【InterBEE2010】NTTアドバンステクノロジ ARIB対応のソフトウェアトランスコーダ「RealFeelトランスコーダ」を展示
2010.11.21 UP
トランスコーダ(左)とソフトウェアコーデックSDK(右)
NTTアドバンステクノロジ(ブース:5501)は、NTTサイバースペース研究所が開発したARIB対応のH.264/MPEG-4 AVCソフトウェアエンコードエンジンを利用したARIB準拠の「Real Feelトランスコーダ」と「RealFeelソフトウェアコーデック HDVE-100 SDK」を出展した。
■アクトビラに対応したRealFeelトランスコーダを出展
RealFeelトランスコーダは、IPTVサービス向けのエンコード作業に必要な、ARIB対応H.264ソフトウェアエンコードエンジンを搭載したファイルトランスコーダアプリケーション。デモでは、H.264/MPEG4-AVC 4.8MbpsのフルHD画質にトランスコードした映像を表示している。
このトランスコードソフトウェアは、米国Harmonic社のRhozet Carbon Coderに、同社のARIB STD-B1対応H.264エンコードエンジンを組み込んでいる。また、MXF等の放送用フォーマットの入出力機能、アクトビラ仕様のプロファイルがプリセットされている。
このトランスコーダの特徴について、代理店である株式会社EVC SI事業部本部長の富田哲弘氏は、以下の用に説明した。
「今までは、例えば1つのソース映像・音声からIPTV用のHDコンテンツ、PC向けストリーミングコンテンツ、そして携帯電話向けのコンテンツを作成しなければならない場合、3種類の異なるエンコーダを用意し、それぞれに同じソースファイルを入力して変換を行わなければならなかった。このRealFeelトランスコーダはHD解像度からモバイルまでHDV, MXF, AVIなどの様々な入力・圧縮方式に対応し、さらにARIB規格に準拠したH.264出力やWindows Media、Flash Video、MPEG-2、MXF出力に対応している」
また、操作面についても、「GUI操作以外に、管理ツールを使うことで自動運用ができるようになっている(同氏)」という。具体的には、管理ツール画面の入力フィルタにターゲットとなる出力フォルダと圧縮方式を登録しておき、その入力フォルダに映像ファイルが入力されると、自動的に指定された圧縮方式にトランスコードし、指定された出力フォルダに登録する。なお、管理者に対して「エンコード開始と終了、エラーをメールで通知される(同氏)」
本トランスコードソフトウェアの動作環境は、PC/AT互換機で、OSがWindows XP Professional、Windows Vista、Windows Server2003以降、CPUがIntel Xeon Quad-Core X5460 3.16GHz x 2、メモリが4GB以上となっている。
なお、本トランスコードソフトウェアは、既にIMAGICAや第一興商、SONY、エクサインターナショナルなどで利用されているという。また、本ソフトウェアは、代理店である株式会社EVCでのみ扱っているという。
■ H.264エンコードアプリケーション開発用SDK「RealFeelソフトウェアコーデック HDVE-100 SDK」
この他、NTTサイバースペース研究所が開発したARIB対応のH.264/MPEG-4 AVCソフトウェアエンコードエンジンを使ったソフトウェア開発キット(SDK)「RealFeelソフトウェアコーデック HDVE-1001 Endocoder SDK」も出展した。
本ソフトウェアコーデックは、完全マルチスレッド化を実現しており、マルチプロセッサ環境において、高速な並列エンコード処理を行うことができる。また、メモリ入出力インタフェースを備えており、「オフライン変換からストリーミングまで幅広いアプリケーションに組み込みが可能(説明員)」だ。
動作環境は、OSがWindows XP2、Windows Vista、Windows7、CPUがIntel Xeon 6-Core X 2Way、開発環境は、Microsoft Visual Studio .NET2003(MSVC7.1)となっている。
トランスコーダ(左)とソフトウェアコーデックSDK(右)