【NEWS】 NHKメディアテクノロジー「疾走!相馬野馬追 ~東日本大震災を越えて~」がJRA賞馬事文化賞を受賞

2013.1.18 UP

「疾走!相馬野馬追 ~東日本大震災を越えて~」のシーン

 日本中央競馬会(JRA)は1月8日、NHKメディアテクノロジーが制作したドキュメンタリー作品「疾走!相馬野馬追 ~東日本大震災を越えて~」を2012年度のJRA賞馬事文化賞に決定したと発表した。受賞者は、NHKメディアテクノロジーと、平成24年度相馬野馬追執行委員会の2者。1月28日、東京・芝のザ プリンス パークタワーで授賞式が開催される。
 受賞作品は、平成24年「相馬野馬追」の開催の様子を映し出したドキュメンタリー。東日本大震災で被害を受けた福島県相馬地方で長年にわたり開催されてきた神事である「相馬野馬追い」を、さまざまな困難を乗り越えて実施にこぎ着けるまでの模様を紹介している。関係者の祭事に懸ける強い思いや、復興の足掛かりにしようと奮闘する人々を描いている。3D立体視用に制作され、NHK総合チャンネルでも2Dで放映されている。
 JRA賞馬事文化賞は、当該年度において文学、評論、美術、映画、音楽等を通じて馬事文化の発展に顕著な功績のあった者(団体を含む)に授与している。

 JRAは受賞理由として、「東日本大震災による甚大な被害を乗り越え、平成24年見事復活を成し遂げた相馬野馬追の開催に至るまでの様々な関係者の苦労や3日間の祭事の様子を余すところ無く映像化し、広く世に知らしめた」ことを挙げている。
 また、「復興の兆しが見えない状況下にありながらも、『平成24年度相馬野馬追執行委員会』が、復興元年の開催を通じ復興への強い意志を世の中に示そうという思いのもと懸命な努力を重ね、ほぼ例年どおりの規模にまで見事祭事の復活を成し遂げたことによって、初めて映像作品化できたもの」ということから、執行委員会についても併せて受賞者としている。
 同作品のプロデュースを担当した、NHKメディアテクノロジー経営主幹の智片通博氏は、「受賞の知らせを受けて、今も被災地で日々格闘している人々と馬の姿を思い起こしています。地震・津波・原発の三重災禍の中で、復興と犠牲者の鎮魂を願っ て行われた昨年夏の野馬追。地域社会の核である人と馬が織り成す日本古来の伝統行事を、3ヶ月かけて取材したもので、震災復興への足がかりにもなればと念じています」とコメントしている。
 また、平成24年度相馬野馬追執行委員会委員長で、南相馬市長の桜井勝延氏は、以下のようにコメントしている。
 「このたびは、大変名誉ある賞をいただき、心から厚く御礼申し上げます。先の東日本大震災では、福島県相双地方も大きな打撃を受けましたが、復興元年であ る昨年(平成24年)は、復興のシンボルとして相馬野馬追を執り行い、甲冑競馬や神旗争奪戦など、すべての行事を復活することが出来ました。これもひとえ に、皆様のご支援の賜と深く感謝申し上げます」
 「この相馬野馬追はいにしえより先人から保存伝承され、今や市民生活の一部となっている伝統馬事文化です。これからも、一千有余年の歴史と伝統ある相馬野馬追を絶やすことなく関係者一同日々鍛錬するとともに当地方の復興へ向け尽力してまいります」

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