた。今後の商品適応時期については、「来年CPU性能が大幅にUpするため、2009年度中の端末への搭載を目指している(説明員)」と説明した。(写真1、以下上から1-4)

■ 友人宅から自宅の映像を視聴できるMH2Hをデモ
 自宅のPCから携帯電話で写真や映像を視聴することができる「ポケットU」の利用シーンを拡張したサービス「Moble Home to Home(MH2H)」を展示。デモでは、無線LAN機能を搭載した携帯電話を認証に利用し、友人宅のDLNA対応機器(プレイステーション3)から自宅のパソコンやハードディスクレコーダの映像を視聴するデモを行った。(写真2)

 今回のMH2H用の専用アプリがWindowsにのみ対応しているため、無線LAN機能を搭載した携帯電話はWindows Mobile端末(HT100)を使用。また、現状ARIBの規定上、地上デジタル放送のインターネットを介した遠隔視聴ができない。現時点では、試作システムであり、サービス提供については未定という。また、課題は残っているものの、移動体端末とDLNA、無線LANなどのローカル通信を介しての連携の重要性は増加していくと予想できるため、今後も引き続き検討していくとしている。

■ セパレートケータイを参考展示
 ブースでは、携帯電話を通信機能が入っているキーボード部とタッチパネルモニター部を切り離せる「セパレートケータイ」を参考出展していた。このセパレートケータイは、切り離された状態でお互いをBluetoothで通信している。セパレートになっていることで、電話をしながらのメールやゲームができる。現在はカメラ機能が入っていないが、モニター部にカメラを搭載した場合、マイク付きイヤホンをしなくてもテレビ電話ができるようになるという。「今後は、ユーザニーズを聞いた上で、商品としての精度を上げて、商品化していきたい」と説明員は話した。(写真3)

■ プロジェクターケータイを参考展示
 ブースでは、ケータイに入っている写真や撮影したや映像、購入した映画、ドキュメントなどを壁に表示させるプロジェクター機能を搭載したプロジェクターケータイ試作機を参考展示した。試作機を使ったデモでは、ケータイに入っているムービーを壁に投射。「ちょっとした白壁などがあれば、撮影した写真やワンセグを壁に投射できる」と説明した。暗い部屋では30インチ〜最大50インチサイズで投射できる。明るい場所でも試してもらったが、約7インチ〜9インチ程度が限界。バッテリーの持ち時間について、説明員は「現時点では30分位しかもたない」とのこと。今後は輝度の向上と低消費電力対応を行い、商品化にもっていきたいとした。(写真4)

#interbee2019

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