【InterBEE2012】エタニ電機　スピーカーの歪み測定が可能なオーディオ・サウンド・アナライザ装置「ASA-10mkⅡ」や、便利な「アナライザ」アプリを出展　15日(水)にチュートリアル登壇も

　エタニ電機は、オーディオ・サウンド・アナライザ「ASA-10mkⅡ」やオーディオ・サウンド・アナライザのiPhone／iPod touchアプリ「ASA mini」などのオーディオ測定装置を出展する。ブース（プロオーディオ部門、#4612）では、「ASA-10mkⅡ」やiPhone／iPod touchアプリ「ASA mini」を使った測定のデモを実施する。

■ 96kHz／24ビットの解析が可能なオーディオ・サウンド・アナライザ「ASA-10mkⅡ」
　オーディオ・サウンド・アナライザ「ASA-10mk2」は、「ASA-10」の後機種で、96kHz／24ビットの解析が可能な電源はUSBのバスパワーで動作するコンパクトなオーディオアナライザである。入出力端子はバランスライン／同軸デジタル／光デジタルなどを備えている。また、利用にはWindowsパソコンにUSBケーブルで本装置と接続する。
　主な機能は、同時２チャンネル測定機能、リアルタイム・スペクトラム・アナライザ機能、インパルス応答・音響距離測定機能、音圧測定機能、および複数の周波数特性を重ねて印刷できるグラフ印刷機能を搭載する。なお、電気音響・建築音響の広い分野をサポートするオプション解析ソフトも用意しているという。この測定ソフトが動作するOSは、Windows XP、Windows Vista、Windows 7。
　本製品の最大の特徴は、スピーカ特性の測定はもちろん、スピーカーの歪（ひず）みまで測定が可能な点だ。エタニ電気社長の日野捷吉郎氏は、「歪みまで測定できるため、パナソニックやパイオニア、オンキョーなどのメーカーで利用して頂いている」と説明した。なお、本測定器を2台使うことで4チャンネルの方向情報を自動測定することができる。日野捷吉郎氏は、「放送事業者から5.1チャンネル・サラウンドの収録現場で使える装置も開発して欲しいと要望を受けているので、5.1チャンネルも今後対応したいと考えている」と説明した。

■ オーディオ・サウンド・アナライザのiPhone／iPod touch／iPadアプリ「ASA mini」を紹介
　エタニ電機では、同社のASAシリーズ開発で培った技術を応用して作った、iPhone／iPod touch／iPad向けアプリ「ASA mini」を開発、App Storeから無料でダウンロードできる。また、機能制限を取り払った有料版も用意されている。
　本アプリは、2チャンネルのリアルタイムスペクトラムアナライザ「Etani RTA」とスピーカ極性チェッカ「Etani POLARITY」の2種類があり、リアルタイムスペクトラムアナライザ「Etani RTA」は機能制限付き無料版と有料版が、スピーカ極性チェッカ「Etani POLARITY」は無料版が用意されている。「プロに利用してもらうことを目的としているため、精度を重視している。また、マイクの周波数特性パラメータを調整することができるようにしている」と日野捷吉郎氏は説明した。
　本アプリはiPhoneなどの内蔵マイクを使用するため、2チャンネル測定ができなかったり、市販のアダプタを利用した場合でも、性能がマイクの依存する部分も大きくなる。そのため同社では、2チャンネルで測定する場合に利用するアダプタや校正データ付き外部マイクロホンを準備しており、「近日中に発売することを考えている（同氏）」という。
　その他、生産ライン用スピーカ検査装置「S-255」やスピーカやマイクロホンの設計・開発用測定システムの音響分析装置「S-265」も展示する。

■ プレゼンテーションやチュートリアルも実施
　エタニ電機では、会期中の11月14日(水)14:30〜15:30、7ホールのプレゼンルームにおいて「モバイル端末や小型計測器による音響測定と音場調整」のプレゼンテーションや11月15日(水)13:00〜14:30、国際会議場1階101会議室において、InterBEEチュートリアルセッション「携帯端末を利用した音響制作・計測アプリ応用の最新動向」（有料）を行う。「音響測定や音場調査方法について、解説するので、興味のある方は是非参加してほしい（同氏）」と説明した。