【ニュース】朋栄 LTOテープを使ったアーカイブシステムの紹介セミナーを開催

2011.2.10 UP

LTR-100HSの運用イメージ

 朋栄は1月25日、LTO(リニアテープオープン)テープを使ったアーカイブシステムを紹介する「LTOアーカイブセミナー」を開催し、プロダクション関係者などに、LTOの基本技術やこれを利用した同社製アーカイブレコーダー「LTR-100HS」を紹介した。

 LTOは、1/2インチ幅のテープにデータを追記する記録メディアとして、クアンタムとヒューレット・パッカード、IBMの3社が開発した。

 現在の第5世代では、データ本体およびシステム情報を記述したインデックス領域から各ファイルが構成されるLTFS(ロングタームファイルシステム)を採用。OSからテープの内容をファイルとして操作閲覧でき、大容量データを高速で読み書きすることが可能になった。

 LTR-100HSは、このシステムを活用することで、映像素材をアーカイブする製品として開発。筐体にはLTOドライブのほか、HDーSDIおよびAES入出力とMPEG2(MXF形式)へのエンコーダーなどを搭載し、1台で作業を行える。
 また、素材管理システム「メディアコンシェルジュ」を連携させれば、プロキシやメタデータを表示登録でき、大規模システムへの拡張が可能。FTPサーバー機能により、ネットワーク上のPCとの連携も行える。

 開発副本部長兼朋栄アイ・ビー・イー副社長の和田雅徳氏は、LTOの利点を小型で大容量(1.5テラバイト)という点以外に、「VTRとは異なる1軸であり、ヘリカルスキャンを利用しない簡易なドライブ機構を持つ。テープのテンションが低くバックコートを採用するため、長期保存時の磁気転写も起こりずらい」など、機構および運用面の利点を強調した。

 同時に、「D2などの放送用機器に対し、LTOテープは対応ドライブがあれば内容を見られてしまうため、『鍵』のかけ方のガイドラインが必要だ。また、互換性を持たせるにはファイルの配置方法の共通化が重要。現在は関連する複数社・団体と協議を進めている」と説明し、セキュリティーの確保とディレクトリ構造の標準化をLTO運用上の課題と位置付けた。

#interbee2019

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