【ニュース】IBC2010 米Zenverge、トランスコード用SoCを開発

2010.9.16 UP

ZenvergeのUSBドングル型トランスコーダ(試作機)

 米Zenvergeは、MPEG-2、MPEG-4 AVC/H.264に対応したトランスコード(CODEC変換)、トランスレート(レート変換)、トランスサイズ(画像サイズ変換)用Soc「ZN-100」「ZN-200」を公開した。IBC会場近くでプライベート展示を行った同社を取材した。

 ZNシリーズは、MPEG-2からAVC/H.264へのトランスコードを主眼としており、ブルーレイ/ディスクレコーダに内蔵されることを目指している。現在、多くの地上ディジタル放送はMPEG-2を使用しているが、ブルーレイで保存する際はAVC/H.264に変換することが多い。同社の半導体を使用することで、この変換を低価格で高速に行うことができる。

 国際セールス・新規事業開発担当副社長のRaghu Rao氏によれば「ZNシリーズは、MPEG-2の信号をベースバンド(完全な復号状態)にまで戻さずにトランスコードしているので効率がよい」としている。
 現在、HDTV(1080/60I)4ストリームを同時にトランスコードできる。トランスコードにはオーディオ信号の変換も含まれている。使用するメモリは、256MbytesのDDR2またはDDR3メモリであり、単純な変換より小容量で実現している。MIPS24kアーキテクチャに基づくホストCPUを搭載したZEN-200とCPUを搭載しないZEN-100があり、いずれもサンプル出荷中である。チップ価格は明らかにされていないが「年間100万個から数百万個規模の出荷を考えている」とRao副社長は語っている。

 この秋より同社製品を搭載したレコーダが日本のメーカーから出荷される予定である。

#interbee2019

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