【NEWS】NTTぷらら 4K VODサービス開始 年末までに200本以上を提供へ NTT-AT社製HEVCエンコーダー・エンジンを採用

2014.10.31 UP

 NTTぷららは、映像配信サービス「ひかりTV」で、光回線を通じた4KでのVODサービス「ひかりTV 4K」の提供を10月27日から開始した。4K映像を商用サービスとして提供するのは国内初。
 4K VODは、解像度が3840×2160ピクセル、動画圧縮方式がH.265/HEVC、音声圧縮方式がAAC、配信速度が30Mbps以下、フレームレートが秒間60~24秒。4K60pの商用VODサービスは、世界初となる。
 NTTぷららが10月27日から開始する「ひかりTV」での4K VODサービスは、4K映像を毎秒60フレーム(60p)で提供する。コンテンツは当初110本以上、年度末までに200本以上を提供予定だ。「ひかりTV」が自主制作する29本のテレビ番組のほか、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが提供する映画25タイトル、NHKからは、「NHKオンデマンド」のテレビ番組5本が予定されている。

 4K VODサービスで技術のポイントとなるのがH.265/HEVCエンコーダーだ。今回、同サービスでは、NTT-AT製のH.265/HEVCのソフトウエアエンコーダーエンジンを採用している。ハードウエアのリアルタイムエンコーダーでは、同サービスでターゲットとした伝送容量の25Mbpsまで圧縮するのは現状では厳しいと判断した。
 現在、次世代放送フォーラムが実施している4K試験放送「Channel 4K」では、NEC製のリアルタイムエンコーダーが使われている。同サービスの圧縮は約35Mbpsで、今回の4K VODサービスとは10Mbpsの開きがある。この差はエンコーダーにとっては大きいようだ。
 ソフトウエアエンコーダーでは圧縮処理にある程度の時間がかかるが、今後、4Kコンテンツが増えていくことを考えると、処理時間の短縮が重要になってくる。
 ソフトウエアエンコーダーでは、一般的なPCサーバーで処理すると、実時間の10倍ほどの時間がかかってしまう。
 そこで、HEVCエンコーダーのエンジンを使いつつ、システム部分で工夫することで、コンテンツ実時間の10倍以下の速度での処理が可能になったという。ぷららでは今後、その処理速度を5倍程度まで高めたい意向だ。

#interbee2019

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