【Inter BEE 2014】テクノマセマティカル 8K60p映像のHEVCリアルタイムデコード技術を初公開 ビットレート200Mbps以下で8Kディスプレイに再生

2015.1.16 UP

8K(7680x4320)60p映像をリアルタイムでHEVCデコード処理するデモ

8K(7680x4320)60p映像をリアルタイムでHEVCデコード処理するデモ

モジュールのフロントパネルには、5/10/15/30fpsからフレームレートを瞬時に変更できるようプリセットボタンがある

モジュールのフロントパネルには、5/10/15/30fpsからフレームレートを瞬時に変更できるようプリセットボタンがある

遅延150msecの4K60p/AVC伝送が1RUアプライアンスで実現

遅延150msecの4K60p/AVC伝送が1RUアプライアンスで実現

■汎用ハードで高速処理
 テクノ マセマティカルは、Inter BEE 2014に初出展し、8K(7680x4320)60p映像をリアルタイムでHEVCデコード処理する技術を紹介した。汎用ハードウェアを用いてソフトウェアベースでリアルタイム復号化処理を実現している。独自アルゴリズム技術"DMNA(Digital Media New Algorithm)”により、Intelマルチコア CPUだけでリアルタイム処理を実現。DMNAは、因数分解、折り返し演算、段階化処理といった数学的手法を用いて、演算負荷を劇的に減少するアルゴリズム。

■ビットレートは200Mbps以下
 今回は参考展示として、事前にHEVC Main10準拠(10bit、4:2:0)にエンコードしたサンプル8K映像データをリアルタイムデコードし、シャープ製の8Kディスプレイに再生した。デモンストレーションした映像のビットレートは非公開だったが、200Mbps以下という。同社のコーデックはBスライス対応でデブロッキングフィルターを採用。エンコード処理は時間をかけてもよいオフラインであれば品質を上げられる2passでも行える。

■4Kサイネージシステムなども展示
 同社は、DMNAをベースに音声・画像圧縮/伸張ソリューション、およびソフトウェア/ハードウェアIP、システム提案を行っており、同社の技術はデジタルカメラからスマートフォン、テレビ会議システム、そして低遅延伝送システムなど多様なデジタル機器に搭載されている。
 ブースでは8Kデコード技術以外にも、超遅延、高品質な映像伝送を行える技術を実演しており、4K60pのAVCエンコードとデコードを各1RUのアプライアンスで処理し、超遅延でUDP伝送できるシステムや、ストレージを搭載したアプライアンスを複数台組み合わせることで、大画面、高精細な4Kマルチ画面の同期表示を行うサイネージを実現するシステムを展示した。

■独自符号化による低ビットレート超遅延伝送のデモを実施
 また高圧縮オリジナルコーデックを採用し、低ビットレートで超遅延伝送できる新製品の実演も行った。伝送における遅延は0.1秒。伝送レートは128kbps~3Mbpsまで。システムは、幅18センチ、縦5センチ、重量は1.5kgと現行モデルからさらに小型・軽量化されたエンコーダーとデコーダーモジュールのセットで、現場からのライブ伝送以外にも、監視やライフサイエンスなどに活用できるとしている。価格は100万円程度。量産販売は2015年1月を予定している。

(※2014年11月19日〜21日、幕張メッセで開催したInter BEE 2014の出展内容のレポートです) 

8K(7680x4320)60p映像をリアルタイムでHEVCデコード処理するデモ

8K(7680x4320)60p映像をリアルタイムでHEVCデコード処理するデモ

モジュールのフロントパネルには、5/10/15/30fpsからフレームレートを瞬時に変更できるようプリセットボタンがある

モジュールのフロントパネルには、5/10/15/30fpsからフレームレートを瞬時に変更できるようプリセットボタンがある

遅延150msecの4K60p/AVC伝送が1RUアプライアンスで実現

遅延150msecの4K60p/AVC伝送が1RUアプライアンスで実現

#interbee2019

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