【InterBEE 2012】富士フイルム 記録メディア事業部 圧縮時最大6.25TBの保存が可能な次世代LTOテープなども参考出展

2012.10.30 UP

プロフェッショナルディスク対応「PD711」
HDCAM対応の「HD331」

HDCAM対応の「HD331」

 富士フイルム(映像・放送関連機材部門 #6506)の記録メディアコーナーでは、多様化するフォーマットに対応した豊富な記録メディアを展示する。なかでも注目したいのが、近日中に発売を予定している第6世代のLTOテープだ。そのほか、信頼性の高い放送用ビデオテープ、コンテンツ保存・管理サービスなどを出展。光ディスクの大容量化を推し進める革新的な記録媒体も技術展示する。

■新技術を用いた第6世代のLTOテープを参考出品。
 近年は高画質なHDコンテンツの普及に伴い、アーカイブ用メディアとしてLTOテープの大容量化ニーズも高まっている。第6世代LTOテープはこうしたニーズに対応する次世代磁気テープ。これまでのNanocubic技術を進化させ、更に、LTO5までにはない富士フイルム独自の新技術により、圧縮時最大容量6.25TBを実現する記録密度と高い信頼性を可能にした。LTO6は近日中に発売予定だ。

■放送用ビデオテープ「PDシリーズ」「HDシリーズ」などを出展
 豊富なラインナップを誇る放送用ビデオテープも幅広く展示する。たとえば「PD711」は高速転送・長時間記録を実現したプロフェッショナルディスク対応光ディスク。高画質、高音質で安定した高性能を発揮する。保存に適したアーカイブケースタイプもある。より大容量化が可能な3層、4層タイプも参考出展する。
 またHDCAM対応のデジタルHDビデオカセット「HD331」は超微粒子と高出力メタル磁性体の採用により、高画質のHD放送に要求される高出力と低ノイズを実現。過酷な環境下での走行安定性と高耐久性にも優れ、映像コンテンツを長期間安心して保存することができる。放送業界で関心が高まっているLTOの第1から第5世代のテープも展示する。
 
■新技術の光ディスク、新たな映像コンテンツサービスを提案
 コンテンツの保存・管理を支援するサービスも展示する。その1つが、最新版の「プロテクト・DVD-Rシステム」だ。これは映像コンテンツをコピープロテクト済みDVD-Rに容易に変換できるシステム。従来は量産型システムの場合、コピー元となるプリマスターをもとにコピープロテクト済みDVD-Rに変換する方式だったが、最新版ではプリマスターを作らずにマスターテープから直接コピープロテクト済みDVD-Rへの変換が可能になった。
 また多様な映像コンテンツを長期保存するための磁気テープを使った全く新しい「データアーカイブサービス」、データの復元やフォーマット変換(アナログ/デジタル変換、SD/HD変換など)に対応した「データ修復・変換サービス」なども展示。同社の記録メディアの技術を活かした安全かつ効率的なサービスのメリットをアピールしていく。
 大容量化を実現した新しい光ディスク記録方式も技術展示する。富士フイルムが独自開発した「2光子吸収記録媒体」である。これは従来の光ディスクより大容量のデータを安定的に記録・再生できる2光子吸収記録材を用いた記録方式。富士フイルムが持つ高度な2光子吸収色素、塗布技術、多層化技術により実現した。将来的には15TBもの大容量化が可能だという。比較的安価に製造でき、量産化しやすいのもメリットだ。今後はハードウェアメーカーと実用化に向けた動きを加速していきたい考えだ。

HDCAM対応の「HD331」

HDCAM対応の「HD331」

#interbee2019

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