MediaFLO 新双方向サービスを提案

2008.10.24 UP

 米クアルコム社が提案する携帯端末向け多チャンネル放送サービス、MediaFLO(メディアフロー)はアムステルダムで開催されたIBC2008において、新しい双方向サービス「インタラクティビティ」を提案し、デモを行った。
 クアルコム・ジャパンの小菅祥之氏によればこの双方向サービスは「メッセンジャー、YouTube、ソーシャルネットワーキングサイト、ニコニコ動画の4つのサービスを足して割ったようなもの」で、まさに放送と通信を融合させた形になるという。携帯端末で放送を受信しながら、同じく他の端末で放送サービスを受信受信中の友人を招いて、チャットしたり、番組について投票したり、また「フェースブック」というミキシィのようなSNSサービスを使うことができる。
 IBCでのデモは8Mhz幅でUHFとLバンドのの周波数帯域を使い、英国の衛星放送事業社BskyBのコンテンツをIBCの会場の外から送信し、26チャンネルのストリーミングと9チャンネルの音楽チャンネル、そして蓄積型放送のクリップキャストをライブ受信していた。
 コンセプト展示として紹介されたのは「FLO Mate(フローメイト)」と呼ばれるMediaFLO受信デバイス。MediaFLO仕様ではない携帯端末でもWiFi機能があれば、フローメイトで受信したコンテンツをWiFiを通じて携帯端末で受信できるというものだ。具体的なサービス提供計画や、課金制度などについては未定だが、フローメイトが実現すればiPhoneで多チャンネル放送が受信できる日が来るというわけだ。iPhoneのメディアフロー対応についてクアルコムのMediaFLOテクノロジ部門ビジネスディベロプメント担当バイスプレジデントであるオマール・ジャベード氏に尋ねたところ、アップル社との話し合いは何度も設けられたが、現在のところiPhoneのメディアフロー対応の計画はないという。
 クアルコムは今年の5月に英国の周波数Lバンド40Mhz幅の購入に成功したが、現在のところその周波数は研究開発を目的としたもので、英国での実際のサービス展開について具体的な計画は公開されていない。衛星放送事業社BskyBとの技術トライアルは行っており、BskyBはメディアフローともう一つの携帯端末向け放送の規格であるDVB-Hと技術比較を行っているという。
 米国ではすでに2007年3月からメディアフローの商用サービスを開始しており、サービス提供会社もベライゾンとAT&Tの2社となった。「米国でクアルコムが購入した55チャンネルという周波数は、まだ米国の地上波放送局がアナログ放送に使っている部分もあるため、人口カバレージは1億人強にとどまっている。しかし、来年の2月にアナログが停波して周波数が空けば人口カバレージは一気に2億人以上になると予定している」と小菅氏は述べた。

【映像新聞社】

#interbee2019

  • Twetter
  • Facebook
  • Instagram
  • Youtube