【NAB Show 2011】グラスバレーが活動方針を発表 プレミアビデオテクノロジーソリューションカンパニーを目指す

2011.5.8 UP

Grassvalley_アンドレオリCEO
新経営陣が一堂にそろった。左から4人目がアンドレオリCEO

新経営陣が一堂にそろった。左から4人目がアンドレオリCEO

 グラスバレーは9日、プレスカンファレンスを開催し、NAB Show 2011の展示内容を発表した。

 1月に同社が米投資会社フランシスコ・パートナーズの正式買収されてから、初の大型国際機器展。アラン・アンドレオリCEOが冒頭のあいさつに立った。
 同氏は、フランシスコ・パートナーズについて、「ビジネスの変革を見ながら、長期で投資を続ける投資会社」と説明。「すぐに売ってしまうのではないか」という懸念を払しょくすることからスピーチを始めた。

■「世界市場における指導力を維持」
 グラスバレーという会社に関しては、「技術革新の歴史が長く強いブランドを持つ。熱心なファンとジェフ・ロシカ現社長のような市場における強いリーダーがいる」と分析。また経営陣の出身や売り上げ比率が米国に偏らないなど国際色が強く、世界中でR&Dを実施していることから、世界市場における指導力を持ち続けられるとも話した。

 同氏は現在の市場を、ファイルベースやマルチプラットフォーム、ビデオとIT技術の融合などニーズが急速に変容(Transform)しており、ここで「プレミアビデオテクノロジーソリューションカンパニー」を目指すと宣言。この表現は、放送に限らない映像全体に対する技術を軸に、単品の製品ではないソリューションとして提供するトップ企業になることを意味している。
 具体的には、1)売り上げに対するR&Dの比率を15%以上に高め投資を続ける㈪オープンなITとソフトウェアに注力し、新たな可能性のある技術を開発2)市場の声とケアを重視——を挙げる。
 最後に、「今日の話は始まりに過ぎない。今後は当然収益性を重視しながら、長期的に変容していく」と締めくくった。

■各種新製品を発表
 ルーター分野では「トライニクス」ルーターの新オプションとして、アナログ、SD、HD、3G—SDIまで対応可能な「ファイバーI/O」とマルチビューワー機能を発表した。
 スイッチャー関連として、世界的なソフトウェア企業irDETO社との協業により、モバイルやウェブ、タブレット用に送出する機能を発表した。
 カメラでは、トライアックスおよびファイバーの双方のケーブルで、3G伝送を行えるシステムを紹介。英サッカーのプレミアリーグ中継などで既に使われているという。
 サーバー分野では、メディアワークフローアプリケーションスイート「Stratus(ストラタス)」が新機軸。同製品をプラットフォームに、業務に応じた形で柔軟に、素材を取り込みと管理、編集、送出を行えるという。サードパーティーのプラグインやデバイスを追加も将来的には可能としている。
 発売は2011年6月。価格はシステムに応じる。
 

新経営陣が一堂にそろった。左から4人目がアンドレオリCEO

新経営陣が一堂にそろった。左から4人目がアンドレオリCEO

#interbee2019

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