【Inter BEE 2017】キャッチミーがデジタルワイヤレスインカムの新製品を出展 クリアな音質で最大120人との通話が可能に  中継アンテナで100mのワイヤレス通話も

2017.11.6 UP

マルチキャスターの子機とネックセット

マルチキャスターの子機とネックセット

セットインバッグに収納したシステム一式

セットインバッグに収納したシステム一式

 キャッチミー(株)は11月15日(水)から17日(金)まで幕張メッセで開催するInter BEE 2017に、デジタルワイヤレスインカムの新製品「マルチキャスター」などを出展する(ホール1、ブース番号1505)。一般的なインカム製品に比べ、より多くの子機を接続できる。音質にもこだわり、クリアな通話を実現する。2.4GHz帯と5GHz帯を切り替えて使うことで電波干渉を避け、安定的な運用も可能になる。
(Inter BEE 2017は入場無料。下記サイトで事前登録を受け付け中)

■中継アンテナで100mのワイヤレス通話も
 放送業界の現場ではワイヤレスインカムに対して「電波干渉の少ないものを使いたい」「会話できる子機台数を増やしたい」「もっと広いエリアで使いたい」「できるだけコストを抑えたい」というニーズが高い。この期待に応える新製品が、キャッチミー(株)が提供するデジタルワイヤレスインカム「マルチキャスター」である。
 マルチキャスターはシステムのベースとなるSIPサーバー、アンテナ、子機(マイクとイヤホンを装備したネックセットを含む)などで構成される(写真1)。「1台のSIPサーバーで最大40台の子機を登録できます。SIPサーバーは3台まで連結増設できるため、最大120台の子機登録に対応し、120者通話も可能です」と同社社長の飯塚 貞三氏は語る。
 1台のSIPサーバーに複数のアンテナを接続し、用途に応じた使い分けも可能だ。フロアごとにアンテナを1台ずつ設置すれば、複数フロアのインカムを1台のSIPサーバーに集約し統合的に制御できる。「中継用のアンテナを設置すれば、利用エリアは最大100m程度まで広がる。屋外の広いエリアでの作業にも対応できます」と同社の松前 昭夫氏は話す。音声はIP伝送するため、インターネットを通じて遠隔地とも連動が可能だ。
 収録や撮影の現場では、より多くのスタッフで進行状況などを共有・確認したいというニーズが高い。拡張性の高いマルチキャスターを使えば、コストを抑えて多くのスタッフが使えるデジタルワイヤレスインカムを実現できる。

■2.4GHz帯と5GHz帯の切り替えで通話品質と安定性を確保
 クリアな音質と高い安定性も大きな特徴だ。IP伝送による音声データの再生処理は高速で遅延はほとんどないという。子機は音量調整VOLも装備する。最大音量に設定することで、騒音環境でも十分に通話先の声が聞き取れる。「聞き間違いや聞き漏らしは現場の作業を混乱させてしまう。音質には特にこだわりました」と飯塚氏は力を込める。
 周波数帯は広く利用されている2.4GHz帯、帯域が広く干渉が少ない5GHz帯に対応する。1つのアンテナで送受信できるのはどちらか一方の周波数帯だが、子機はどちらの周波数帯も受信でき、受信状態が良い方を自動で選択する。「例えば、2.4GHz帯と5GHz帯のアンテナを設置しておけば、電波干渉でノイズが発生しても自動的に別の周波数帯に切り替わり、通話品質を保つことができます」(飯塚氏)。防水対応などアンテナの種類も豊富だ。
 使い勝手にも工夫を凝らした。ネックセットに装備した通話制御用のボタンはその1つ。押している間だけ通話可能になるボタンと、一度押せば通話状態をロックするボタンがある。手元のボタン操作で制御の切り替えが可能だ。「作業をしながら連絡を取り合う場合、いちいち通話ボタンを押すのは効率が悪い。手元で通話状態をロックしておけば、ハンズフリーで通話ができるので作業に専念できます」と松前氏は話す。
 屋外での利用を想定し、可搬性も高めた。SIPサーバー、アンテナ、子機は専用バックに収まり、持ち運びしやすい(写真2)。SIPサーバーはVマウントリチウムバッテリー(93Wh)で7時間運用でき、電源の取れないところでも使える。
 さらに既設の2Wインカムシステムと連動できるコントロールタワーを使えば、2Wインカムを4Wインカムに変換して双方向通話が可能になる。既存の資産を有効活用できるのも大きなメリットだ。
 マルチキャスターの原型は、もともとレジャー施設などでの利用を念頭にティービーアイ(TB-eye)社が開発したもの。放送業界に販路を持つキャッチミー(株)が同社とタッグを組み、業界のニーズを捉えた製品として提供している。

■軽量・小型化した音声送り返し送信機も出展
 マルチキャスターのほかに、放送業界で広く利用されている音声送り返し無線システムの新ラインナップも展示する。C型(322MHz帯)送信機「RD-212」はその1つだ。従来機「RD-207」を軽量・小型化した。飛距離と安定性の“飛び”重視のコンセプトを継承しつつ、受信機の「RD-208」と同じ大きさになった。単三乾電池一本で8時間以上の連続送信が可能だ。より使いやすくなり、利用シーンが大きく広がるだろう。

キャッチミー(株)
本社住所
〒144-0051 東京都大田区西蒲田8-13-7  Y・Aビル2F
出展部門 /ホール / 小間番号
プロオーディオ部門 /ホール1 /1505

◆Inter BEE 2017 開催概要◆
■会期:2017年11月15日(水)~11月17日(金)〔3日間〕
■展示時間:11月15日(水)・16日(木)10:00-17:30/17日(金)10:00-17:00
■会場:幕張メッセ(展示ホール1~8、イベントホール、国際会議場)千葉市美浜区中瀬2-1
■入場:無料(登録制)
■主催:一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
■後援:総務省、経済産業省(建制順)
NHK、一般社団法人日本民間放送連盟、一般社団法人電波産業会(順不同)
■運営:一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会(JESA)

マルチキャスターの子機とネックセット

マルチキャスターの子機とネックセット

セットインバッグに収納したシステム一式

セットインバッグに収納したシステム一式

#interbee2019

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