【CEATEC2011】パナソニック 業界最短45cmで3D撮影ができるデジタルハイビジョンビデオカメラを披露

2011.10.26 UP

パナソニックブースの3Dカメラ展示コーナー
「HDC-Z10000」

「HDC-Z10000」

「クリスタルエンジンPROII」

「クリスタルエンジンPROII」

参考出品された「2眼レンズ搭載コンパクトデジカメLUMIX」

参考出品された「2眼レンズ搭載コンパクトデジカメLUMIX」

Lumix用マイクロサーズ仕様Xレンズ(45-175mm)

Lumix用マイクロサーズ仕様Xレンズ(45-175mm)

 パナソニックはコンシューマからセミプロ向けのS3D(立体視映像)対応カメラ製品をCEATEC Japan2011で出展した。自社ブースで最新カメラモデルを紹介する「ネットワークAVゾーン」において展示・デモを行った。「HDC-Z10000」は、 1台のカメラ二つのレンズを装備し、従来よりも簡単に3D立体映像を撮影できる「2眼3Dビデオカメラ」。画像の記録フォーマットには、AVCHDの新規格で3D映像の記録も可能な「AVCHD 3D/Progressive」を採用。業務用の3Dビデオカメラで培ったノウハウが注がれている。

■セミプロ向け2眼3Dビデオカメラ「HDC-Z10000」
 9月30日、CEATECの出展に先駆けて発表された、デジタルハイビジョンビデオカメラ 「HDC-Z10000」。AVCHDの新規格である「AVCHD 3D/Progressive」に対応したセミプロ向け二眼式一体型3Dビデオカメラだ。
 AVCHD規格のAVCHD3D/Progressiveは、今年7月に策定されたAVCHD Ver.2.0に組み込まれた規格。右目と左目の両方の映像ともにフルハイビジョンの3D映像を記録・再生できるMVC (Multiview Video Coding)モードや1080/60pのプログレッシブ動画規格に対応している。
 また、3D撮影においても、被写体との距離を業界最短の45cmに縮めて3D撮影できるマクロ撮影を実現している。
 パナソニック独自開発のプロセッサーで、 4K2K相当の情報処理技術を持つ「クリスタルエンジンPROII」を搭載。高品質な2D/3D映像を実現している。有効画素数657万画素、1/4.1型3MOSセンサーは光の3原色を各色専用のセンサで処理するすることで、高精細3D記録を実現している。
 この「新3MOSシステム」で1080/60pフルHD 2D映像ができ、左右2基搭載することで1080/60iフルHDの3D撮影を可能にした。3D撮影時の光学ズームは10倍(32mm~320mm)、2D撮影時は29.8~368.8mmの光学12倍ズームとなっている。レンズ間距離は眼間距離に適した42mmで固定。  
 光学ユニット内では、二眼式レンズの輻輳角を変えることで、コンバージェンスポイント(3D映像の基準面)を前後に調整し、画面からの「飛び出し」「奥行き」をコントロールして、自然な3D映像の撮影できる。
 本体には0.45型の高解像度、高輝度・高速応答のカラービューファインダーと、裸眼3D対応の3.5型タッチパネルエクストラファイン液晶(115.2万ドット高精細液晶ディスプレイ)を装備している。業務用カメラ機能として必要なカラーバー、テストトーン、タイムコード表示、アイリス調整などのボタンを本体の外装部に装備。
 2D撮影時の手ブレ補正は、手首の縦/水平、腕の左右/上下の4軸ハイブリッド手ブレ補正に加え、業界初という、歩行時に発生する回転方向の手ブレを低減する「5軸ハイブリッド手ブレ補正」が搭載された。 従来の民生用モデルに比べ、手振れを最大10分の1に低減した撮影が可能だという。3D撮影時の手ブレ補正には、「Powero.I.S.」機能を使用する。 加えて「トリプルマニュアルリング」も搭載し、直感的な操作体系も実現。
 カスタムシーンは、ホワイトバランス、ガンマなど13種類の撮影詳細モードの組み合わせで最大6パターンの任意の撮影設定を本体内に記憶が可能。例えば、映画撮影用設定や夕日撮影用設定などにカスタマイズした設定を記憶することができる。
 音声記録は「5.1chドルビーデジタル」によるカメラマイクでの記録方法に加えて「XLR端子(キャノン端子)」による外付けマイクを使用した記録方法にも対応する。
 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードのカードスロットを2基搭載しており、1枚のSDカード容量がいっぱいになると、自動的に2枚目のカードに記録して長時間録画が可能な「リレー記録」や、撮影時に記録データを同時に2枚のSDカードに記録する「バックアップ記録」の選択も行える。
 サイズは幅145×高さ195×奥行き350mmで、重さは1880g。正式発売は12月1日を予定している。

■ 2眼レンズ搭載の3D対応LUMIXを参考展示
 同じゾーンでは、「2眼レンズ搭載コンパクトデジカメLUMIX」の試作機が参考出品されている。このデジカメが実際にどのように動作するのか、また技術的な仕様について詳細については「まだ明らかにできない」(説明員)という。ファインダーは備えておらず、撮影は液晶を見ながら行なう構造になっている。
 本体の表示からは、25mmからの広角撮影に対応することや、光学手ブレ補正の「MEGA O.I.S」を搭載していることがうかがわれる。
 この試作機は、従来のLUMIXの3D対応コンパクトデジカメが持つ本体を横にスライドする撮影方法ではなく、2眼レンズを採用。 発売は来年を予定している。ブースでは、この試作機で撮影した3D静止画サンプルをディスプレイで紹介している。 

「HDC-Z10000」

「HDC-Z10000」

「クリスタルエンジンPROII」

「クリスタルエンジンPROII」

参考出品された「2眼レンズ搭載コンパクトデジカメLUMIX」

参考出品された「2眼レンズ搭載コンパクトデジカメLUMIX」

Lumix用マイクロサーズ仕様Xレンズ(45-175mm)

Lumix用マイクロサーズ仕様Xレンズ(45-175mm)

#interbee2019

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