【NEWS】Netflixが日本で定額制VODサービス今秋開始　4K番組やアニメなど国産番組も提供　東京にコンテンツアグリゲーション専門オフィス開設し 米・仏・日で日本アニメ展開も

　米国から世界進出へと勢いを増しているオンライン映像サービスNetflix（ネットフリックス）が現地時間4日、日本市場参入の意思を発表した。発表文によると、今秋中に米国同様の定額制(SVOD)で開始する。コンテンツはHDから4K/UHDの解像度で、マルコポーロ、Sense8からマーベルのデアデビル、アカデミー賞ノミネートドキュメンタリ“Virunga（ヴィルンガ）”といった実写オリジナル番組に加え、アニメを含め国産のテレビ番組と映画作品をライブラリに揃える。Netflix初のオリジナル番組「ハウス・オブ・カード 野望の階段(原題：House of Cards)」は、モバイル向け「NOTTV」とCSチャンネルの「IMAGICA BS」から提供されているが、今回の独自サービスでは本国サービスと同様に4Kでも提供される予定。視聴できる対応デバイスやサービス体制については追って発表する。
（ザッカ・メッカ　山下香欧）

■東京オフィス開設　日・仏・米に日本アニメ提供を計画
　国内コンテンツのアグリゲーション活動や家電メーカーとのパートナーシップを進める意図で東京に事務所を設立する。コンテンツの配信機能は持たない。ゼネラルマネージャーには、本社のストリーミング兼パートナーシップ担当のグレゴリー・K・ピーターズ氏が着任する。　
　昨年の秋に開催されたMIPCOMにおいて、Netflixのチーフコンテント・オフィサー、テッド・サランドス氏が基調講演に登壇した際、日本のアニメーションコンテンツの最大市場として、米国とフランス、日本を挙げ、3国での日本アニメ展開をNetflixで展開していく意向を表明している。米国、フランスは既にSVODサービスを開始しており、当時は日本でいつごろサービスを開始するかが注目された。　

■今後2年間に150市場でサービス開始へ
　1月に行われた2014年第4四半期の収支報告（http://youtu.be/CC-u-cWRGZE）では、今後2年間で150市場にサービスを開始する予定を明らかにしている。つまり四半期ごとに19の市場にサービスを始めることになる。北米・南米そしてヨーロッパ、スカンジナビアの12か国に加え、 アジア太平洋地域（APAC）への参入として3月中にオーストラリアとニュージーランドにサービスを開始、その次の拡大先として日本が発表された。
　当時の報告では、海外での加入者数は四半期で240万人増の約1830万人となり、2014年末の時点での米国加入者数は3910万であった。

■HBOのSVOD開始を警戒
　Netflixは、長期にわたる最大のライバルとして、今年から独自にSVODサービスを始めるHBOをあげている。対応策として、30億ドル以上を2015年のコンテンツ関連に投入する。同年におけるサービスやアプリケーションの技術開発費には5億ドル、そして国際的マーケティングに6億ドルを費やす計画という。

（日本進出に関する発表文）
　https://pr.netflix.com/WebClient/getNewsSummary.do?newsId=1871
（2014年第4四半期の収支報告）
　http://youtu.be/CC-u-cWRGZE
（長期展開計画）
　http://ir.netflix.com/long-term-view.cfm