【ニュース】JEITAが新年賀詞交歓会開催 下村会長が2011年を展望

2011.1.21 UP

下村JEITA会長(以下、登壇順)
松下 経済産業副大臣

松下 経済産業副大臣

矢野 JEITA筆頭副会長

矢野 JEITA筆頭副会長

にぎわった会場

にぎわった会場

JEITA新年賀詞交歓会を開催

 電子情報技術産業協会(JEITA)は6日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで、新年賀詞交歓会を開催した。経済産業省の担当者のほか、IT・エレクトロニクス産業の経営幹部や関連団体の関係者らが一堂に会した。

 冒頭、あいさつに立ったJEITA会長の下村節宏氏(三菱電機会長)は、電子情報産業の動向について、「2010年の電子情報産業の世界生産は約210兆円と、前年比10%のプラスへ転じたものの、依然としてリーマン・ショック前の水準には戻っていない」と説明。「日本経済を取り巻く環境」も「韓国をはじめとした海外メーカーとの激しい国際競争に加え、大幅に円高が進む」として、依然、厳しい状況と指摘し、「日本企業の地位は相対的に低下しつつある」と断じた。

 そうした中で、IT・エレクトロニクス業界の今後の方向性について、「省エネ家電、LED照明、太陽光発電システム等の環境関連製品の開発、普及を通じて、雇用の拡大および国内外のC削減に大きく貢献してきた。今後さらに、最先端の環境技術を駆使し、グリーン・イノベーションを推進することで、エネルギー効率の向上を追求し、環境と経済成長の両立を目指していくことが重要」と語った。

 また、「日本の国際競争力を強化するためには、国内の研究開発拠点やマザー工場の海外流出を防ぐための環境整備も重要な取り組みの一つ。政府に対して、税制改正、規制改革、国内立地補助など、世界水準の事業環境の整備を強く訴えてきたが、今後もこれらの事業環境をより競争力のある環境とするために取り組んでいく」とした。

 国際貿易協定についての取り組みについても言及し、「EPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)の締結を通じた世界的な経済、貿易に関する環境整備において、これらの締結が遅れることは日本企業の国際競争力低下および海外流出につながる懸念がある」とし、「日本の雇用を守り、経済を活性化させるという観点から、農業政策と一体でのEPA、FTAなどの推進を強く訴えていく」と強調した。
 最後に、地上デジタル放送への完全移行について触れ「地域間格差の解消と受信障害対策に積極的に協力し、すべての国民が混乱することなく、スムーズに移行可能となることを目指すとともに、新たな電波の有効利用の推進へ向けた活動を実施していく」と語った。

 続いて松下忠洋経済産業副大臣が来賓代表として登壇。「官民一体となって、国内はもとより、海外に向けてしっかりと、この国の力を発揮できる仕組みを作っていかねばならない。外からの力に耐え得るように農林漁業を強くし、産業界の改革を行い、両方が相まって外に向かって日本の力を示していく。それが、21世紀のわれわれの生きていく道だと考えている」と述べた。

 また、中小企業の状況について言及し、「製造業が国内にとどまることをあきらめて海外に展開している。それによって、これまで地方を支えていた中小企業の仕事が減り、地域そのものが沈没している。中小企業の技術を生かしてもらいたい。地域の将来をなんとかしたい」と力を込めた。

 最後にJEITAの矢野薫筆頭副会長は、「ITエレクトロニクスは、さまざまな産業の基盤だ。われわれの業界が、日本産業の競争力強化をイノベーションで実現するという強い気持ちを持って頑張っていく」と宣言した。

松下 経済産業副大臣

松下 経済産業副大臣

矢野 JEITA筆頭副会長

矢野 JEITA筆頭副会長

にぎわった会場

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