【Inter BEE 2017】ATENジャパン 目指すのは「映像とITの融合」 IPベースで高品質な4K映像の制作・配信を実現

2017.11.10 UP

「KE8952R」(上)とトランスミッター「KE8952T」(下)

「KE8952R」(上)とトランスミッター「KE8952T」(下)

 ATENジャパンは11月15日(水)から17日(金)まで幕張メッセで開催するInter BEE 2017に、「映像とITの融合」をテーマにした放送業界向けソリューションを出展する(ホール3、ブース番号3301)。特に力を入れているのが「マルチキャスト対応IP-KVMエクステンダー」だ。IP伝送のメリットを活かし、4K時代の映像制作・配信のワークフローを効率化する。ブースでは実機デモのほか、導入済み放送局での利用実態を紹介するプロモーション動画などを展示する。
[写真]
4K対応HDMIシングルディスプレイIP-KVMエクステンダーのコンソールを接続するレシーバー「KE8952R」(上)とトランスミッター「KE8952T」(下)

(Inter BEE 2017は入場無料。下記サイトで事前登録を受け付け中)

■4K映像の制作・編集ワークフローをIPベースで実現
 マルチキャスト対応IP-KVMエクステンダーの新製品となるのが、4K対応HDMIシングルディスプレイIP-KVMエクステンダー「KE8950/KE8952(PoE対応)」である。これはPCのコンソール(USBキーボード/マウス、HDMIモニターなど)をイントラネット経由で延長できるHDMI対応IP-KVMエクステンダー。1Gpbs SFPファイバーモジュールに対応しているため、光ファイバー回線を経由した延長接続にも対応する。
 IP伝送は汎用性が高い一方、転送速度や画像品質などに懸念を持つ人も少なくない。KE8950/KE8952はギガビットイーサを利用し、内部的な処理でも高速性と品質を高める工夫が施され、コマ落ちや画像劣化が極めて少ないという。「IP伝送に伴う懸念を払拭し、プロが求める品質と快適性を実現しています」とATENジャパンの栗田 正人氏は話す。
 例えば、1つの4K映像を複数の端末でシェアして編集やチェック作業を行う、複数のモニターを束ねて4K映像をビデオウォール化して表示するといったことをIPベースのシステムで実現できる。専用端末のある場所に移動して作業するといった手間をなくし、手元のPCで作業を行えるようになる。放送局やポスプロにおける4K映像の制作・編集作業の効率化につながる。
 「IPベースのメリットと品質の高さをぜひ体感してほしい」と栗田氏は訴える。国内では地上波キー局、大手衛星放送事業者などへの導入が始まっており、その他にも工場の製造ラインの監視制御用としてもニーズが高いという。

■手元のスマホで4K映像のビデオウォールを自在に操作
 4K対応が可能となったモジュール式マトリックススイッチャー「VM3200」、4Kマルチインターフェイス対応ビデオプレゼンテーションスイッチ「VP1920」も今回新たに展示する新製品だ。
 「VM3200」は1つの筐体から複数のA/V入力機器とディスプレイにアクセスして、これらの機器をリアルタイムで操作することができる。さらにコントロールシステム「VK2100」を使えば、タブレットやスマートフォンで映像機器を直感的に操作・制御することも可能だ。どの映像をどのように配信するか。煩雑な設定をしなくても、GUIで映像コンテンツを選ぶだけで制御できるという。「ビデオウォールの構築も簡単に行えるため、特定の映像をクローズアップしたり、自由な映像配置ができます」(栗田氏)。当日は実機を使ったデモなどを実施するほか、ラテンアメリカの放送局での活用ケースを紹介するプロモーション動画などを展示する。
 一方のVP1920は2台の4K対応HDMIディスプレイに映像信号を出力できるビデオプレゼンテーションスイッチ。アナログ/デジタルソースデバイスが混在した環境でも使える。主に企業の会議ソリューションとしての用途を見込む。接続したPC画面の切換や分割表示が可能になるため、複数のPCに表示したグラフや表などのデータを多人数で共有できる。本体にUSBキーボード/マウスを接続すれば、PCの操作も可能になる。
 ATENはPCやサーバーの切り替え制御を行うKVMスイッチの大手メーカー。長年にわたり培ったコネクティビティの技術力を活かし、近年は映像とITの融合を実現するIPベースの映像機器管理ソリューションの提供に力を入れている。その日本法人であるATENジャパンは国内で唯一、HDBaseTの認定トレーナーを有する。HDBaseTに準拠したソリューションの構築・保守を担うエンジニアの育成までサポートできるという。


ATENジャパン(株)
本社住所
〒116-0003 東京都荒川区南千住3-8-4 ATENビル
URL
http://www.atenjapan.jp
出展部門 /ホール / 小間番号
映像制作/放送関連機材部門 /ホール3 /3301

◆Inter BEE 2017 開催概要◆
■会期:2017年11月15日(水)~11月17日(金)〔3日間〕
■展示時間:11月15日(水)・16日(木)10:00-17:30/17日(金)10:00-17:00
■会場:幕張メッセ(展示ホール1~8、イベントホール、国際会議場)千葉市美浜区中瀬2-1
■入場:無料(登録制)
■主催:一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
■後援:総務省、経済産業省(建制順)
NHK、一般社団法人日本民間放送連盟、一般社団法人電波産業会(順不同)
■運営:一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会(JESA)

「KE8952R」(上)とトランスミッター「KE8952T」(下)

「KE8952R」(上)とトランスミッター「KE8952T」(下)

#interbee2019

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