北海道日興通信株式会社で見つけた「スーパーぱられこ君」

2008.11.21 UP

 ラジオ放送局に出入りする者として、毎年、Inter BEEを見学に来ると、たくさんの業界関係者に出会う。久しぶりに会って、昔話に花が咲いてしまうこともしばしばだ。この時期、民放連の技術責任者会議が、都内で開かれるため全国のテレビ、ラジオ局の技術者が東京に集まっている。その会議と合わせてInter BEEの会場にやってくる方も多いようだ。今年も、あるFM局のスタッフに会ったので、一緒に会場を歩くことにしてみた。


 彼はミキサーやコーデックなどを見に来たそうだ。ラジオ放送用の同録システムを一緒に見ようということになった。
ご存知のように放送局では、過去3カ月分の同録を保存しなければいけない旨が放送法で定められている。昔は大量のテープに法定同録を保存していたものだが、現在ではハードディスクに録音されるのが当たり前になった。
北海道日興通信株式会社のブースで見つけた「スーパーぱられこ君」というラジオ放送用多入力同録装置は、最大16チャンネルのラジオ放送を同時に録音できる装置だ。
 MP3に変換しながら録音されるのでハードディスク容量を圧迫することがない。たとえば、ステレオ局3カ月分の録音をしても、120ギガ程度(128kbpsMP3の場合)で済むらしい。
 かねがね、何故、法定同録に16チャンネルも必要なのか? と思っていたが、北海道の放送局のような広いエリアで放送、地域ごとにオンエアしている内容が違っていたり、CMが違っていたりすることがあると、それぞれの地域でオンエアしたものを別々に録音しておく必要があるため多チャンネルのシステムが必要になるわけだ。
 録音されたものはイントラネットに公開され、Webブラウザを操作して検索、試聴することができる。営業担当者も制作担当者も編成担当者もそれぞれ自分のデスクのパソコンから操作できるので便利だ。
すでに同様な同録システムは多くの放送局に導入されているが、同製品では新しく簡易動画収録機能がついてたそうだ。ラジオ局の場合、この画面にAPCの画面などを録画しておけば、同録を聞きながら、APC画面を一緒に確認できる。素材番号の確認なども容易になる。
 ラジオ放送用多入力同録装置「スーパーぱられこ君」。名前もおもしろく、久々に会ったラジオ関係者の友人とともに興味深くチェックした次第である。

【Inter BEEニュースセンター】

◎写真
北海道日興通信株式会社「スーパーぱられこ君」のブース

#interbee2019

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