【InterBEE 2012】富士フイルム イメージング事業部 現場でデジタル映像の色調整ができる色管理システム「IS-100」を出展

2012.11.1 UP

「IS-100」本体とiPad向け専用アプリの画面イメージ

 富士フイルム(映像・放送関連機材部門 #6506)は北米において今年4月下旬より、国内では9月末より発売を開始したイメージプロセッシングシステム「IS-100」を出展する。これはデジタル映像撮影現場向けの色管理システム。同社が初めて手がけるデジタル映像撮影用システムだ。デジタルシネマカメラによる映画やCM、テレビの撮影現場で高精度な色管理を可能にする。新しい製品コンセプトである「IS-100 mini」(仮称)も参考出品として提案予定だ。

■色調整が撮影現場で可能に
 「IS-100」は、米国・映画芸術科学アカデミーが策定した色管理に関する「ACES規格」に準拠した初めてのデジタル映像撮影現場向け色管理システム。映画フィルムや写真・印刷分野で培った富士フイルムの色再現技術とカラーマネジメント技術を応用し、高精度な色調整と色管理を実現した。
 デジタルシネマカメラによる撮影が本格化し、デジタル編集が広く普及しているが、多種多様な機器やソフトウェアを使用するため、各編集工程で統一的に色管理を行うことは非常に困難だ。そのため、映像の編集・仕上げを行うポストプロダクションでは、何度も色調整を繰り返す「カラーコレクション」に多くの時間と労力が費やされている。
 「IS-100」はこうした課題に対応したシステム。劇場スクリーンで映し出される“色”を撮影現場のモニターで正確に表示することが可能だ。

■iPadから操作でき、色調整データの抽出も可能
 操作は専用アプリケーションを組み込んだiPad*から行える。直感的な操作で映像の色味や彩度、コントラストなどを簡単に調整できる。「IS-100 mini」を「IS-100」とLANケーブルで接続し「IS-100」より色調整情報を送信することで複数のモニターに色調整した映像データを映し出すことも可能だ。監督や現場スタッフがそれぞれの視点から映像を確認する上で役立つ。
 また色調整データを取り出し、そのデータをポストプロダクションで用いることで、カラーグレーディング作業を大幅に省力化できる。これにより、色調整の精度向上と作業の効率化が可能になる。

■撮影現場での活用を再現
 「IS-100」は2013年2月9日公開予定のバイオレンスミステリー映画「脳男」(配給:東宝、監督:瀧本智行、主演:生田斗真)の撮影現場でも使われた。高精度な色管理が撮影の効率化と納得のいく映像品質の実現につながったと高い評価を受けているという。
 ブースでは「脳男」の撮影で使われた「IS-100」と「IS-100 mini」を組み合わせた色管理システムを再現。デモ映像を使用して、iPad*を使ったカラーバランス、彩度、明るさ、色温度などの調整をリアルタイムで行えるデモを展示する。

【InterBEE 2012】
Inter BEEは、国内外のトップレベルの放送機器、映像機器、音響機器、照明機器、IPTV、Mobile TV、クロスメディア、周辺アプリケーションやソリューションが一堂に会する「音と映像と通信のプロフェッショナル展」です。クリエイティブ、メディアビジネスの最新動向を知る機会として、メディアに携わるあらゆる方々に関連した展示会です。
11月14日(水)〜16日(金) 幕張メッセで開催します(入場無料)。

#interbee2019

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