【NAB Show 2013】ジェームズ・キャメロン監督、HFRの推進ビデオ制作で監督・出演 Technology Summit on CInema 速報(3)

2013.4.10 UP

Technology Summit on Cinemaの会場

■Cameron監督 ビデオに自ら監督・出演・ナレーションを担当し、HFRの効果を紹介
 SMPTEが主宰するデジタルシネマ関連の技術発表会「Technology Summit on Cinema」2日目(4月7日)は、HFR(ハイフレームレート)とディスプレイ技術の話題を中心に展開された。映画の世界でのHFRとは24fps以上を指す。
 午前中には、業界で最も声高にHFR化を叫んでいると見られるJames Cameron監督が「HFR 3D Tutorial Presentation」にビデオ出演し、HFRの採用を訴えた。このビデオは、同監督とVince Pace氏が率いるLightstrom社の制作によるもので、HFRの効果を映像で示した。
 Cameron監督は、セット、俳優、クルーを準備し(監督は、Cameron氏と思われる)、24fps、48fps、60fpsの3種のフレームレートで、種々のシーンを撮影した。宴席を2種類(カメラの動きパターンが異なる)、剣劇といった早い動きのあるものである。
 これを、撮影と同じフレームレートで再生する場合と、画像処理によりフレームレートを落とす場合、ダブルプリントを行い半分の速度(スローモーション)で上映する場合、など映画に求められる種々の状況を想定した映像が上映された。撮影には、AREXAもしくはREDが使われて、3Dで撮影・上映されている。ナレーションはCameron監督が担当している。

■ブレ、フリッカーが抑制された48fps映像
 この中で、48fpsは明らかにジャダー(ブラー、ストロボ効果とも呼ぶ)が抑えられており、60fpsはより見やすくなっていた。24fpsでは顕著な「ブレ」「フリッカー」が48fpaでは抑えられている。ただし、「網膜スリップ」(動きのある被写体が、ボケて見える現象)は、抑えられてはいるが残っていた。60fpsは快適な映像となり、額部に感じる圧迫感がなかった。ただし、網膜スリップは、一部の被写体で観察できた。
 Lightstormは、このクリップを請求に応じて無償で公開するとしている。

#interbee2019

  • Twetter
  • Facebook
  • Instagram
  • Youtube