パコ電子工業、長寿命の放送機器向けリチウムイオンバッテリーを新開発

2008.10.24 UP

パコ電子工業は、放送機器向けバッテリーの専門ベンダーとして、高品質で長寿命の製品を豊富にラインアップしています。今年は、主力のニッケル水素(Ni-MH)バッテリーに加え、業界待望の長寿命リチウムイオンバッテリーを新たにリリースし、事業拡大に力を注いでいます。InterBEEでは、ニッケル水素バッテリー用充電器でも充電できる最新のリチウムイオンバッテリーも披露する予定で、放送機器関係者にとって見逃せないブースになりそうです。


■高品質のバッテリーを手作り生産、カスタマイズにも対応

 パコ電子工業は、カメラや照明など放送機器向けバッテリーの販売を手がけ、今年で27年目を迎えます。同社のバッテリーは、長寿命かつ高品質である点が大きな特徴になっています。品質面では、出荷前に1本ずつセルデータを取ることで品質管理を徹底しており、セルの初期不良を除きバッテリー自体が故障することはほとんどないそうです。また、九州の工場で手作りで生産しているため、メンテナンス性に優れているとともに、ユーザーの要望にあわせてカスタマイズ対応できるのも同社の特徴です。
 営業部の遠藤大輔氏は、「高品質、長寿命といった特徴が評価され、放送局やプロダクションなど数多くの映像関連企業で当社のバッテリーが活用されています。現在の主力製品はニッケル水素バッテリーですが、今年3月からはリチウムイオンバッテリーを新たに投入し、事業拡大に力を注いでいます。InterBEEでは、開発中の最新製品も展示しますので、ぜひブースをご覧ください」と話しています。


■500サイクル20%ダウンの長寿命を実現したリチウムイオンバッテリー

 新たに販売を開始したリチウムイオンバッテリーは、「KV-50」と「KV-100」の2製品。電圧はいずれも14.4V、容量は「KV-50」が5.0Ah(72W)、「KV-100」が10.0Ah(144W)となっています。同社では、電動工具用のセルを活用し、板型のリチウムイオンバッテリーを実現しました。試験ではニッケル水素バッテリーよりも優れた性能を記録しており、500サイクル20%ダウンまで電池寿命を伸ばすことに成功しました」(遠藤氏)。
 また、同社ではこの長寿命リチウムイオンバッテリーを応用し、照明用でも使える大電流に対応した24V・14.4Vマルチユースリチウムイオンバッテリーパックを開発。24V 120Wh/14.4V 144Whの「PZ-5」と、24V 240Wh/14.4V 288Whの「PZ-10」の2製品をラインアップし、2009年初にリリースする予定です。


■ニッケル水素の充電器をそのまま使えるリチウムイオンバッテリーを初披露

 さらに、今回のInterBEEの目玉製品として、ニッケル水素バッテリー用充電器を使って充電が行える、新開発の放送機器向けリチウムイオンバッテリー「KP-50L(仮称)」を披露します。通常、リチウムイオンバッテリーを使うためにはリチウム専用充電器が必要になりますが、この新製品では、既存のニッケル水素バッテリー用充電器をそのまま活用することできるため、導入コストを大幅に削減できます。また、サイズ・形状はニッケル水素バッテリー「DH-65」と同等ながら、重量は「DH-65」の約3分の1となる約700gまで軽量化を図っているのも特徴です。出荷は2009年初の予定ですが、この革新的なリチウムイオンバッテリーは、放送機器関係者から大きな注目を集めることになりそうです。
 なお、InterBEEのブースでは、通常の製品展示だけでなく、リチウムイオンバッテリーの体感コーナーも設置します。体感コーナーでは、マルチユースリチウムイオンバッテリーパック「PZ-5」と放送用カメラ2台を用意し、実際にバッテリーパックとカメラを接続して使ってもらうことで、多くの来場者にその使い勝手の良さをアピールしたい考えです。

【Inter BEEニュースセンター】


◎写真1枚目
「KV-50」

◎写真2枚目
「KV-100」

◎写真3枚目
「PZ-5」

◎写真4枚目
「PZ-10」

◎写真5枚目
「KP-50L(仮称)」

#interbee2019

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