【NEWS】英Cinesite、カナダのVFXスタジオImage Engineを買収 ネットワークで連携し映画用VFX600人態勢を確立

2015.7.8 UP

Cinesiteが500ショット以上のVFXを担当した『ワールドウォーズ』

Cinesiteが500ショット以上のVFXを担当した『ワールドウォーズ』

Cinesiteの最初のCGアニメーション作品“BEANS”

Cinesiteの最初のCGアニメーション作品“BEANS”

 英ロンドンに本拠を置くVFXスタジオCinesiteが、カナダ・バンクーバーにある同業者Image Engine (イメージエンジン=上写真)を買収することが明らかになった。買収金額や条件などは開示されていない。

■英国、カナダで675人のアーチストに
 イメージエンジンは1995年に設立したVFX制作スタジオで、最近では『チャッピー』、『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』、『ジュラシックワールド』、『ゲーム・オブ・スローンズ』などのVFXを手掛け、また『第9地区』ではアカデミー賞にノミネートされている。
 今回の買収でCinesiteはロンドンのスタジオにいるアーティストに加え、カナダの2サイトのスタジオで675名のアーティストをそろえて世界規模でCGアニメーションとVFXを手掛けることになる。
 Cinesiteのマネージングディレクター、アントニー・ハント氏は、「同業者が融合することで地域的にも、そしてコアVFX技術で互いに相補えるため、ワールドワイドの市場で活躍していける」と述べている。 

■専用回線で遠隔地間の共同作業態勢
 Cinesiteは、『ハリーポッター』シリーズ、『アイアンマン3』、『黄金の羅針盤』や『X-メン:未来過去の日々』でBAFTA(英国アカデミー賞、British Academy Film Awards)およびアカデミー賞にノミネートされるなど、ハリウッド映画の革新的な視覚効果に貢献してきた。
 1991年から2012年までイーストマン・コダック社(コダック)が所有していたが、ビジネス活動の拡張を理由に親会社コダックから投資会社のEndless LLPへ売却されている。そして昨年初頭には第二の拠点として、カナダモントリオールに約2415平方メートルの敷地を持つVFXスタジオを設立した。
 現在、英国スタジオと専用ネットワーク回線でつなぎ、約250名のアーティストが長編映画のVFX制作を行っている。最初のプロジェクトにはガイ・リッチー監督の新作アクション・アドベンチャー映画『The Man from U.N.C.L.E.』が上がっている。
 またVFX事業からの事業改革としてコンテンツ制作に視野を向け、コミックアニメーション社(http://www.comicanimations.com/)を設立し、CGアニメーションの制作にも乗り出している。最近ではCGアニメーション映画製作会社3QU Mediaと数作品にわたるパートナーシップを結んでいる。最初の作品は来年公開予定の『Charming』。

Cinesiteが500ショット以上のVFXを担当した『ワールドウォーズ』

Cinesiteが500ショット以上のVFXを担当した『ワールドウォーズ』

Cinesiteの最初のCGアニメーション作品“BEANS”

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#interbee2019

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